問題
次の記述のうち,血液透析を受けている利用者への食事の介護として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題90
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは2「ゆでこぼした野菜をとるように勧める」です。
血液透析を受けている人は、体の中にカリウムがたまりやすくなります。野菜を茹でて、そのゆで汁を捨てる「ゆでこぼし」をすると、野菜の中のカリウムを減らすことができます。
たとえるなら、野菜を茹でることで、体に負担をかける成分を水の中に逃がしてあげるイメージです。
👉 覚え方:透析患者=ゆでこぼしでカリウムを減らした野菜を勧める。
ほかの選択肢:1塩分の多い食品は血圧や水分管理の面から透析患者には制限が必要/3乳製品はリン(体にたまりやすい)を多く含むため透析患者には制限が必要/4水分を多くとることは、尿量が少ない透析患者では体液過剰・心臓への負担につながるため制限が必要/5魚や肉はタンパク質・リンを多く含み、過剰摂取は透析患者には制限が必要(適量は必要だが「多く」は不適切)。
なぜこれが正解か
正解は2。血液透析を受けている人は、腎機能の低下によりカリウムの排泄が困難になり高カリウム血症(不整脈等のリスク)を起こしやすいため、野菜を茹でてゆで汁を捨てる「ゆでこぼし」によりカリウム含有量を減らした食品を摂取することが推奨される。
各選択肢の解説
- 1 血液透析患者は水分・塩分の管理が重要であり、塩分の多い食品は血圧上昇や体液貯留(透析間の体重増加)につながるため制限が必要である。
- 3 乳製品はリンを多く含み、リンの排泄能力が低下した透析患者では高リン血症(骨・血管への悪影響)のリスクがあるため、過剰摂取は避けるべきである。
- 4 透析患者は尿量が少なく水分の排泄が困難なため、水分摂取量の管理(制限)が重要であり、「水分を多くとる」ことは推奨されない。
- 5 魚や肉はタンパク質・リンの供給源であり、適量の摂取は必要だが、過剰摂取はリンの蓄積につながるため、「多くとるように勧める」という記述は不適切である。
覚え方・ひっかけ注意
血液透析患者の食事管理の基本は「塩分制限」「水分制限」「カリウム制限(野菜・果物のゆでこぼし等)」「リン制限(乳製品・加工食品の制限)」「タンパク質は適量」という原則。これらを一貫して理解しておくと、本問のような食事介護の設問に幅広く対応できる。
理論的背景
血液透析患者は、腎機能の著しい低下により、体内の老廃物・電解質・水分の排泄が困難になるため、食事管理が治療の重要な柱の一つとなる。カリウム制限は特に重要で、高カリウム血症は致死的な不整脈を引き起こす危険があるため、生野菜よりも茹でこぼした野菜(水溶性のカリウムが茹で汁に溶け出すため、含有量が減少する)の摂取が推奨される。水分制限は、透析間の体重増加(ドライウェイトからの増加)を一定範囲に抑えることで、心臓への負担や急激な血圧変動を防ぐ目的がある。リン制限は、高リン血症による血管の石灰化・骨代謝異常(腎性骨異栄養症)の予防のために重要である。
試験での位置づけ
血液透析患者の食事管理は、生活支援技術領域・こころとからだのしくみ領域を横断する頻出テーマ。「制限すべきもの(塩分・水分・カリウム・リン)」と「適量が必要なもの(タンパク質・エネルギー)」を区別して理解しておくことが、本問のような選択肢の判別に直結する。
選択肢の発展補足
透析患者の食事管理は、管理栄養士による個別指導のもとで行われることが多く、介護福祉職はその指導内容を理解し、日常の食事介助・買い物支援等において一貫した支援を行うことが求められる。透析日と非透析日で水分摂取量の目安が異なる点にも留意が必要である。
上位資格・発展
腎臓病看護・栄養学の専門領域では、CKD(慢性腎臓病)のステージに応じた食事療法の段階的な変化(保存期は蛋白制限中心、透析導入後はカリウム・リン・水分制限が加わる等)がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、透析患者の食事管理の基本原則を理解し、日々の食事介助に活かすことが重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題90です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

