問題
A介護老人福祉施設では,夜間の睡眠時間を十分に確保できていない利用者Bさんへの対応が課題となっていた。検討の結果,日中の水分摂取量が要因のひとつとして取り上げられ,1 か月間データを取って調べることとなった。 Bさんの日中の水分摂取量(ml)と夜間の睡眠時間(分)の関係を見るときに用いる方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題83
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3 です。
日中の水分摂取量と夜間の睡眠時間は、どちらも数量で表せるデータです。2つの量的データの関係を見るには、横軸と縦軸にそれぞれの値をとって点で表す散布図が適しています。点が右上がりに並ぶか、右下がりかなどで、関係の向きや強さが見えてきます。
たとえるなら、水を飲んだ量と眠った時間が、どんな関係にあるかを一枚の絵で見られる図です。
👉 覚え方:量×量の関係=散布図(相関)。
散布図の点が右上がりなら、水分を多くとった日ほど睡眠時間が長い、右下がりなら短い、という関係が見て取れます。
正解は 3 です。
日中の水分摂取量(ml)と夜間の睡眠時間(分)は、どちらも量的変数です。2つの量的変数の関係を調べるには、散布図で視覚的に確認し、その強さを相関係数で数値化します。
1 不適切。t検定は、2つのグループの平均値に差があるかを調べる方法。
2 不適切。カイ2乗検定は、カテゴリ(質的)データ同士の関連を、クロス集計表で調べる方法。
3 適切。2つの量的データの関係を点の分布で確認できる。
4 不適切。箱ひげ図は、1つの変数の分布(中央値、四分位、外れ値)を示す図で、2変数の関係を見る目的には向かない。
5 不適切。度数分布表は、1つの変数の値をいくつかの階級に分けて度数をまとめた表。
統計の問題は、まず変数が「量的」か「質的」かを確認し、「1つの変数を見たいのか」「2つの変数の関係か」「グループ間の差か」を見極めると、選択肢を絞り込める。本問は、量的変数2つの関係なので、散布図となる。
散布図は、2つの量的データの関係を、まず目で確かめるための基本の図である。
なお、相関係数は-1から1の値をとり、絶対値が1に近いほど直線的な関係が強いが、相関があっても因果関係があるとは限らない。
正解は 3 です。
【データの尺度と分析方法の対応】変数は、名義尺度・順序尺度(質的変数)と、間隔尺度・比例尺度(量的変数)に分けられ、何を知りたいか(分布、2群の差、2変数の関連)と合わせて、分析方法を選びます。本問では、水分摂取量(ml)も睡眠時間(分)も比例尺度の量的変数で、知りたいのは2つの量的変数の「関係」です。
【各選択肢の掘り下げ】
3 散布図は、一方を横軸、他方を縦軸にして1人(1日)ごとの値を点で示します。点が右上がりなら正の相関、右下がりなら負の相関、まとまりがなければ相関が弱いと読めます。外れ値の存在や、直線的でない関係も目で確認できる利点があります。数値で表す指標が相関係数で、−1〜+1の値をとります。ただし、相関があっても因果関係があるとは限らない点(疑似相関)に注意が必要です。
1 t検定は、たとえば「水分摂取量の多い日と少ない日の睡眠時間の平均に差があるか」といった2群の平均値の比較に使いますが、本問のように連続した2変数の関係を見る方法ではありません。
2 カイ2乗検定は、性別と利用サービスの有無のように、2つの質的変数に関連があるかを調べます。量的データをそのまま使う場面ではありません。
4 箱ひげ図は、1変数のばらつきや外れ値を把握するのに便利で、グループごとの分布の比較にも使えますが、2変数の関係を直接見る図ではありません。
5 度数分布表は、データの分布をまとめる基本の表で、1変数の記述に使います。
【関連する論点】代表値(平均値、中央値、最頻値)、散らばりの指標(分散、標準偏差、四分位範囲)、相関係数と決定係数、疑似相関などもセットで問われます。また、本問のように1人を長く追って観察するデータは、単一事例研究(シングルシステムデザイン)の考え方にも通じ、実践の効果を確かめるのに使われます。
【出題のねらい】この問題は、分析方法の選択を、データの種類と目的から決めるという統計の基本を問うています。次のように整理すると、選択肢を一気に判断できます。①1つの量的変数の分布を見る:度数分布表、ヒストグラム、箱ひげ図。②2つの量的変数の関係を見る:散布図、相関係数。③2つの質的変数の関連を見る:クロス集計表、カイ2乗検定。④2グループの平均の差を見る:t検定。⑤3グループ以上の平均の差を見る:分散分析。なお、本事例のように「1人の利用者を1か月間追う」データは、日ごとに水分摂取量と睡眠時間をそろえて記録し、30日分のペアのデータとして、散布図にプロットする形になります。1人の事例でも、データを集めて関係を確認することは、根拠にもとづく実践の第一歩です。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題83です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

