問題
Kさん(77 歳,女性,要支援2 )は,もの忘れが目立ちはじめ,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら夫と二人で生活している。訪問時,Kさん夫婦から,「Kさんがテレビショッピングで購入した健康食品が毎月届いてしまい,高額の支払いが発生して困っている」と相談があった。 Kさん夫婦に対する訪問介護員(ホームヘルパー)の発言として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題99
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「『契約内容を一緒に確認しましょう』」です。
まずは、実際にどんな契約になっているのか、内容をきちんと確認することが最初のステップです。その上で、解約できるか、クーリング・オフが使えるかなどを判断していきます。
たとえるなら、いきなり「解約しよう」と決めつけるのではなく、まず契約書を一緒にじっくり見てみるイメージです。
👉 覚え方:消費者トラブルの対応=まず契約内容を一緒に確認する。
ほかの選択肢:1健康食品を処分するだけでは契約自体は解除されず、支払い義務が残ったままになる/2クーリング・オフは契約内容や期間によって適用できるかどうかが異なるため、内容を確認する前に断定するのは不適切/3買い物を夫がするようにすることは今後の対策としては考えられるが、今すでに発生している契約問題の解決にはならない/5「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」と一方的に求めるのはKさんの意思を尊重しておらず、今回の契約問題の解決にもならない。
なぜこれが正解か
正解は4。テレビショッピングで購入した健康食品が毎月届き高額な支払いが発生しているというトラブルに対応する最初のステップとしては、まず実際の契約内容(定期購入契約になっていないか、解約条件はどうなっているか等)をKさん夫婦と一緒に確認することが、適切かつ現実的な対応である。
各選択肢の解説
- 1 届いた健康食品を処分するだけでは、契約そのものが解除されるわけではなく、支払い義務や今後の商品の継続的な送付という問題は解決しない。
- 2 クーリング・オフは、契約の種類(通信販売はクーリング・オフの対象外であることが多い)や経過期間によって適用の可否が異なるため、契約内容を確認する前に安易に勧めることは適切でない。
- 3 今後の買い物を夫が行うようにするという対策は、将来的な予防策としては検討に値するが、既に発生している今回の契約問題の解決には直接つながらない。
- 5 テレビショッピングでの買い物自体を一方的にやめるよう求めることは、Kさんの自己決定権を尊重しない対応であり、また今回の契約問題そのものの解決策にもなっていない。
覚え方・ひっかけ注意
消費者トラブルに関する相談への対応では、いきなり解決策(処分、解約、行動の制限)を提示するのではなく、まず「事実(契約内容)の確認」から始めるという段階的なアプローチが正解の軸となる。
理論的背景
高齢者の消費者被害(悪質な定期購入契約、過量販売等)は、判断能力の低下や、断りにくい心理等を背景に近年社会的な課題となっている。もの忘れが目立ち始めているKさんのケースは、軽度認知障害等による判断力の低下が背景にある可能性も考えられ、訪問介護員はまず状況を正確に把握する(契約書面の確認、購入経緯の聞き取り)ことから支援を始める必要がある。その上で、必要に応じて消費生活センター(第36回 問15)への相談、特定商取引法に基づくクーリング・オフや契約の取消し(詐欺的な勧誘があった場合等)の可能性を検討し、消費生活相談員等の専門家につなげることが望ましい支援の流れとなる。
試験での位置づけ
高齢者の消費者被害への対応は、生活支援技術領域・社会の理解領域(消費生活センター、第36回 問15)を横断する近年の重要テーマ。「まず事実確認、その上で専門機関へつなぐ」という段階的な対応プロセスを、本問のような具体的な事例を通じて理解しておくことが重要。
選択肢の発展補足
契約内容の確認後、必要に応じて消費生活センターや地域包括支援センター、場合によっては成年後見制度・日常生活自立支援事業(第36回 問55)の活用も視野に入れた継続的な見守り体制の構築が重要となる。
上位資格・発展
消費者法・高齢者虐待防止(経済的虐待の視点)の専門領域では、高齢者を狙った悪質商法の類型(次々販売、過量販売、定期購入商法等)や、特定商取引法に基づく取消権・クーリング・オフの適用要件がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、こうした消費者被害の兆候(同じような荷物が繰り返し届く等)に日頃から気づく視点を持つことが重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題99です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

