電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和5年度下期 法規 問5|電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

次の文章は,「電気設備技術基準」における(地中電線等による他の電線及び工作物への危険の防止)及び(地中電線路の保護)に関する記述である。 a) 地中電線,屋側電線及びトンネル内電線その他の工作物に固定して施設する電線は,他の電線,弱電流電線等又は管(以下,「他の電線等」という。)と (ア) し,又は交さする場合には,故障時の (イ) により他の電線等を損傷するおそれがないように施設しなければならない。ただし,感電又は火災のおそれがない場合であって, (ウ) 場合は,この限りでない。 b) 地中電線路は,車両その他の重量物による圧力に耐え,かつ,当該地中電線路を埋設している旨の表示等により掘削工事からの影響を受けないように施設しなければならない。 c) 地中電線路のうちその内部で作業が可能なものには, (エ) を講じなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

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正解は 2
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解説

電気設備技術基準のうち、地中電線などが他の電線等に近づくときの危険防止と、地中電線路の保護の規定を穴埋めする問題です(令和5年度下期 問5)。地中電線などが他の電線等と(ア)接近または交さするときは、故障時の(イ)アーク放電で他の電線等を傷めないように施設します。感電や火災のおそれがなく(ウ)他の電線等の管理者の承諾を得た場合は例外です。内部で作業できる地中電線路には(エ)防火措置が必要です。正答は(2)です。

a)は電技第30条(地中電線等による他の電線及び工作物への危険の防止)、b)とc)は電技第47条(地中電線路の保護)の内容です。

(ア) 接近:規定の対象は他の電線等と「接近し、又は交さする場合」です。触れ合っていなくても、近くにあれば故障の影響が及ぶので「接触」では足りません。

(イ) アーク放電:地中電線などが故障すると、故障点でアーク放電が起き、その熱で近くの他の電線や管を損傷するおそれがあります。規定はこれを防ぐもので、「故障時のアーク放電により」と書かれています。短絡電流そのものは故障した電線の中を流れる電流で、近くの他の電線等を傷つける直接の原因として書かれているのはアーク放電です。

(ウ) 他の電線等の管理者の承諾を得た:例外は「感電又は火災のおそれがない場合であって、他の電線等の管理者の承諾を得た場合」です。影響を受けるのは他人の設備なので、その管理者の承諾が条件になっています。「取扱者以外の者が容易に触れることがない」は人の感電を防ぐための表現で、他の設備の損傷防止とは関係がありません。

(エ) 防火措置:洞道など内部で作業できる地中電線路には防火措置を講じます。内部は狭く閉じた空間で、火災が起きると延焼しやすく、作業者の避難も難しいためです。

以上から正答は(2)です。

a)の対象は地中電線だけではありません。屋側電線、トンネル内電線など「工作物に固定して施設する電線」全般です。これらは架空電線と違って他の電線や管と近い距離に並べて施設されることが多く、一つの電線の故障が隣の設備に及びやすいという共通点があります。そこで、故障時のアーク放電の熱で他の電線等を損傷しないように施設することを求めています。

電技解釈第125条は、これを具体化した規定です。たとえば低圧地中電線と高圧地中電線が接近または交差する場合は離隔距離0.15 m以上、低圧または高圧の地中電線と特別高圧地中電線では0.3 m以上とするか、地中電線相互の間に堅ろうな耐火性の隔壁を設ける、不燃性の被覆や管を使う、などの方法から選びます。どの方法も「アーク放電の熱が隣の電線に及ばないようにする」という点で共通しており、(イ)がアーク放電であることと結び付きます。

b)とc)は地中電線路そのものの保護です。地中電線路は外から見えないので、上を通る車両などの重量物の圧力に耐える構造とし、埋設している旨の表示などで掘削工事による損傷を防ぎます。電技解釈第120条でも、管路式・暗きょ式の管や暗きょは車両その他の重量物の圧力に耐えるものとし、高圧または特別高圧の管路式地中電線路には物件の名称・管理者名・電圧などを表示することが定められています。さらに暗きょ式の地中電線路には、地中電線に耐燃措置を施すなどの防火措置が求められています。c)の「内部で作業が可能なもの」は、こうした暗きょ(洞道など)を指しています。

選択肢の作り方を見ると、(ウ)の「取扱者以外の者が容易に触れることがない」と(エ)の「感電防止措置」は、どちらも人の感電を防ぐ規定でよく使われる言葉です。この条文は人の感電ではなく、他の設備の損傷と火災を防ぐ規定であることを読み取れば、誤りの語句を外せます。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。