保育士

保育士 保育原理 問39|子どもの主体性を尊重した援助

問題

保育士 | 保育原理 | 令和8年4月1日時点の法令・指針に基づく

次の【事例】を読み、保育士の関わりとして、保育所保育指針に照らして適切なものを2つ選びなさい。 【事例】 Cくん(4歳)は、自由遊びの時間に積み木で「自分の背より高い塔」を作ろうとしている。何度も途中で崩れてしまい、そのたびに悔しそうな表情をするが、また最初から積み始めている。周囲の安全に問題はなく、遊びの時間はまだ十分に残っている。

【この問題について】

本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育原理」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。

※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 2・5
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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。

正答は2と5です。保育所保育指針は、子どもが自ら周囲に働きかけ、試行錯誤しつつ自分の力で行う活動を見守りながら、適切に援助することを求めています(第2章4(1)ウ)。Cくんは崩れても自分で積み直しており、まさに試行錯誤の最中です。気付きを受け止めて環境を整えること(2)、やり遂げたときに過程を認めて達成感を共に味わうこと(5)が、主体性を尊重した関わりです。

1 × 「発達の実態に合わせた援助」と書かれていても、保育士が代わりに作り、その通りに作り直させると、Cくんが自分で考え工夫する機会を奪ってしまいます。第2章4(1)アは個人差を踏まえることを求めていますが、それは代わりにやってあげることではありません。第2章4(1)ウの「試行錯誤しつつ自分の力で行う活動を見守りながら、適切に援助する」という考え方に合いません。

2 ○ 第1章1(3)オは、子どもが自発的・意欲的に関われるような環境を構成し、子どもの主体的な活動を大切にすることを求めています。Cくんの気付きを受け止め、試せる材料を用意するのは、主体的な試行錯誤を支える環境の工夫です。

3 × 事例では、Cくんは悔しさを感じながらも自分から積み直しており、安全や時間の問題もありません。第2章3(2)イ(ウ)①(3歳以上児・人間関係の内容の取扱い)は、子どもが試行錯誤しながら諦めずにやり遂げることの達成感を味わうことができるよう、行動を見守りながら適切な援助を行うとしています。気持ちを受け止めること自体は第2章4(1)アに沿いますが、その後に気持ちをそらすのはこの機会を失わせます。

4 × ほかの子どもと比べる言葉かけは、第2章4(1)アの「一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助する」という配慮や、個人差を踏まえる考え方に合いません。「自分の力でやり遂げてほしい」という願いがあっても、比べる言葉で促すことは援助になりません。Cくん自身の取組に目を向けることが大切です。

5 ○ 結果だけでなく、何度も考えて試した過程を認める言葉かけです。指針は、試行錯誤しながら諦めずにやり遂げることの達成感を味わえるようにすること(第2章3(2)イ(ウ)①)、保育士等の自己評価でも子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程に配慮すること(第1章3(4)ア(イ))を求めています。

「見守る」と「援助する」 指針の多くの箇所は、「見守りながら、適切に援助する」という形で書かれています(第2章4(1)ウ、人間関係の内容の取扱い①など)。放っておくことでも、代わりにやってあげることでもなく、子どもの取組を見ながら、必要なときに必要な分だけ手を添えるという意味です。2で、Cくんのつぶやきを受け止めて材料を用意しておくのは、子どもの発想を生かしつつ、試す手段を広げる援助です。

環境を通して行う保育 第1章1(1)イは、保育所の特性として「環境を通して、養護及び教育を一体的に行う」ことを挙げ、第1章1(4)アは、子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮するとしています。保育士が言葉で指示するより、試したくなる材料を整えることが主体性を支えます。

3歳以上児の人間関係の内容の取扱い① 本文は、子どもが自ら周囲に働き掛けることにより多様な感情を体験し、試行錯誤しながら諦めずにやり遂げることの達成感や、前向きな見通しをもって自分の力で行うことの充実感を味わうことができるよう、子どもの行動を見守りながら適切な援助を行うこととしています。悔しさも「多様な感情」の一つで、それを経験しながらやり遂げることに意味があります。

評価の視点 第1章3(4)ア(イ)は、保育士等の自己評価に当たって、子どもの活動内容やその結果だけでなく、心の育ちや意欲、取り組む過程などにも十分配慮するとしています。5の言葉かけは、この「過程を見る」視点を日々の関わりで示したものです。

紛らわしい点 3は子どもへの思いやりとして書かれているため、適切に見えるかもしれません。しかし、危険がある場合や子どもがやめたがっている場合とは異なり、この事例のCくんは自分から続けています。子どもの意思を尊重するとは、本人が選んでいる挑戦を大人の判断で止めないことでもあります。1・3・4は、それぞれ「発達の実態に合わせる」「気持ちを受け止める」「自分の力でやり遂げる」という指針の言葉を前半に含んでいますが、後半の行動(代わりに作る・気持ちをそらす・ほかの子どもと比べる)がその言葉の趣旨に反しています。前半の言葉だけで判断しないことが大切です。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育原理」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)第1章 1(3)オ・3(4)ア(イ)/第2章 3(2)イ(ウ)①・4(1)ア・ウ条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。

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