介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題87認知症の理解

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・認知症の理解

認知症(dementia)の人への環境の配慮に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題87

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは1「視覚的認識を容易にするために,廊下の手すりに色をつけて目立つようにする」です。

手すりを目立つ色にすることで、認知機能が低下していても「あそこに手すりがある」と視覚的に認識しやすくなり、安全な移動につながります。

たとえるなら、暗い場所でも目立つ色があると、見つけやすく使いやすくなるのと同じ工夫です。

👉 覚え方:目立つ色=視覚的な認識をサポートする環境の工夫。

ほかの選択肢:2ピクトグラム(絵文字表示)は聴覚ではなく視覚に働きかけるもの(説明が逆)/3BGMの音量を大きくするのは選択的聴取を助けるどころかかえって混乱や刺激過多を招く/4光の刺激を強くするのは穏やかな生活には逆効果(刺激は控えめが望ましい)/5細かい模様の壁紙は視覚的な混乱を招きやすく落ち着く空間づくりには逆効果。

なぜこれが正解か

正解は1。認知症の人は視覚的な認知機能が低下しやすいため、手すり等の重要な設備に目立つ色をつけてコントラストを強調することで、視覚的な認識を助け、安全な移動を支援する環境調整の工夫として適切である。

各選択肢の解説

  • 2 ピクトグラム(絵文字による案内表示)は、文字が読みにくい人にも視覚的に情報を伝える工夫であり、「聴覚に影響を与えるため」という説明は誤り(視覚支援の手段である)。
  • 3 BGMの音量を大きくすることは、認知症の人が特定の音(呼びかけ等)に注意を向ける「選択的聴取」を助けるのではなく、むしろ雑多な音刺激が増えることで混乱を招きやすい。
  • 4 居室の光の刺激を強くすることは、穏やかな生活環境の構築には逆効果であり、過度な刺激は不安や興奮を誘発しやすい。
  • 5 細かい模様の壁紙は、視覚認知機能が低下した人にとって模様と汚れ・異物の区別がつきにくくなる等、かえって混乱を招きやすく、シンプルな配色が望ましいとされる。

覚え方・ひっかけ注意

認知症の人への環境配慮は「刺激は適度に抑え、必要な情報(手すりの位置、トイレの場所等)はコントラストをつけて分かりやすくする」という原則を軸に判断する。「刺激を強くする」「音量を大きくする」方向の選択肢は基本的に誤答になりやすい。

理論的背景

認知症の人への環境的な配慮は、「環境が認知機能低下を補う、または悪化させる要因になりうる」という認識のもとに設計される。視覚的な認知機能の低下(コントラスト感度の低下、奥行き知覚の低下等)を踏まえ、床と壁、手すりと壁のように色のコントラストを明確にすることで、物の輪郭や境界を認識しやすくする工夫(ユニバーサルデザイン・認知症フレンドリーデザインの考え方)が重視される。逆に、過剰な視覚的・聴覚的刺激(複雑な模様、大きな音、強い照明)は、感覚情報の処理能力が低下した認知症の人にとって混乱や不安、興奮(BPSDの誘因)につながりやすいとされる。

試験での位置づけ

認知症の人への環境配慮の原則は認知症の理解領域・生活支援技術領域を横断する重要テーマ。「わかりやすさを高める工夫(色分け、標識等)」と「刺激を抑える工夫(音量・照明・模様の単純化)」という2つの方向性を軸に、具体的な環境調整のアイデアを整理しておくと応用問題に対応しやすい。

選択肢の発展補足

トイレのドアを目立つ色にする、居室に本人の名前や写真を掲示する等、見当識を補う視覚的な工夫は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)等の施設設計においても積極的に取り入れられている。こうした環境デザインの工夫は、BPSDの予防・軽減にも寄与するとされる。

上位資格・発展

建築学・環境デザインの分野では、認知症ケアに配慮した施設設計(PEAP:Professional Environment Assessment Protocol等の環境評価ツール)がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、日常のケア環境(居室・廊下・共用スペース)の中で、こうした視覚的な配慮を意識し、施設の環境改善に関する気づきを提案する視点が実践的に重要である。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題87。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題87です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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