問題
以下の図のうち,握力の低下がある利用者が使用する杖として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題105
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは3(腕を通す輪=カフが付いた「ロフストランド杖」)です。
図を見ると、1はT字の持ち手の杖、2は持ち手の下が曲がった一本杖、4は床につく脚が4本ある四点杖、5は両手の幅ほどのフレームを片手で握って使う歩行補助具です。これらはどれも、手でしっかり握って体重を支える道具です。3だけは、持ち手の上にひじから先(前腕)を通す輪(カフ)が付いていて、握る力が弱くても、前腕で杖を支えられます。
たとえるなら、重い買い物袋を指先で持つより、腕に掛けたほうが楽に運べるのと同じです。
👉 覚え方:握力低下=腕に輪がある杖(ロフストランド杖)。
ほかの選択肢:1・2・4・5 いずれも握り手だけで支える形で、握力が弱い人は安定して支えにくい。
なぜこれが正解か
正解は3。図3は、握り手の上に前腕を通すカフ(半円形の輪)が付いたロフストランド杖(前腕固定型杖)である。体重を握り手だけでなく、カフに通した前腕でも受け止めるため、手指で強く握り込まなくても杖がぶれにくい。握力が低下した利用者に適している。
各選択肢の解説
- 1 T字杖。握り手を手のひらで握って体重を支える最も一般的な杖で、ある程度の握力が必要である。
- 2 握り手の下が曲がった一本杖(オフセット型)。体重が杖の真上にかかりやすく安定しやすいが、握って支える点はT字杖と同じである。
- 4 四点杖(多点杖)。脚が4本あり接地が安定するため、バランスの不安定な片麻痺の人などに使われるが、支えるのは握り手であり、握力の低下には対応しない。
- 5 片手で握って使うフレーム型の歩行補助具。杖より支持面が広く安定性は高いが、これも握り手を握って使う。
覚え方・ひっかけ注意
図の問題は「どこで体重を支える形か」を見る。握り手だけ=握力が要る、前腕のカフあり=握力が弱くても使える。安定性の高さ(四点杖・歩行補助具)と、握力の問題を混同しない。
図の読み取りと3が正しい理由
5つの図は、体重をどこで受けるかで2つに分かれる。1(T字杖)、2(オフセット型の一本杖)、4(四点杖)、5(片手で握るフレーム型の歩行補助具)は、いずれも握り手を手で握り、手のひらと手指で体重を支える。3はロフストランド杖で、握り手に加え、その上に前腕を通すカフが付いている。体重は握り手と前腕の2か所に分かれてかかり、カフが前腕に固定されることで杖が手の中で回ったりぶれたりしにくい。このため、握り込む力が弱くても杖を安定して使える。設問の「握力の低下」という条件に構造で応えているのは3だけである。
誤りの選択肢の論点
- 1 T字杖は軽く扱いやすいが、体重をすべて握り手で受ける。握力が弱いと杖が手の中で回り、支えにならない。
- 2 オフセット型は、曲がった部分によって体重が杖の軸の真上にかかるため、T字杖より支えやすい。それでも支える場所は握り手で、握力の問題は解決しない。
- 4 四点杖は支持面が広く、立ち止まったときにも自立するため、バランスの不安定な人に向く。安定性の高さと握力の問題は別の軸で、四点杖も握って使う。平らでない場所では4本の脚が接地しにくい点にも注意が要る。
- 5 フレーム型の歩行補助具は杖より安定するが、握り手を握って体重をかける点は同じである。
関連して出題される論点
握力や手指の関節に問題がある人のための杖には、ロフストランド杖のほかに、肘を曲げて前腕全体を台に乗せて支えるプラットホーム杖がある。関節リウマチ(第36回 問81)のように手指や手関節に負担をかけたくない場合に使われる。杖の長さは、立った姿勢で大転子の高さに握り手がくるのが目安である。どの杖にするかは、理学療法士等が握力・上肢の支持力・バランス・歩行の様子を評価して決める。
現場での判断の根拠
介護福祉職は、杖を使う利用者が握り手を握り続けられているか、歩くうちに手が疲れて杖がぶれていないかを観察し、変化があれば専門職に伝える。杖の先のゴムのすり減りや、カフ・長さ調整部の緩みの点検も、転倒を防ぐ日常の支援である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題105です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。


