問題
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに関する次の記述のうち,正しいものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題10(現代の精神保健の課題と支援)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3 と 4
「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」は、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしく暮らせるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保された仕組みを目指すものです。
住まいの確保と居住支援は構成要素の一つなので3は正しく、4は理念そのものです。入院中心ではなく地域生活中心を目指し、医療保険の枠内で完結するものでもなく、介護保険の認定も要件ではありません。高齢者向けの地域包括ケアシステムと名前が似ているので、違いに注意しましょう。
正解は 3 と 4
厚生労働省は、この仕組みを、精神障害の有無や程度にかかわらず誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保されたものと説明しています。
- 1 誤り。「入院医療中心から地域生活中心へ」という方向を進めるための仕組みで、入院医療を中心にするものではありません。
- 2 誤り。医療だけでなく障害福祉・介護・住まい・就労・地域の助け合いなどを組み合わせるもので、医療保険制度の中で完結させることは目的ではありません。
- 3 正しい。住まいの確保と居住支援は構成要素の一つです。
- 4 正しい。「精神障害の有無や程度にかかわらず」安心して暮らせることが理念です。
- 5 誤り。介護保険の要支援認定は要件ではありません。高齢者の地域包括ケアシステムと名前が似ているための引っかけです。
「地域生活中心」「多分野の包括」「障害の有無や程度にかかわらない」の三点が理念の核です。構成要素の名前(住まい、教育など)もそのまま問われます。
正解は 3 と 4
理念と構成要素
厚生労働省の説明では、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムは、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保されたものとされます。
- 3「住まいの確保と居住支援」は、構成要素の「住まい」に当たります。公営住宅や民間賃貸住宅への入居支援、住宅確保要配慮者への居住支援などは、長期入院者の地域移行の前提条件です。
- 4は理念そのものです。対象を重い精神障害のある人に限らず、メンタルヘルスの不調を抱える人を含めて地域全体で支えるという考え方が示されています。
経緯
2004年の「精神保健医療福祉の改革ビジョン」で「入院医療中心から地域生活中心へ」という方向が示され、その後の検討会の報告を経て、この仕組みの構築が政策目標として位置づけられました。さらに2022年の精神保健福祉法の改正(2024年4月施行)では、相談支援の対象に「精神保健に関する課題を抱える者」が加えられ、市町村での相談支援体制の充実が図られています。国は都道府県・市町村の体制づくりへの補助や、専門家による技術的な助言などの支援を行っています。
誤りの肢の掘り下げ
- 1 入院中心ではなく、地域生活中心への転換を進める仕組みです。ただし入院医療を否定するものではなく、必要なときに適切な医療を受けられることも構成要素に含まれます。
- 2 医療保険の枠組みだけでなく、障害者総合支援法による障害福祉サービス、介護保険サービス、住宅施策、雇用施策、地域住民の助け合いなどを組み合わせる点に意味があります。
- 5 高齢者の「地域包括ケアシステム」は介護保険法の枠組みと結び付きが強いのに対し、本システムは介護保険の要介護・要支援認定を利用の要件とするものではありません。名称の類似による引っかけです。
関連論点
構築の主体は市町村を基盤とし、保健所・精神保健福祉センターなどの重層的な連携による支援体制をつくることが重視されます。精神保健福祉士は、協議の場の運営、地域移行支援・地域定着支援、ピアサポーターとの協働などで中心的な役割を担います。
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律e-Govで原文を読む
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律e-Govで原文を読む
- 介護保険法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題10(現代の精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。

