問題
性の多様性に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題13(現代の精神保健の課題と支援)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 4
トランスジェンダーは、出生時に割り当てられた生物学的・身体的な性別と、自分が認識する性別(性自認)が異なる状態や人を表す言葉です。したがって4が正しい記述です。
ジェンダーは社会的・文化的につくられた性別のあり方を指し、性的少数者そのものを指す言葉ではありません。性的指向は恋愛や性的な関心がどの性別に向かうかを指し、自分の性別の認識(性自認)とは別の概念です。ICD-11では性別不合は精神疾患の章から外され、DSM-5-TRの性別違和は児童と青年・成人で別の基準があります。
正解は 4
- 1 誤り。ジェンダーは、社会的・文化的に形成された性別や性役割を指す概念です。性的少数者を指す言葉ではありません。
- 2 誤り。性的指向は、恋愛感情や性的な関心がどの性別に向かうか(向かわないか)を指します。自分の性別についての認識は「性自認(ジェンダー・アイデンティティ)」です。
- 3 誤り。ICD-11では、性別不合(gender incongruence)は精神・行動・神経発達の疾患の章ではなく、「性の健康に関連する状態」の章に分類されています。
- 4 正しい。トランスジェンダーは、生物学的・身体的性別と性自認が一致しない状態を表す用語です。
- 5 誤り。DSM-5-TRの性別違和(gender dysphoria)には、児童の性別違和と、青年及び成人の性別違和とで別々の診断基準が設けられています。
性の多様性は、生物学的な性、性自認、性的指向、性表現といった要素を分けて考えるのが基本です。特に「性的指向」と「性自認」の取り違えは繰り返し出題されます。
正解は 4
性の多様性を構成する要素
性のあり方は、複数の要素の組み合わせで捉えます。
- 生物学的な性(身体的な性):出生時に割り当てられる性別。
- 性自認(ジェンダー・アイデンティティ):自分の性別をどう認識しているか。
- 性的指向(セクシュアル・オリエンテーション):恋愛感情や性的な関心がどの性別に向かうか、向かわないか。
- 性表現:服装、言葉遣い、ふるまいなど、性をどう表現するか。
性的指向と性自認の英語の頭文字からSOGI(ソジ)と表現されることもあり、少数者だけでなくすべての人に関わる概念として扱われます。トランスジェンダー(選択肢4)は、身体の性と性自認が一致しない状態や人を指します。
誤りの肢の掘り下げ
- 1 ジェンダーは、社会や文化の中で形成される性別のあり方や役割期待を指し、性的少数者を意味する言葉ではありません。
- 2 性的指向と性自認の取り違えです。例えば、性自認が女性で性的指向が女性に向かう人もいれば、トランスジェンダーで性的指向が異性に向かう人もいて、二つは独立した要素です。
- 3 ICD-11(WHOの国際疾病分類第11版)は、性別不合を「性の健康に関連する状態」の章に置きました。性のあり方の違いそのものを精神疾患として扱わない一方で、性別適合のための医療へのアクセスを保つという考え方に基づくものです。ICD-10では「性同一性障害」が精神及び行動の障害の章に置かれていたため、改訂による変化として問われます。
- 5 DSM-5-TRの性別違和は、性自認と割り当てられた性別との不一致に伴う苦痛や機能の障害に焦点を当てた診断です。児童の性別違和と、青年及び成人の性別違和とで、別々の基準が定められています。児童では、遊びや服装の好み、遊び仲間など、発達段階に応じた行動面の項目が含まれます。
ICD-11とDSM-5-TRの違い
同じ現象について、ICD-11は精神疾患の章から外した「性別不合」、DSM-5-TRは精神疾患の分類の中に置いたうえで苦痛に焦点を当てた「性別違和」という扱いをしています。「不合」と「違和」、分類上の位置の違いを対で覚えておきましょう。
支援の視点
性的少数者は、偏見や差別、カミングアウトをめぐる困難などから、精神的な負担を抱えやすい状況に置かれることがあります。支援者は性のあり方を病理として扱わず、本人が安心して相談できる環境づくりと、本人の了解のない暴露(アウティング)を防ぐ配慮が求められます。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題13(現代の精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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