問題
次の記述のうち,精神保健福祉士が行うコミュニティワークとして,適切なものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題32(ソーシャルワークの理論と方法(専門))
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 1 と 5
コミュニティワークは、個人への支援ではなく、地域そのものに働きかけて、住民の理解や支え合い、資源づくりを進める実践です。薬物依存症の回復者と共に市民講演会を開いて理解を広げること、精神保健福祉領域で活動できるボランティアを育成することは、どちらも地域の側を変える働きかけで、コミュニティワークにあたります。
ほかの選択肢は、特定の利用者への個別の支援です。支援を拒む人の自宅への訪問、保証人探し、就労支援プログラムの担当は、おもに個別支援(ケースワーク)や、個人・グループへの直接支援の場面とされます。
なぜ正解か
正解は 1 と 5。コミュニティワークは、地域住民や組織に働きかけ、地域の理解を深めたり、支え合いの仕組みや担い手・資源を開発したりする地域を対象とした実践である。1の市民講演会は、当事者(回復者)と協働した啓発・理解促進、5のボランティア育成は、地域の担い手づくりで、どちらもこれに当たる。
ほかの選択肢
- 2:支援を拒む人の自宅への繰り返しの訪問は、個人に対するアウトリーチであり、個別支援の技法。
- 3:保証人探しは、特定の利用者の住居確保という個別の支援(ケースワーク)。
- 4:地域若者サポートステーションの就労支援プログラムの担当は、利用する個人への直接支援にあたる。地域資源の一つを使った支援の場面である。
選ぶときは「対象は特定の個人か、地域か」で分けると迷わない。
関連論点
コミュニティワークでは、地域のニーズを把握し、住民や関係機関と課題を共有したうえで、普及啓発、担い手の育成、新しい資源づくりなどに取り組む。回復者が講演会で自分の経験を語る取組は、当事者との出会いを通じて住民の理解を深めるもので、啓発を当事者と協働して行う形にあたる。
正解の根拠と位置づけ
正解は 1 と 5。ソーシャルワークの方法は、大きく個人・家族を対象とするもの(ケースワーク)、小集団を対象とするもの(グループワーク)、地域を対象とするもの(コミュニティワーク)に分けて整理できる。コミュニティワークでは、地域の課題を住民とともに発見し、地域の理解・意識を変え、必要な社会資源や担い手、ネットワークを開発・調整していくことに重点が置かれる。精神保健福祉の領域では、精神障害への偏見の軽減、当事者が暮らしやすい地域づくり、ボランティアや住民の力の活用がその典型である。
選択肢の分類
- 1:回復者と共に行う市民講演会は、地域住民に対する普及啓発であり、当事者の力を生かす点でも精神保健福祉の実践らしい。地域の理解を促進するコミュニティワーク。
- 5:精神保健福祉領域で活動できるボランティアの育成は、地域の担い手・資源を増やす活動で、コミュニティワークの代表的な内容である。
- 2:支援を拒む人への訪問は、アウトリーチ。目的は個人との関係づくりと状況の把握であり、地域の側への働きかけではない。
- 3:保証人探しは、利用者の住居確保に向けた個別の調整・資源動員で、ケースワーク(ケースマネジメントの調整の一部)にあたる。仮に地域の不動産業者に働きかけて理解を広げるなら、コミュニティワークの側面を持つが、設問は「特定の利用者の保証人を探す」ことである。
- 4:サポステの就労支援プログラムを担当するのは、利用者個人またはグループへの支援の提供である。
誤りの肢の掘り下げ
分類を誤りやすいのは3と4。「社会資源に関わるから地域の実践だ」と考えがちだが、コミュニティワークの要点は、働きかけの相手と目的が地域・環境の変化にあることである。個人のニーズを満たすために既存の資源を使う・つなぐ行為は、ケースマネジメントの範囲で整理するのが標準的である。
関連して出る論点
- 地域アセスメント、ニーズ把握、住民組織化、ネットワーク構築、社会資源の開発、ソーシャルアクションといったコミュニティワークの過程・機能。
- 協議会(自立支援協議会など)での地域課題の共有は、個別支援から地域づくりへつなぐ代表的な場面で、次の問33とも関連する。
- 「個人への支援から出発して地域の課題を見いだす」流れ(ミクロからメゾ・マクロへ)も確認しておく。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題32(ソーシャルワークの理論と方法(専門))です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。

