問題
次のうち,認知症(dementia)のリスクを高める要因として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題43
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは3「歯がなくなることによる咀嚼機能の低下」です。
歯を失って噛む力(咀嚼機能)が落ちることは、脳への刺激が減ることにつながり、認知症のリスクを高める要因の一つとされています。
たとえるなら、よく噛むことが脳への「良い刺激」になっていて、それが減ってしまうと脳の働きにも影響が出やすくなるということです。
👉 覚え方:歯を失う=咀嚼機能低下=認知症のリスク要因。
ほかの選択肢:1身体活動はリスクを高めるのではなく下げる予防要因/2不飽和脂肪酸の摂取(青魚等)もリスクを下げる健康的な食事要因/4難聴による補聴器の使用はリスクを下げる対策(難聴自体はリスクだが補聴器使用でリスクを軽減できる)/5ボランティア活動(社会参加)もリスクを下げる予防要因。
なぜこれが正解か
正解は3。歯の喪失による咀嚼機能の低下は、脳への刺激の減少、栄養摂取の偏り、社会的な交流の減少(会食等の機会の減少)等を介して、認知症の発症リスクを高める要因として近年の疫学研究で指摘されている。
各選択肢の解説
- 1 身体活動(運動習慣)は、脳血流の改善等を通じて認知症のリスクを下げる予防的要因として広く知られている。
- 2 不飽和脂肪酸(青魚に多いDHA・EPA等)の摂取は、地中海式食事等の健康的な食習慣の一部として、認知症リスクの低減と関連づけられている。
- 4 難聴はそれ自体が認知症のリスク要因とされるが、補聴器を使用して聴覚的な情報入力・コミュニケーションを維持することは、リスクを軽減する対策として位置づけられる。
- 5 ボランティア活動などの社会参加は、社会的孤立の防止と知的刺激の維持を通じて、認知症予防に資する要因とされる。
覚え方・ひっかけ注意
認知症のリスク要因とリスク低減要因(予防要因)を対にして整理する。「難聴」自体はリスク要因だが「補聴器の使用」はリスク低減の対策である、という因果の方向性を混同しないよう注意する。
理論的背景
2020年に発表された国際的な認知症予防に関する報告(ランセット委員会報告)では、修正可能な認知症のリスク要因として、難聴、頭部外傷、過度の飲酒、肥満、高血圧、喫煙、うつ病、社会的孤立、身体不活動、糖尿病、大気汚染等が挙げられており、これらの要因への対策により、認知症発症の一定割合を予防できる可能性が示唆されている。歯の喪失・咀嚼機能の低下(オーラルフレイル)も、栄養摂取・脳への刺激という観点から認知症リスクとの関連が指摘されており、口腔ケアの重要性が近年再評価されている。
試験での位置づけ
認知症の予防可能なリスク要因の理解は、認知症の理解領域の近年の重要テーマ。第38回 問75(フレイル)とも関連し、身体的フレイル・オーラルフレイルが認知症リスクの上昇と結びついているという知見は、多職種連携(歯科医師、管理栄養士等との連携)の重要性の根拠としても位置づけられる。
選択肢の発展補足
口腔機能の維持(義歯の適合調整、定期的な歯科受診、口腔ケアの実施)は、単に食べる機能を保つだけでなく、認知症予防の観点からも重要な生活支援の一つとして位置づけられる。介護福祉士による日常の口腔ケアは、こうした予防的意義も持つ重要な実践である。
上位資格・発展
予防医学・公衆衛生学の分野では、認知症の修正可能なリスク要因への集団的な介入(生活習慣病対策、難聴のスクリーニングと補聴器普及、社会参加の促進策等)が、国レベルの認知症施策(認知症施策推進大綱の「予防」の柱)ともつながる政策的テーマとして扱われる。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題43です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

