大学生・新卒が基本情報技術者試験を受けるときの位置づけを、IPAの統計(令和7年度の大学生の合格率49.4%、年齢別)と、IPAが公表している活用の説明で確認します。就活の結果は断言せず、在学中の受験の選択肢も整理します。
目次
結論:IPAの令和7年度の統計では、基本情報技術者試験(FE)の学生の受験者は42,488人、合格率は40.9%で、大学の学生に限ると14,081人が受験して合格率は49.4%です。就活で評価されるかについては、IPAは「採用の際に試験合格を考慮する企業がある」と説明するにとどまり、基本情報に限った企業数や内定への影響は公表していません。このため、この記事は有利・不利の断言をせず、統計と公表資料で確かめられる範囲だけをまとめます。
「基本情報技術者 就職 大学生」「就活 基本情報技術者」と調べる人が知りたいのは、自分の立場の人がどれくらい受けて受かっているかと、就活で意味があるのかでしょう。この記事では、IPAの統計資料とIPAが公開している説明だけを使います。企業名・学校名・給与の話は、公的な根拠がないため扱いません。
| 区分(令和7年度・IPA統計) | 応募者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 全体 | 172,217人 | 147,186人 | 56,370人 | 38.3% |
| 社会人計 | 124,788人 | 104,698人 | 39,012人 | 37.3% |
| 学生計 | 47,429人 | 42,488人 | 17,358人 | 40.9% |
| うち大学 | 16,512人 | 14,081人 | 6,962人 | 49.4% |
出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)の令和7年度統計資料(勤務先別一覧表)。合格率は合格者÷受験者で、人数から計算した値はIPAの表の値と一致します。
大学生は何人受けている?在学中の学校の種類別(令和7年度)
IPAの統計には、受験の申込み時のアンケートにもとづく「在学中の学校等」の一覧表があります。令和7年度の学生は、応募者47,429人(全体の27.5%)です。内訳は次のとおりです。
| 在学中の学校 | 応募者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 大学 | 16,512人 | 14,081人 | 6,962人 | 49.4% |
| 大学院 | 3,326人 | 2,891人 | 2,082人 | 72.0% |
| 高専 | 787人 | 724人 | 378人 | 52.2% |
| 専門学校 | 13,420人 | 12,592人 | 3,413人 | 27.1% |
| 短大 | 271人 | 249人 | 71人 | 28.5% |
| 高校 | 3,511人 | 3,320人 | 1,032人 | 31.1% |
出典:IPA 統計情報の令和7年度統計資料(勤務先別一覧表・在学中の学校等一覧表)。この表には、小・中学校の96人と、学校の種類が不明の「その他無記入」の9,506人(応募者)もあり、上の6行の合計とは一致しません。
この表から言えるのは、学生の中で最も受験者が多いのは大学(14,081人)と専門学校(12,592人)で、受験者数がいずれも1万人を超えているということです。合格率は学校の種類で大きく違いますが、IPAの統計には、その差の原因(学ぶ内容・学習時間・受験の動機など)を示す資料はありません。原因は統計からは分かりません。
学生が全体の何割を占めるか(令和7年度の応募者の27.5%、社会人72.5%)や応募者数の推移は、基本情報技術者は意味ない?で扱っています。高校生の合格率と本人確認は基本情報技術者試験は高校生でも受験できる?にまとめています。
大学生の合格率は?学部の系統別(在学中の大学)
同じ統計の「在学中の学校等」の表には、大学を学部の系統で分けた行があります。令和7年度の数字は次のとおりです。
| 在学中の大学(学部の系統) | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 理工系の情報系 | 7,082人 | 3,723人 | 52.6% |
| 情報系以外の理工系 | 2,175人 | 1,229人 | 56.5% |
| 文系の情報系 | 1,324人 | 534人 | 40.3% |
| 情報系以外の文系 | 3,500人 | 1,476人 | 42.2% |
| 大学の合計(上の4行) | 14,081人 | 6,962人 | 49.4% |
出典:IPA 統計情報の令和7年度統計資料(在学中の学校等一覧表)。合格率は当サイトの計算です。
在学中の大学の合格率:令和7年度は受験者14,081人中6,962人が合格(49.4%)。令和8年度の4〜9月分(令和8年10月21日現在)は6,122人中3,011人(49.2%)。最終確認日:2026-10-29。出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)。
読み方は次の3点です。
- 学部の系統で合格率に差はありますが、文系の大学生の合格率(情報系以外の文系42.2%・文系の情報系40.3%)は、学生計の合格率(40.9%)と同じ水準です。「文系は受かりにくい」と言える数字ではありません
- 理工系と文系の差の原因は、統計には書かれていません。年齢・学習時間・受験回数は、この表に含まれていないためです
- 学生計の合格率(40.9%)は、勤務先別の表の「社会人計」の合格率(37.3%)より3.6ポイント高い数字です。ただし、集団の構成が違うため、学生のほうが合格しやすいとは言えません
文系・IT未経験の人の最終学歴別の統計は、基本情報技術者試験は文系・未経験でも受かる?で整理しています。
新卒の年齢層はどうか:年齢別の応募者と合格率
IPAの統計には「年齢別一覧表」もあります。令和7年度の21歳から24歳の数字は次のとおりです。
| 年齢 | 応募者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 21歳 | 7,979人 | 6,872人 | 2,762人 | 40.2% |
| 22歳 | 15,797人 | 14,191人 | 6,449人 | 45.4% |
| 23歳 | 20,364人 | 17,921人 | 7,309人 | 40.8% |
| 24歳 | 16,750人 | 14,234人 | 6,243人 | 43.9% |
出典:IPA 統計情報の令和7年度統計資料(年齢別一覧表)。合格率は当サイトの計算です。
年齢別の表で応募者が最も多いのは23歳(20,364人)で、21歳(7,979人)から22歳(15,797人)にかけて、応募者はおよそ2倍に増えます。表には年齢の基準日(受験日の年齢か、年度末の年齢か)の説明がないため、この記事では特定の学年や「新卒」の年齢と結びつけません。令和7年度の応募者の平均年齢は26.8歳です。
年齢別の数字:令和8年度の4〜9月分(令和8年10月21日現在)は、22歳が受験者7,796人・合格者3,713人(47.6%)、23歳が8,026人・3,409人(42.5%)。最終確認日:2026-10-29。出典:IPA 統計情報(基本情報技術者試験)。
就活で評価されるか:IPAが公表していること、していないこと
就活への影響について、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公開している説明は次のとおりです。
「合格者に対して、(略)採用の際に試験合格を考慮する企業があるなど、多くの企業が情報処理技術者試験を高く評価しています。」(IPA 企業等の組織での活用、最終更新日 2026年4月21日。「(略)」は報奨金制度についての部分で、この記事では引用しません)
この説明から確認できることと、確認できないことを分けると次のとおりです。
| 確認できること | 確認できないこと |
|---|---|
| IPAが「採用の際に試験合格を考慮する企業がある」と説明している | 基本情報技術者試験に限った企業の数・割合 |
| 基本情報技術者試験は国家試験である(IPA 2022年4月25日発表) | 合格が内定・選考結果に与える影響 |
| 試験区分の説明は「ITエンジニアの登竜門」「まず基本情報技術者試験から受験することをお勧めします」(IPA 基本情報技術者試験) | どの業界・職種で評価されるか |
| 想定する役割は「上位者の指導の下に」業務を行う水準(同ページ) | 学生の合格率が高い理由や、就活の成否との関係 |
IPAの説明は情報処理技術者試験全体についての記述で、基本情報技術者試験だけを取り上げた数字ではありません。評価の有無や、評価される場面は、企業の募集要項や選考案内で確認する必要があります。就活で「有利になる」「ならない」のどちらも、この記事では断言しません。
公的な制度の応募資格については、IPAの国家試験等の一部免除、公的制度の応募資格・募集条件など(最終更新日 2026年6月10日)が一覧にしています。基本情報技術者試験は、国際協力機構(JICA)のボランティア選考で「強いアピールポイントになる」と説明されています。一方、中小企業診断士試験の一部免除や警察庁の一般職技術系職員の応募資格などは、応用情報技術者試験や高度試験の合格が条件として書かれています。各制度の最新の条件は、そのページの注記どおり各制度の公式ページで確認してください。
大学・短大の活用状況:単位認定・入試優遇・受験対策講座
在学中に受ける場合、大学側の制度も確認できます。IPAは、大学・短大・高専を対象にしたアンケート調査(調査期間 2024年7月〜12月)の結果を公開しています。
大学・短大の活用状況:情報処理技術者試験を活用している大学・短大は218校。内訳は、入試優遇130校、単位認定76校、シラバスを参考にした授業カリキュラムの策定88校、受験対策支援講座の実施124校、受験の推奨(受験手数料の補助・合格者の表彰・報奨金等)104校。最終確認日:2026-10-04。出典:IPA 大学・短大における情報処理技術者試験の活用状況(最終更新日 2025年4月1日)。
注意点は2つです。
- これは基本情報技術者試験だけの数字ではなく、情報処理技術者試験(ITパスポートなどを含む)全体の数字です
- IPAは、最新の情報や詳細は各大学の募集要項やカリキュラムで確認するよう案内しています。自分の大学が単位認定や受験手数料の補助を行っているかは、学内の案内で調べてください
在学中に受けるときの選択肢:通年CBT・受験料・休止予定
基本情報技術者試験は、CBT方式で通年実施されています(IPA 基本情報技術者試験「CBT方式により随時実施」)。大学の授業や就職活動の日程に合わせて、受ける時期を選べます。受験の流れと持ち物は基本情報技術者試験のCBT方式とはで整理しています。
受験手数料:7,500円(10%消費税込み)。お支払方法によって別途払込手数料が必要となる場合がある。最終確認日:2026-10-04。出典:申込み・予約の案内 基本情報技術者試験(FE)。
試験の休止予定:CBT方式のITパスポート試験・情報セキュリティマネジメント試験・基本情報技術者試験は、システム入れ替えのため2026年12月28日以降に休止する予定。試験会場によっては2026年12月27日より前に休止となる場合がある。再開時期は決まり次第IPAのウェブページで公表。最終確認日:2026-10-04。出典:IPA 2026年5月以降の試験実施について(最終更新日 2026年8月3日)。
休止の前後に受験を予定している人は、IPAの最新の案内を確認してください。科目Aを免除する制度は、基本情報技術者試験 科目A免除とはで整理しています。勉強時間の組み立ては、独学ロードマップにまとめています。
基本情報と応用情報の関係:次に受ける試験として
IPAの試験区分のページは、基本情報技術者試験について「ITエンジニアとしてキャリアをスタートするには、まず基本情報技術者試験から受験することをお勧めします」と説明しています。その次の区分が応用情報技術者試験です。
- 試験構成・合格率・取る順番の違いは、応用情報技術者試験と基本情報技術者試験の違いで比べています
- 前の段階としてITパスポート試験を受ける場合の差分は、ITパスポートと基本情報技術者の違いにあります
前の節で見たとおり、公的制度の応募資格や国家試験の一部免除は、応用情報技術者試験以上が条件のものが多く書かれています。基本情報技術者試験の次の目標を考える材料として、各制度の公式ページを見てみてください。
公開問題で試験の中身を確かめる
就活の話の前に、試験でどんな問題が出るかを1問解いて確かめることができます。次の3問は、IPAが公開した科目Aの問題で、出題の幅(法務・計算・数値の変換)を見る目的で選んでいます。
まとめ
- 令和7年度の学生の受験者は42,488人(合格率40.9%)。大学に限ると14,081人で、合格率は49.4%(IPA統計)
- 学部の系統別の合格率は、情報系以外の文系の大学生が42.2%、理工系の情報系が52.6%。差の原因は統計に書かれていない
- 年齢別では、令和7年度は23歳の応募者が最も多い(20,364人)。年齢の基準日は表に書かれていないため、新卒と結びつけない
- 就活の評価は、IPAが「採用の際に試験合格を考慮する企業がある」と説明している範囲。基本情報に限った企業数や内定への影響は公表されていない
- 在学中の受験は通年のCBT方式。2026年12月28日以降の休止予定と、自分の大学の制度(単位認定など)を確認してから時期を決める
※ 本記事は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の統計情報・試験情報・活用状況の公開ページと、試験の申込み窓口の試験概要(2026-10-04時点)をもとに、合格ナビ編集部が整理したものです。就職・採用に関する個別の判断は、各企業の募集要項や大学の就職支援窓口でご確認ください。
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よくある質問
Q基本情報技術者試験は国家試験ですか?
はい。IPAは2022年4月25日の発表で、基本情報技術者試験(FE)を「国家試験である基本情報技術者試験(FE)」と記しています。試験の申込み窓口の試験概要は、受験資格を「どなたでも受験可能」としています。
Q大学生は何年生のうちに受けるのがよいですか?
統計から答えられる学年はありません。IPAの統計は在学中の学校の種類(大学・大学院・専門学校など)と年齢別までで、学年別の集計は載っていません。試験は通年のCBT方式で、時期は自分で選べます。受ける時期は、授業や就職活動の日程と、2026年12月28日以降の休止予定(記事中の案内)を見て決めてください。
Q基本情報技術者試験の合格は、就活で評価されますか?
IPAが公表している範囲では、「採用の際に試験合格を考慮する企業がある」という説明にとどまります。基本情報技術者試験に限った企業数や割合、内定への影響を示す数字は、IPAの公表資料には記載がありません。評価の有無は企業ごとの募集要項で確認してください。
Q大学で基本情報技術者試験の単位認定を受けられますか?
IPAのアンケート調査(2024年7月〜12月)では、情報処理技術者試験を活用している大学・短大218校のうち、単位認定を行っている学校が76校あると公表されています。これは情報処理技術者試験全体の数字で、基本情報技術者試験に限りません。自分の大学の制度は、大学の募集要項や履修案内で確認してください。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月29日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

