問題
架空電線路の支持物に,取扱者が昇降に使用する足場金具等を地表上1.8 m未満に施設することができる場合として,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,不適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
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答え合わせ
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- 5
自信の3択
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解説
架空電線路の支持物(電柱や鉄塔)の足場金具等を、地表上1.8 m未満の低い位置に付けてよい場合として、不適切なものを選ぶ問題です(令和5年度下期 問6)。足場金具等は原則として地表上1.8 m以上に付けます。例外は、金具を内部に格納できる構造、昇塔防止装置の施設、さく・へい等で立入りを防ぐ、人が容易に立ち入らない山地等、の4つです。「監視装置を施設する場合」は例外に入っていません。正答は(1)です。
この規定は電技解釈第53条(架空電線路の支持物の昇塔防止)です。取扱者が昇降に使う足場金具等は地表上1.8 m以上に施設し、次のいずれかに当たる場合だけ、この限りでないとしています。
一 足場金具等が内部に格納できる構造である場合 →(2)は正しい。
二 支持物に昇塔防止のための装置を施設する場合 →(3)は正しい。
三 支持物の周囲に取扱者以外の者が立ち入らないように、さく、へい等を施設する場合 →(4)は正しい。
四 支持物を山地等であって人が容易に立ち入るおそれがない場所に施設する場合 →(5)は正しい。
(1)の「監視装置を施設する場合」はこの4つのどれにも当たりません。監視装置は、人が近づいたり昇ったりしたことを見つけることはできても、昇ること自体を止めることはできないので、例外として認められていません。
→正答(1)
第53条の見出しは「架空電線路の支持物の昇塔防止」です。足場金具は、取扱者が点検や作業のために支持物を昇り降りするための設備ですが、低い位置にあると、取扱者以外の人、とくに子どもなどが手や足をかけて昇ってしまうおそれがあります。昇った先には電線があり、感電や墜落につながります。そこで原則として、足場金具等を地表上1.8 m以上に付け、地面から手が届きにくくしています。
4つの例外は、どれも「取扱者以外の人が昇れない、または近づけない」状態を別の方法でつくるものです。
・内部に格納できる構造:使わないときは金具をしまっておけるので、足がかりがなくなります。
・昇塔防止のための装置:支持物そのものに昇れないようにする装置を付けます。
・さく、へい等:支持物の周りに取扱者以外が立ち入れないようにし、支持物に近づかせません。
・山地等で人が容易に立ち入るおそれがない場所:そもそも人が来ない場所なので、昇られる危険がほとんどありません。
これに対して監視装置は、昇ろうとする人を物理的に止めるものではありません。異常を見つけてから人が駆けつけるまでの間に昇られてしまえば、事故は防げません。条文の例外が「物理的に昇れない・近づけない」「人が来ない」という性質のものに限られていることを押さえておくと、もっともらしい対策を並べた選択肢にも惑わされません。
なお、1.8 mという数値は、電技解釈第1条の簡易接触防護措置の定義にある「屋内にあっては床上1.8 m以上」とも共通する高さです。地表上1.8 mより低い位置への施設を認める条件として出題されるほか、「1.8 m」という数値そのものを空欄にする形でも問われるので、数値と4つの例外をセットで覚えておきます。
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出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

