問題
次の記述のうち,2019 年(令和元年)の認知症施策推進大綱に関する説明として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題39
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは1「『共生』と『予防』を車の両輪として施策を推進していく」です。
2019年の認知症施策推進大綱は、認知症になっても安心して暮らせる社会をつくる「共生」と、認知症になる時期を遅らせたり進行を緩やかにする「予防」の両方を、同じくらい大切なものとして進めていく方針を示しています。
たとえるなら、車が前に進むには両方の車輪が必要なように、「共生」と「予防」のどちらか一方だけでなく両方をバランスよく進めていく考え方です。
👉 覚え方:認知症施策推進大綱=共生と予防の「車の両輪」。
※いまは、認知症基本法(2024年1月施行)にもとづく「認知症施策推進基本計画」(2024年12月決定)が国の方針の中心です。
ほかの選択肢:2「予防」は「ならない」という意味ではなく「なるのを遅らせる・進行を緩やかにする」という意味で定義されている/3示された柱は7つではなく5つ(普及啓発・予防・医療介護・若年性支援・研究開発)/4本人発信支援は家族による代弁ではなく本人自身の発信を重視する趣旨/5進捗確認は毎年ではなくおおむね5年ごとを目途に見直すとされている。
なぜこれが正解か
正解は1。認知症施策推進大綱(2019年)は、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる「共生」と、発症を遅らせ進行を緩やかにする「予防」の2つの柱を、対立するものではなく同時に推進する「車の両輪」として位置づけている。
各選択肢の解説
- 2 大綱における「予防」とは「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味で明確に定義されている。
- 3 大綱で示された施策の柱は、普及啓発・本人発信支援、予防、医療・ケア・介護サービス・介護者への支援、認知症バリアフリーの推進・若年性認知症の人への支援・社会参加支援、研究開発・産業促進・国際展開、の5つであり、「7つの柱」という記述は誤り。
- 4 「普及啓発・本人発信支援」は、家族が本人の意思を代弁することではなく、認知症の本人自身が主体的に発信し、社会の中で役割を持って生きられるようにすることを重視する方針である。
- 5 大綱の進捗については、策定後、目標年度(2025年)を念頭に、概ね5年後を目途に見直すこととされており、「毎年」という記述は正確でない。
覚え方・ひっかけ注意
「共生と予防は車の両輪」という表現、「予防=なるのを遅らせる・進行を緩やかにする」という定義、柱の数(5つ)は、いずれも大綱の内容の理解を問う頻出ポイントとして正確に押さえておく。
※出題当時(第37回)の正解は大綱に基づく。その後、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が2024年1月1日に施行され、同法に基づく「認知症施策推進基本計画」が2024年12月3日に閣議決定された。現在の国の認知症施策はこの基本計画が土台になっている。
理論的背景
認知症施策推進大綱は、2019年に認知症施策推進関係閣僚会議で決定された、日本の認知症施策の基本方針を示す文書で、団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据えて策定された。「共生」とは、認知症の人が尊厳と希望を持って地域の中で自分らしく暮らし続けられる社会を目指す考え方であり、「予防」とは、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味で、決して認知症を完全に防ぐという意味ではない点が明確に強調されている。この大綱は、それ以前の「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン、2015年)」を発展させたものとして位置づけられる。
試験での位置づけ
認知症施策推進大綱の理念と5つの柱は認知症の理解領域の最重要テーマの一つ。新オレンジプランから大綱への発展の経緯、本人発信支援の重視(当事者参画)という理念的な転換もあわせて理解しておくと、第38回 問82(本人ミーティング)等の関連問題にも対応しやすい。
選択肢の発展補足
大綱では認知症バリアフリーの推進(認知症の人にやさしい商品・サービスの開発、公共交通機関等のバリアフリー化)や、若年性認知症支援、社会参加支援(认知症サポーターの養成、チームオレンジの構築)等、多岐にわたる具体的施策が示されている。認知症サポーター養成講座は地域住民が認知症を正しく理解するための取り組みとして広く普及している。
上位資格・発展
認知症施策の政策動向は数年ごとに更新されるため、社会福祉士・介護支援専門員としても最新の政策文書(認知症基本法:2023年制定・2024年1月1日施行、同法に基づく認知症施策推進基本計画:2024年12月3日閣議決定)を継続的にフォローする必要がある。大綱は出題当時の基本方針であり、現在は基本法と基本計画が施策の根拠となっている点に注意。介護福祉士としては、大綱の理念(共生と予防の両輪)を日々の実践(本人の意思の尊重、地域とのつながりの支援)に反映させる視点が重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題39です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

