登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問41|駆虫薬=サントニン/ピペラジン/カイニン酸/パモ酸ピルビニウム・回虫蟯虫

問題

登録販売者 | 第3章 主な医薬品とその作用 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

駆虫薬の成分と対象となる寄生虫に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオです。

駆虫薬が効くのは腸の中にいる虫だけで、虫卵や、腸の外に潜んでいる回虫の幼虫には効きません。そのため、それらが成虫になった頃にもう一度使わないと、完全には駆除できません。

アは、ピペラジンリン酸塩がアセチルコリンの伝達を「妨げて」運動筋を麻痺させる成分なので誤りです。イのサントニンと、ウのカイニン酸は、どちらも蟯虫ではなく回虫に用いる成分です。エのパモ酸ピルビニウムは、水に溶けにくく、消化管からの吸収は少ないとされています。

駆虫成分のまとめ(手引き 第3章Ⅲ-4-2)):

成分対象作用主な注意点
サントニン回虫回虫の自発運動を抑え、虫体を排便とともに排出一時的に物が黄色く見える、耳鳴り、口渇。肝臓病は相談
カイニン酸回虫回虫に痙攣を起こさせ、排便とともに排出マクリ(フジマツモ科)が配合されることがある
ピペラジンリン酸塩回虫・蟯虫アセチルコリン伝達を妨げて運動筋を麻痺させ、排出痙攣、倦怠感、眠気、食欲不振、下痢、便秘等
パモ酸ピルビニウム蟯虫蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫尿や糞便が赤く着色。水に溶けにくい

各選択肢の解説:

  • ア(誤): ピペラジンリン酸塩は、アセチルコリン伝達を妨げて回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる成分です。「受容体を刺激して痙攣」は逆です。回虫に痙攣を起こさせるのはカイニン酸です。
  • イ(誤): サントニンは「回虫」の自発運動を抑える成分で、蟯虫ではありません。
  • ウ(誤): カイニン酸が痙攣を起こさせる対象は「回虫」です。
  • エ(誤): パモ酸ピルビニウムは水に溶けにくいため、消化管からの吸収は少ないとされています。
  • オ(正): 手引きの記述どおりです。再度駆虫が必要な場合は、1ヵ月以上間隔を置いてから使用することとされています。

【駆虫薬は「どこに効くか」「どう吸収させないか」で整理する】

1. 対象となる寄生虫と感染のしかた

一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は回虫と蟯虫です。条虫(いわゆるサナダ虫など)や吸虫、鉤虫、旋毛虫、鞭虫等の駆除を目的とする一般用医薬品はなく、医療機関の受診が必要です(手引き 脚注120)。

  • 回虫・蟯虫とも、手指や食物に付着した虫卵が口から入ることで感染する
  • 回虫は、孵化した幼虫が腸管壁から体組織に入り込んで体内を巡り、肺に達した後に気道から再び消化管内に入って成虫となる。そのため消化器症状のほか、呼吸器等にも障害を起こすことがある
  • 蟯虫は肛門から這い出してその周囲に産卵するため、肛門部の痒みやそれに伴う不眠、神経症を起こすことがある

2. 虫卵・幼虫には効かない(オ)

駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用するため、虫卵や腸管内以外に潜伏した幼虫が成虫となった頃にあらためて使用する必要があります。再度駆虫する場合は1ヵ月以上間隔を置きます。感染経路から、衣食を共にする家族全員に感染の可能性があり、虫卵検査で感染が確認された場合は一緒に駆虫を図ることが基本です。

3. 吸収は「少ないほうがよい」

駆虫成分は腸管内での局所作用が目的で、消化管からの吸収は頭痛、めまい等の全身性の副作用の原因になります。

  • 一度に多く服用しても、複数の駆虫薬を併用しても効果は高まらず、副作用が現れやすくなる(組合せによっては駆虫作用が減弱する)
  • 食事で消化管内に内容物があると駆虫成分の吸収が高まるため、空腹時に使用することとされているものが多い
  • ヒマシ油は腸管内で駆虫成分を吸収されやすくするため、併用を避ける

4. 成分ごとの要点

  • サントニン: 回虫の自発運動を抑える。吸収されたサントニンは主に肝臓で代謝され、肝臓病の診断を受けた人では肝機能障害を悪化させるおそれがあるため、使用前に医師・薬剤師に相談。服用後、一時的に物が黄色く見えたり、耳鳴り、口渇が現れることがある
  • カイニン酸: 回虫に痙攣を起こさせる。マクリ(フジマツモ科のマクリの全藻を基原とする生薬)が配合されている場合もあり、日本薬局方収載のマクリは煎薬として回虫の駆除に用いられる
  • ピペラジンリン酸塩: アセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる。痙攣の症状のある人、貧血、著しい栄養障害の診断を受けた人、肝臓病・腎臓病の診断を受けた人は使用前に相談
  • パモ酸ピルビニウム: 蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる。赤~赤褐色の成分で、尿や糞便が赤く着色することがある。水に溶けにくく消化管からの吸収は少ないとされるが、ヒマシ油との併用は避ける。空腹時に服用することとはなっていないが、同様の理由から、脂質分の多い食事やアルコール摂取は避けるべきとされる

【試験での位置づけ】

「痙攣させる(カイニン酸)」と「麻痺させる(ピペラジンリン酸塩)」、「回虫(サントニン・カイニン酸)」「回虫と蟯虫(ピペラジンリン酸塩)」「蟯虫(パモ酸ピルビニウム)」の対応を入れ替えた記述が、そのまま誤肢になります。

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第3章 Ⅲ-4-2)「駆虫薬」(手引き R8 PDF p125-126)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第3章 Ⅲ-4-2)「駆虫薬」(手引き R8 PDF p125-126) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。