問題
次のうち,老年症候群に直接関わる疾患として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題38
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは3「骨粗鬆症」です。
「老年症候群」とは、加齢に伴って起こりやすく、日常生活に支障をきたす一連の症状・状態(転倒、骨折、認知症、失禁など)のことです。骨粗鬆症は骨折のリスクを高める代表的な要因として、老年症候群に直接深く関わっています。
たとえるなら、老年症候群という「高齢期特有のトラブルの集まり」の中に、骨粗鬆症(骨折のもと)が直接含まれているイメージです。
👉 覚え方:老年症候群=転倒・骨折・認知症・失禁など高齢期特有の症状群、骨粗鬆症は骨折リスクとして直結。
ほかの選択肢:1高血圧症・2糖尿病・4心筋梗塞・5脂質異常症は、いずれも重要な生活習慣病だが、老年症候群(ADL低下や要介護に直結する高齢期特有の症候群)という枠組みそのものへの直接的な関わりは骨粗鬆症の方が強いとされる。
なぜこれが正解か
正解は3。老年症候群とは、加齢に伴い高齢者に高頻度でみられ、日常生活動作(ADL)の低下や要介護状態に直結しやすい一連の症状・病態(転倒・骨折、認知機能低下、尿失禁、褥瘡、低栄養、フレイル等)を包括的に指す概念である。骨粗鬆症は、転倒時の骨折リスクを著しく高め、要介護状態への進行に直結する要因として、老年症候群と密接に関連する疾患として位置づけられる。
各選択肢の解説
- 1 高血圧症は重要な生活習慣病であり脳卒中等のリスク因子だが、老年症候群の構成要素として直接挙げられる典型例としては骨粗鬆症の方がより中心的に位置づけられる。
- 2 糖尿病も生活習慣病として重要だが、同様に老年症候群そのものというよりは、老年症候群(フレイル、認知機能低下等)のリスクを高める背景疾患として位置づけられる。
- 4 心筋梗塞は急性の循環器疾患であり、老年症候群という慢性的・累積的な高齢期特有の症候群の枠組みとは性質が異なる。
- 5 脂質異常症も生活習慣病の一つであり、動脈硬化性疾患のリスク因子ではあるが、老年症候群の直接的な構成要素としては骨粗鬆症ほど中心的ではない。
覚え方・ひっかけ注意
老年症候群は「転倒・骨折」「認知症」「尿失禁」「低栄養」「褥瘡」「フレイル」「せん妄」等、ADL低下や要介護化に直結する高齢期特有の症状群を指す概念であり、高血圧・糖尿病・脂質異常症のような「生活習慣病(メタボリックシンドローム関連疾患)」とは異なるカテゴリーである点を明確に区別する。
理論的背景
老年症候群(geriatric syndrome)は、単一の疾患では説明しきれない、複数の要因が絡み合って生じる高齢者に特徴的な症状・状態の総称で、転倒・骨折、めまい、失禁、褥瘡、低栄養、脱水、せん妄、認知機能低下、抑うつ、廃用症候群、サルコペニア、フレイル等が含まれる。骨粗鬆症は、骨密度の低下により軽微な外力でも骨折(特に大腿骨頸部骨折、脊椎圧迫骨折)を起こしやすくし、骨折はその後の寝たきり・要介護状態への進行に直結する老年症候群の代表的な入り口の一つとされる。
試験での位置づけ
老年症候群の概念と構成要素は発達と老化の理解領域の重要テーマ。「生活習慣病(動脈硬化性疾患のリスク因子:高血圧・糖尿病・脂質異常症)」と「老年症候群(ADL低下・要介護化に直結する高齢期特有の症状群)」という2つのカテゴリーの違いを明確に区別して理解しておくことが、本問のような出題への対応力を高める。
選択肢の発展補足
骨粗鬆症の予防・治療(第36回 問21の日光浴・運動等)は、老年症候群全体の予防(転倒・骨折の予防を通じた要介護状態への移行予防)という観点からも重要な意義を持つ。フレイル予防(栄養・運動・社会参加の3本柱)の取り組みは、老年症候群全体への包括的な対応として近年の介護予防施策の中心に位置づけられている。
上位資格・発展
老年医学の分野では、老年症候群を包括的に評価する高齢者総合機能評価(CGA:Comprehensive Geriatric Assessment)という評価手法が用いられ、身体機能・認知機能・精神心理状態・社会的状況を多面的に評価する。介護福祉士としては、日々の観察を通じてこうした老年症候群の兆候(転倒歴、体重減少、活動性の低下等)に早期に気づく視点を持つことが実践的に重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題38です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

