介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題96障害の理解

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・障害の理解

Aさん(50 歳,男性)は,以前は一人暮らしをしていたが,現在は統合失調症(schizophrenia)のため長期入院をしている。症状が軽快して安定したため,医師から間もなく退院できるという説明があった。Aさんは以前と同じように独居を希望しているが,一人で住居を探すのに不安がある。 次のうち,Aさんの希望を実現するために利用する公的な支援として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題96

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは3「地域移行支援」です。

長期入院していたAさんが、退院して一人暮らしを実現するためには、住まい探しなどの退院準備を専門的にサポートしてくれる「地域移行支援」というサービスが役立ちます。

たとえるなら、病院から地域での暮らしへの「引っ越しの橋渡し」をしてくれるサービスです。

👉 覚え方:入院・入所からの退院・退所に向けた準備支援=地域移行支援。

ほかの選択肢:1地域定着支援は地域移行「した後」の緊急時対応体制の確保が目的で今回の退院準備の段階とは異なる/2自立生活援助も一人暮らしを「始めた後」の定期的な訪問支援で退院準備の段階とは異なる/4生活介護は日中活動の場を提供するサービス/5同行援護は視覚障害者向けの移動支援。

なぜこれが正解か

正解は3。地域移行支援は、精神科病院や施設に入院・入所している障害者が、地域での生活に移行できるよう、住居の確保、外出への同行支援、障害福祉サービスの体験利用等を通じて、退院・退所に向けた準備を包括的に支援する障害福祉サービスであり、Aさんの住居探しの不安に応える最も適切な支援である。

各選択肢の解説

  • 1 地域定着支援は、既に地域移行を果たした(単身等で生活する)障害者を対象に、常時の連絡体制を確保し、緊急時に迅速な対応を行うサービスであり、退院前の住居探しの段階を支援するものではない。
  • 2 自立生活援助は、施設や病院から一人暮らしを始めた障害者等を対象に、定期的な巡回訪問等により生活状況を確認し、必要な助言・調整を行うサービスであり、既に一人暮らしを始めた後の段階を対象とする。
  • 4 生活介護は、日中に施設等で介護や創作的活動・生産活動の機会を提供するサービスであり、住居探しの支援とは目的が異なる。
  • 5 同行援護は、視覚障害により移動に著しい困難がある人を対象とする移動支援サービスであり、Aさんの状況(統合失調症)には該当しない。

覚え方・ひっかけ注意

「地域移行支援(退院・退所前の準備支援)」→「地域定着支援(地域移行後の緊急対応体制)」→「自立生活援助(一人暮らし開始後の定期訪問)」という時系列の流れを整理して覚えると、それぞれのサービスがどの段階を対象とするかを正確に判別できる。

理論的背景

地域移行支援・地域定着支援は、障害者総合支援法における相談支援の一類型(地域相談支援)として位置づけられ、特に精神科病院の長期入院者の地域移行を推進する政策的な背景がある。日本は諸外国と比較して精神科病床数が多く入院期間が長い傾向が指摘されており、「入院医療中心から地域生活中心へ」という政策方針(精神保健医療福祉の改革ビジョン等)のもと、地域移行支援・地域定着支援の充実が図られてきた。地域移行支援では、相談支援専門員が中心となり、住居確保のための不動産業者との調整、外出への同行、体験宿泊等を通じて、本人の不安を軽減しながら段階的に地域生活への移行を支援する。

試験での位置づけ

精神障害者の地域移行に関する支援体制(地域移行支援、地域定着支援、自立生活援助)は障害の理解領域の頻出テーマ。第36回 問52(統合失調症の症状)とあわせて、精神障害の病態理解と地域生活支援の両面を学習しておくと効果的。

選択肢の発展補足

精神障害者の退院支援においては、多職種チーム(医療機関の医師・看護師・精神保健福祉士、相談支援事業所の相談支援専門員、地域の障害福祉サービス事業所等)が連携し、本人の希望する生活スタイル(単身生活か、グループホーム等の支援付き住居か)に応じた支援を計画することが重要となる。

上位資格・発展

精神保健福祉士の実務では、精神科病院内での退院支援委員会の運営、地域移行支援計画の作成、退院後生活環境相談員の配置等、より制度的・実践的な退院支援の枠組みが扱われる。介護福祉士としても、精神障害のある利用者の地域生活への移行を支える一員として、こうした支援の流れを理解しておくことが有用である。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題96。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題96です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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