精神保健福祉士

精神保健福祉士 第28回 問題29|ソーシャルワークの理論と方法(専門)

問題

精神保健福祉士 | 第28回(令和7年度) | 令和8年1月31日(土)・2月1日(日)実施・ソーシャルワークの理論と方法(専門)

次の記述のうち,不登校傾向のある中学生に対するスクールソーシャルワーカー(精神保健福祉士)による初回面接時の関わりとして,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題29(ソーシャルワークの理論と方法(専門))

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 1

初回面接では、相手が安心して話せる関係づくりが最優先です。とくに不登校傾向のある中学生は、うまく言葉にできないことも多く、表情・視線・姿勢・声の調子といった非言語のメッセージが大切な手がかりになります。話す内容と同じくらい、言葉にならない様子を受け止めることで、本人は「分かってもらえた」と感じやすくなります。

ほかの選択肢は初回には不向きです。矛盾を指摘する、原因を問い詰める、自分の生活歴を話して同一化を図る、友人のように接するといった関わりは、本人を追い詰めたり、専門的な関係の線引きを曖昧にしたりします。

なぜ正解か

正解は 1。初回面接の目的は、情報を集め切ることではなく、安心して話せる信頼関係(ラポール)をつくることにある。言葉が少ない・うまく説明できない子どもでは、表情・態度・沈黙といった非言語的な表現を丁寧に捉えることが、理解と関係形成の両方につながる。

ほかの選択肢

  • 2:言葉と行動の不一致を示す「直面化」は、関係が十分にできてから慎重に使う技法。初回に示すと責められたと受け取られやすい。
  • 3:自分の生活歴を話して気持ちの同一化を図るのは、援助者の自己開示を安易に使うもので、焦点が援助者に移り、対等ではあっても専門的な関係の線引きを損なう。
  • 4:理由が明確になるまで質問を続けると尋問のようになり、本人の抵抗や回避を強める。不登校の背景は本人にも分からないことが多い。
  • 5:友人のように接する、また陽性転移を意図的に起こそうとする関わりは、専門的な援助関係として不適切。転移は援助者が意図して作るものではない。

関連論点

  • 直面化:本人の言葉と行動の食い違いなどをあえて示し、気づきを促す技法。信頼関係ができていることが前提になる。
  • 自己開示:援助者が自分の経験や感情を伝えること。本人の役に立つと判断できる場合に限って用い、話の焦点を援助者に移さないことが条件になる。
  • 転移:本人が過去の重要な人物に向けていた感情を援助者に向けること。陽性転移はその好意的な形で、援助者が意図して起こすものではなく、生じたときに気づいて扱うものである。

正解の根拠と位置づけ

正解は 1。面接は言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーションの両方で成り立つ。とくに子どもは、感情や困りごとを言葉に置き換える力が発達途上であり、不登校傾向のある場合は話すこと自体に抵抗があることもある。そのため、表情・視線・姿勢・声のトーン・沈黙・身振りから伝わるメッセージを捉えることが、受容的な関わりの基本となる。スクールソーシャルワークでも、子どもを問題の原因として見るのではなく、環境との関係の中で理解し、本人の意思や感情を尊重する姿勢が土台になる。

誤りの肢の掘り下げ

  • 直面化(選択肢2):クライエントの言動の矛盾や避けている事柄を指摘して気づきを促す技法。信頼関係の形成が不十分な初回面接で用いると、批判・否定と受け取られ、関係を損なうおそれがある。使うとしても、関係ができ、本人に受け止める準備があるときに限られる。
  • 自己開示と同一化(選択肢3):援助者が自分の経験を語ることは、目的が明確で本人の利益になる場合に限った例外的な手段である。「気持ちの同一化」を目的にすると、本人の経験を援助者の経験にすり替える危険があり、バイステックの原則でいう「統制された情緒的関与」にも反する。
  • 質問の連続(選択肢4):原因探しを急ぐと、本人は責められていると感じ、防衛的になる。不登校の背景には複数の要因が重なることが多く、初回で一つの理由に特定する必要はない。
  • 陽性転移(選択肢5):転移は、過去の重要な他者に向けた感情が援助者に向けられる現象で、自然に生じるものとして理解する。援助者が意図的に引き起こす対象ではなく、友人のように接することは専門職としての役割を曖昧にする。

関連して出る論点

  • 初回面接(インテーク)の目的:主訴の把握、援助関係の開始、機関の機能の説明、継続の意思確認。
  • 非言語コミュニケーションの観察:話の内容と態度が食い違うときは、すぐ指摘せず、背景に何があるかを考える手がかりにする。
  • 子どもとの面接では、本人の意向を中心に置き、保護者・学校との調整は本人の了解を得ながら進める点も合わせて確認しておく。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題29(ソーシャルワークの理論と方法(専門))。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題29(ソーシャルワークの理論と方法(専門))です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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