問題
意見表明等支援事業などに関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題91
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 2 と 3 です。
意見表明等支援事業は、2022年の児童福祉法改正で生まれた事業です。児童福祉の知識や経験がある人(意見表明等支援員)が、施設や里親のもとで暮らす子ども、一時保護中の子どもなどから気持ちや意見を聴き、それを児童相談所などに伝えて調整します(2・3)。
ほかの選択肢:1 子どもを「指導」する役ではなく、子どもの側に立って声を届ける役です/4 児童相談所の児童福祉司も、自ら子どもの意見を聴く義務があります/5 施設職員や里親も、子どもの養育について意見を述べてかまいません。
👉 覚え方:意見表明等支援員=子どもの「代弁者(アドボケイト)」。
なぜこれが正解か
正解は 2 と 3。児童福祉法第6条の3第17項は、意見表明等支援事業を、一時保護や施設入所などの措置の対象となる児童、および施設入所・里親委託などの措置が採られている児童の意見・意向について、「児童の福祉に関し知識又は経験を有する者」が意見聴取などで把握し、その意見・意向を勘案して児童相談所などの関係機関との連絡調整などを行う事業と定めている(2・3)。
各選択肢の解説
- 1 不適切。支援員は子どもの立場に立ち、子どもが自分の意見を表明できるよう支え、代弁する役割で、専門知識で指導する役割ではない(独立性が重視される)。
- 2 適切。意見・意向を勘案した関係機関との連絡調整は法の定義そのもの。
- 3 適切。施設入所・里親委託・一時保護中の児童は対象に含まれる。
- 4 不適切。都道府県知事・児童相談所長は、措置をとる際に子どもの意見を聴く「意見聴取等措置」を行わなければならない(同法第33条の3の3)。支援員の存在は児童福祉司が直接聴くことを妨げない。
- 5 不適切。職員や里親が子どもの最善の利益を考えて意見を述べることは当然できる。
覚え方・ひっかけ注意
「児相が聴く(意見聴取等措置)」と「第三者が支える(意見表明等支援事業)」は二本立て。
根拠条文と制度の位置づけ
2022年の児童福祉法改正(2024年4月施行)は、子どもの権利擁護を柱の一つとした。具体的には、①都道府県知事・児童相談所長が一時保護や施設入所措置などを行う際に、子どもの年齢・発達に応じて意見・意向を聴く「意見聴取等措置」(第33条の3の3)を義務化し、②子どもの意見表明を第三者が支援する「意見表明等支援事業」(第6条の3第17項)を創設し、③都道府県に子どもの権利擁護の環境整備を求めた。都道府県は、意見表明等支援事業が着実に実施されるよう必要な措置に努める(法の規定)。
アドボカシーの考え方
意見表明等支援員の活動は「独立アドボカシー」と呼ばれ、施設・児童相談所・里親から独立した立場で、子どもが望むことだけを、子どもが望む方法で伝えるのが原則とされる。子どもの最善の利益を判断して代わりに決める役割ではない点が、選択肢1の誤りの核心である。最善の利益の判断は、措置権者である児童相談所などが、子どもの意見も勘案したうえで行う。
誤りの肢の掘り下げ
- 選択肢4:児童福祉司が直接意見を聴くことは、意見聴取等措置として法律上求められている行為。支援員がいるから控える、という関係にはない。両者が並行して存在することで、子どもは「話す相手」を選べる。
- 選択肢5:施設職員や里親は日々の養育者として子どもの状況を最もよく知る立場にあり、自立支援計画の策定などで意見を述べる。支援員の活動は、大人が意見を言うことを禁じるものではない。
関連論点
こども基本法第3条第3号・第4号(意見表明の機会の確保と意見の尊重)、児童の権利に関する条約第12条(意見表明権)とつなげて整理しておくと、児童・家庭福祉の複数の問題に対応できる。あわせて同じ改正で新設された事業(子育て世帯訪問支援事業、児童育成支援拠点事業、親子関係形成支援事業、妊産婦等生活援助事業、社会的養護自立支援拠点事業など)も頻出である。
- 児童福祉法第6条の3e-Govで原文を読む
- こども基本法第3条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題91です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

