問題
次の記述のうち,自律訓練法の説明として,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題6(精神医学と精神医療)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 5
自律訓練法は、決まった言葉(公式)を心の中で繰り返しながら、体の感覚に注意を向け、自分で自分に暗示をかけることで、心と体の緊張をほぐしていくリラクセーションの方法です。「気持ちが落ち着いている」「両腕が重たい」「両腕が温かい」といった言葉を順に使います。不安や緊張、心身症、不眠などに用いられます。
ほかの選択肢は、別の治療法の説明です。1は遊戯療法、2は社会生活技能訓練(SST)、3はレクリエーション療法、4は作業療法の説明です。
なぜ正解か
正解は 5。自律訓練法は、ドイツの精神科医シュルツ(Schultz, J. H.)が体系化した自己催眠的なリラクセーション法である。受動的な注意集中のもとで「公式」と呼ばれる決まった言葉を心の中で繰り返し、自己暗示によって筋肉の弛緩や血管の拡張などを促し、心身の安定を図る。基本となる標準練習は、背景公式(安静練習)と、重感・温感などの6つの公式から成る。
ほかの選択肢
- 1:遊戯療法(プレイセラピー)の説明。言葉で気持ちを表すことが難しい子どもに、遊びを表現と交流の手段として用いる。
- 2:社会生活技能訓練(SST)の説明。認知行動療法の考え方に基づき、対人関係や日常生活に必要な技能をロールプレイなどで身に付ける。
- 3:レクリエーション療法の説明。スポーツやゲーム、行事などを活用して活動性や関心を高める。
- 4:作業療法の説明。手工芸・園芸・調理などの作業活動を通じて、生活機能や社会性の回復を促す。
正解の根拠と位置づけ
正解は 5。自律訓練法の核心は「受動的注意集中」である。体を温かくしようと意図的に頑張るのではなく、公式を心の中で繰り返しながら、体に起こる感覚にぼんやりと注意を向ける。こうした状態の中で、自律神経のバランスが副交感神経優位へ傾き、筋緊張の低下や末梢の温まりが生じるとされる。標準練習は、背景公式「気持ちが落ち着いている」に続けて、重感(両腕両脚が重たい)、温感(両腕両脚が温かい)、心臓調整、呼吸調整、腹部温感、額涼感の6公式を順に習得していく。練習の終わりには、手を握って開く、腕の屈伸、深呼吸などの「消去動作」を行い、ぼんやりした状態から確実に戻すことが大切とされる。
厚生労働省の「こころの耳」は、自律訓練法を、注意の集中と自己暗示の練習によって全身の緊張を解き、心身の状態を自分で調整できるようにした段階的なリラクゼーション技法とし、ストレスの緩和や心身症、神経症などへの効果や、医療・教育・産業・スポーツなどでの活用を紹介している。体調や病状によっては適さない場合もあるため、専門家の指導のもとで行う。
誤りの肢の掘り下げ
- 1 遊戯療法:子どもの心理療法の代表。遊びそのものが子どもの言葉であるという考え方に立ち、セラピストとの関係の中で感情の表出や自己治癒を促す。
- 2 SST:精神科リハビリテーションの代表的な技法。診療報酬上は「入院生活技能訓練療法」として位置づけられている。課題の設定、モデリング、ロールプレイ、正のフィードバック、宿題という流れで進む。
- 3 レクリエーション療法:楽しみを伴う活動を通じて意欲や対人交流を引き出す。長期入院の患者の生活の活性化などに用いられてきた。
- 4 作業療法:作業療法士が中心となって行う。作業を通じて生活リズム、集中力、対人関係、職業準備性などの回復を目指す。
関連して出る論点
- リラクセーション法の比較:自律訓練法(自己暗示による受動的な弛緩)と、漸進的筋弛緩法(筋肉にいったん力を入れてから抜くことを繰り返す能動的な方法)の違いが出題されやすい。
- ほかの精神療法との区別:森田療法(不安をあるがままに受け入れ、目的に沿った行動をとる)、内観療法(身近な人との関係を「してもらったこと・して返したこと・迷惑をかけたこと」の3点から振り返る)、認知行動療法(認知の偏りに気づき修正する)などと、目的と方法をセットで覚える。
- 心理社会的治療の問題は「説明文と名称を正しく対応させる」形式が多い。キーワード(自己暗示=自律訓練法、生活技能=SST、遊び=遊戯療法)で即答できるようにしておく。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題6(精神医学と精神医療)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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