第二種電気工事士のCBT方式とは、学科試験を試験会場のパソコンで受ける方式です。出題形式(四肢択一50問・120分)と難易度は筆記方式と同じ。筆記との違い、申込みと会場予約の期限、当日の持ち物、結果の確認、再受験の扱いを、電気技術者試験センターの受験案内をもとに表で整理します。
目次
結論:第二種電気工事士のCBT方式とは、学科試験を試験会場のパソコンで受ける方式です。電気技術者試験センターは、出題形式(四肢択一式50問・120分)や出題の難易度は筆記方式と同じで、合格基準点も同じ60点としています。違いは、試験日と会場を期間内に自分で予約できること、受験票が無く顔写真付きの公的証明書で受けること、試験問題が公開されないことです。受験方式は申込みのときにCBTか筆記のどちらかを選び、CBTを選んだら別に会場の予約が必要です。
合格ナビの第二種電気工事士の問題は382問で、すべて本試験と同じ四肢択一(4択)です。このうち326問は、センターが公表した筆記・学科試験の過去問(令和4年度上期〜令和7年度下期のうち、令和5年度下期を除く10回分から収録)です。CBT方式の問題は公開されていないため、CBTで出た問題そのものは含まれていません(2026-10-02 集計)。
この記事の制度と日程は、センターのCBT方式のご案内、令和8年度第二種電気工事士下期試験受験案内、令和8年度電気工事士試験の実施日程等のご案内、よくあるご質問を2026-10-02に確認して書いています。
第二種電気工事士のCBT方式とは
センターのCBT方式のご案内は、CBT方式を「試験会場にあるパソコンで出題・解答する方式の試験」と説明しています。CBTはComputer Based Testingの略です。受験案内によると、第二種電気工事士の学科試験には令和5年度から導入され、導入の目的は「受験者の利便性の向上」です。
CBT方式で受けられるのは学科試験だけです。技能試験は、CBTか筆記かにかかわらず、学科試験の合格者と学科試験の免除者が全国一斉の日程で受けます。
令和8年度からは、学科試験の受験方式(CBT/筆記)を受験申込みのときに選ぶ仕組みになりました(受験案内の「お知らせ」)。さらに、センターは今後の方針を次のように示しています。
電気工事士学科試験のCBT移行:「電気工事士学科試験については、令和9年度より原則としてCBT方式へ移行」と案内されています。最終確認日:2026-10-02。出典:電気技術者試験センター CBT方式のご案内。
令和9年度以降に受ける人は、CBT方式で受ける前提で準備しておくのが安全です。具体的な日程や筆記方式の扱いは、その年度の受験案内で確認してください。
CBT方式と筆記方式の違い(比較表)
受験案内とセンターのよくある質問をもとに、違いを表にしました。
| 比べる点 | CBT方式 | 筆記方式 |
|---|---|---|
| 解答のしかた | 予約した会場のコンピューター上で解答 | マークシートに解答 |
| 出題形式・試験時間 | 四肢択一式50問・120分 | 同じ(令和8年度下期は10時〜12時) |
| 出題の難易度 | 筆記方式と同じ(センターの回答) | — |
| 合格基準 | 60点(1問2点・30問正解) | 同じ |
| 試験日 | 実施期間の中から、予約枠の空きを選ぶ | 全国一斉の1日 |
| 会場 | 全国のCBT会場から選ぶ(予約枠に空きがあれば) | 試験地までを選び、会場は選べない |
| 受験票 | 発送なし。顔写真付きの公的証明書で本人確認 | 圧着ハガキで送付 |
| 筆記用具 | 会場でボールペン(黒)とメモ用紙を貸出 | HBの鉛筆などを持参 |
| 試験の終了 | 試験開始後は自分のタイミングで終了・退出できる | 監督員の合図で終了。退出は監督員の指示どおり(許可のない途中退室は不正行為) |
| 問題と解答 | 非公開。問題の内容を第三者に伝えないことへの同意が必要 | 試験日の夜に公表。問題用紙は在室した人が持ち帰れる |
| 結果 | 終了時に正答数を表示。合否はマイページで発表 | センターのホームページで発表 |
CBT方式で受ける場合も、電卓は使えません。受験案内の「受験上の注意」には、受験できない場合として「電卓や電子機器を使用した場合」が挙げられています。計算は、貸し出されるメモ用紙で行います。
「CBTと筆記で問題は同じ?」への答え
センターのよくある質問は「出題形式や出題の難易度は筆記方式と同じです。」と答えています。同じ形式・同じ難しさで作られている、という意味で、CBTの問題が筆記方式の問題と同じ問題だとは書かれていません。CBTの問題は非公開なので、対策は公表された筆記方式の過去問で行うことになります。
CBTと筆記はどっちを選ぶ?(判断の材料)
センターの実施日程の案内は、「電気工事士学科試験は、受験機会を増やすため、CBT 実施期間を大幅に延長します。」「試験会場、試験日時が選択・変更可能なCBT 方式をお勧めします。」としています。
実際の受験者は、ほぼ半々に分かれています。
令和8年度上期 学科試験の受験者数:受験者78,290人(CBT方式36,447人、筆記方式41,843人)、合格者48,692人、合格率62.2%。最終確認日:2026-10-02。出典:電気技術者試験センター 令和8年度第二種電気工事士上期学科試験の結果について(プレス発表資料)。
CBT方式の受験者は全体の46.6%(36,447÷78,290)です。なお、この発表資料は合格率を方式別に分けていないので、「CBTのほうが受かりやすい」「筆記のほうが受かりやすい」といった比較は公式の数字ではできません。
選ぶときの材料を、受験案内の内容から整理します。
| こんな人は | 向いている方式 | 理由(受験案内の内容) |
|---|---|---|
| 筆記方式の試験日に都合がつかない | CBT | 実施期間の中から日時と会場を選べ、予約試験日の3日前まで変更できる |
| 試験後に問題を見直して自己採点したい | 筆記 | CBTは問題・解答が非公開。筆記は試験日の夜に問題と解答が公表される |
| 問題用紙に書き込みながら解きたい | 筆記 | CBTで使えるのは貸出のボールペン(黒)とメモ用紙だけ |
| 早く結果の手応えを知りたい | CBT | 試験終了時に正答数が表示される(合否の発表は後日) |
申込みから会場予約までの流れ(令和8年度下期の例)
CBT方式は「申込み」と「会場予約」が別の手続きです。受験案内は、受験申込みのときにCBT会場の予約はできず、予約期間内に自分でマイページから予約するよう案内しています。申込期間・受験手数料・取消しの決まりは第二種電気工事士の申し込み、試験日と受験票・当日の持ち物は第二種電気工事士の試験日にまとめています。
令和8年度下期 第二種電気工事士 学科試験の日程:受験申込み 2026年8月17日(月)10時〜9月3日(木)17時(受付終了)、CBT会場の予約期間 9月9日(水)〜10月14日(水)、CBT方式の試験実施期間 9月24日(木)〜11月8日(日)、筆記方式の試験日 10月25日(日)、技能試験 12月12日(土)または13日(日)。受験手数料はインターネット申込み11,100円・書面申込み12,500円(非課税)。最終確認日:2026-10-02。出典:電気技術者試験センター 令和8年度電気工事士試験の実施日程等のご案内・第二種電気工事士試験(受付終了の表示)。
手続きの順番は次のとおりです。
- ① センターの受験申込みページでマイページを作り、受験申込みのときに学科試験の方式で「CBT」を選ぶ
- ② 受験手数料を納付する
- ③ 会場予約期間に、マイページから試験日時と会場を予約する(予約枠に空きがあれば、全国どのCBT会場でも予約できる)
- ④ 予約の確認メールとマイページで、予約日時と会場を確かめる
予約しないと、どちらの方式でも受けられない
受験案内は、期間内にCBT会場の予約が完了しなかった場合について「CBT方式、筆記方式ともに受験はできません。」とし、受験申込みを受理しているので受験手数料は返金しないとしています。また、申込みに不備があると会場の予約ができず、申込内容の精査には「申込手続完了日から3営業日が必要」とされています。申込みは締切直前を避け、予約期間の初めのうちに予約を済ませておくのが安全です。
CBT会場はパソコン教室などの小規模な会場で、ほかの試験の受験者と予約枠を共用します。そのため、予約枠に空きがないと希望の日時や会場が取れない場合がある、と受験案内は注意しています。
予約の変更
センターのよくある質問によると、予約試験日の3日前まで、試験実施期間中で、希望する会場に空き席があれば、全国の会場を対象に予約を変更できます。予約日より前に動かす(前倒しする)場合は、変更手続日から3日後以降の日時に変更できます。
試験当日の流れと持ち物(CBT方式)
受験案内の「受験上の注意」から、当日の流れをまとめます。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 予約した試験開始時刻の15分〜30分前に会場へ行く(待機スペースは無く、早すぎると入れない) |
| 2 | 受付で顔写真付きの公的証明書(原本)を提示して本人確認を受ける |
| 3 | 携帯電話やスマートウォッチ等の電源を切り、腕時計や上着などの手荷物をすべてロッカーなどに入れて施錠する |
| 4 | ボールペン(黒)とメモ用紙を受け取り、試験室に入る |
| 5 | ログイン情報シートのIDとパスワードを入力して開始。残り時間は画面に表示される |
| 6 | 自分のタイミングで終了すると正答数が表示される。画面の指示で受験レポートを印刷し、貸出品を返してから、ログイン情報シートと引き換えに受験レポートを受け取って退出 |
持参するのは顔写真付きの公的証明書です。どの証明書が使えるかは、センターのよくある質問が案内しているCBT運営会社の受験者向けサイトで確認します。
受けられなくなる場合として、受験案内は次の場合を挙げています。
- 予約の試験開始時刻から30分が経過しても、予約済の試験会場で受付ができなかった場合
- 予約済の試験会場の受付で顔写真付きの公的証明書(原本)を提示できなかった場合
- 予約した日時に、予約した試験会場以外の会場へ来場した場合
試験開始時刻から残り時間の計測が始まるので、受付が遅れるとその分だけ解く時間が短くなります。また、カンニングや電卓・電子機器の使用、問題の情報を漏らす行為などは不正として扱われ、会場で貸し出したメモ用紙を会場の外に持ち出すことも失格行為とされています。
結果発表・技能試験・再受験の扱い
令和8年度下期 学科試験の結果発表:CBT方式の受験者は、受験日から2週間経過後の12:00から個人マイページで発表(予定)。筆記方式・技能試験はセンターのホームページで発表し、学科試験は11月24日(火)12:00〜12月13日(日)23:59。最終確認日:2026-10-02。出典:電気技術者試験センター 令和8年度第二種電気工事士下期試験受験案内。
試験終了時の画面に正答数は表示されますが、合否は表示されません。合格基準点は60点(1問2点)なので、正答数が30問以上かどうかが目安になります。合格発表の確認方法は第二種電気工事士の合格者一覧の見方で整理しています。
学科試験に合格すると、同じ期の技能試験を受けます。CBT方式で学科に合格した場合も、技能試験は全国一斉の日程です。技能試験の対策は電気工事士の実技(技能試験)対策にまとめています。
再受験はできる?
同じ期の学科試験は、申込みのときに選んだCBTか筆記のどちらか一方の方式で受ける仕組みで、両方を受けることはできません。不合格だった場合は、次の期(上期の次は下期)に改めて受験申込みをします。試験は上期と下期の年2回で、申込み期間はCBT方式・筆記方式・技能試験(学科免除者)で同じです。
学科試験に合格して技能試験で不合格になった場合は、前回または前々回の学科試験に合格していれば、申請により学科試験が免除され、技能試験から受けられます(センターの試験概要)。
なお、CBT会場でシステムダウンや通信障害などにより受験できなかった場合は、センターが再試験を案内・実施し、その期間中に受けられないときは受験手数料を返還するとしています。
CBT方式の問題に慣れる方法(体験版と4択の過去問)
センターのCBT方式のご案内には、第二種電気工事士の学科試験のCBT方式の体験版があり、操作方法を事前に確かめられます。センターは「小画面では使いづらいため、PCなど大画面でのご利用をお勧めします。」としています。申込み方法と当日の流れを説明する動画も同じページにあります。
問題そのものへの慣れは、公表された筆記方式の過去問で作ります。学科試験の配点や出題パターンは電気工事士2種の学科試験対策で確認できます。CBTも筆記も四肢択一式で、学科試験の範囲には配線図も含まれます。CBTでは問題用紙に書き込めないので、次の2つをメモ用紙で処理する練習をしておくと安心です。
- 計算問題:電卓が使えないので、式と途中の数値をメモ用紙に書いて解く
- 配線図の問題:画面の図を見ながら、電線の本数や接続をメモ用紙に書き出して確かめる
メモ用紙で計算する練習の問題:
- 電熱器で60kgの水を20K上昇させる電力量(令和7年度下期 問3)
- 抵抗に15Aを1時間30分流したときの電圧(令和5年度上期(午後) 問3)
- 抵抗に100Vを2時間30分加えたときの電流(令和5年度上期(午前) 問3)
- 直径1.6mm・長さ8mの軟銅線と抵抗が等しくなる直径(令和7年度上期 問2)
配線図をメモ用紙に書き出して解く練習の問題:
合格ナビの問題ページは、選択肢を選ぶとすぐに正誤と初級・標準・上級の3段階の解説が表示されます。「今日の15問」は、試験日を入れると残りの日数から今日の問題を選ぶ機能で、登録なしで使えます。
まとめ
- CBT方式は、学科試験を試験会場のパソコンで受ける方式。四肢択一式50問・120分、難易度と合格基準(60点)は筆記方式と同じ
- 令和8年度から受験方式は申込み時に選択。CBTは申込みとは別に会場予約が必要で、予約しないとCBT・筆記のどちらも受けられない
- 受験票は無く、顔写真付きの公的証明書が必要。筆記用具は貸出のボールペン(黒)とメモ用紙だけで、電卓は使えない
- 問題は非公開。終了時に正答数が表示され、合否は後日マイページで発表
- センターは令和9年度から電気工事士学科試験を原則CBT方式へ移行すると案内している
よくある質問
QCBT方式で出題された問題は、後から見られますか?
見られません。電気技術者試験センターは「CBT方式の特性上、試験問題・解答は公開していません。」としています。筆記方式の問題と解答は試験日の夜にセンターのホームページで公表され、試験終了まで在室した人は問題用紙を持ち帰れます。CBTでは試験終了時に正答数が画面に表示され、マイページでも確認できます。
QCBT方式を自宅のパソコンで受けられますか?
受けられません。センターのよくある質問は「自宅では受験できません。」と回答しています。CBT方式は、予約した全国のCBT会場(パソコン教室などの小規模な会場)で受けます。
QCBTと筆記の両方に申し込んで、2回受けることはできますか?
できません。受験案内は「CBT方式または筆記方式、どちらかの方式での受験となります。両方を受験することはできません。」としています。受験方式は受験申込みのときに選びます。
QCBT方式で、自分の色ペンや時計を持ち込めますか?
使えません。CBT方式ではボールペン(黒)とメモ用紙が会場で貸し出され、それ以外のものは試験室に持ち込めません。受験案内も「持参の筆記用具や時計等は使用できません。」としています。残り時間は画面に表示されます。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

