介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題91障害の理解

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・障害の理解

次のうち,障害福祉におけるソーシャルインクルージョン(social inclusion)の考え方の説明として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題91

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは5「障害のある人もない人も包摂する社会」です。

ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)は、障害のある人もない人も、誰もが排除されることなく、社会の一員として一緒に受け入れられる社会を目指す考え方です。

たとえるなら、誰も仲間はずれにしない、みんなが一緒にいられる社会をつくるイメージです。

👉 覚え方:ソーシャルインクルージョン=誰も排除しない「包摂」の考え方。

ほかの選択肢:1障害のある人とない人を統合する社会は「インテグレーション(統合)」に近い考え方で、インクルージョンとはニュアンスが異なる/2権利侵害から守る社会は権利擁護の考え方/3意思決定を支援する社会は意思決定支援の考え方/4最善の利益を考える社会はパターナリズム的な考え方にもなりうる別の概念。

なぜこれが正解か

正解は5。ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)は、障害の有無にかかわらず、誰もが地域社会の一員として排除されることなく、対等な立場で受け入れられ、参加できる社会を目指す理念であり、選択肢5の説明はこれに最も合致する。

各選択肢の解説

  • 1 「障害のある人とない人を統合する社会」という説明は、インテグレーション(統合)の考え方に近い。インテグレーションは、障害のある人を既存の社会システムに「合わせて入れる」という側面が強いのに対し、インクルージョンは、そもそも社会の仕組み自体が多様性を前提に設計され、誰も排除されないという、より積極的で包括的な理念である点で異なる。
  • 2 権利侵害から守る社会という説明は、権利擁護(アドボカシー、第37回 問1)の考え方に近く、インクルージョンの定義そのものではない。
  • 3 意思決定を支援する社会という説明は、意思決定支援(第37回 問45)の考え方に近い。
  • 4 最善の利益を考える社会という説明は、本人の意思確認が難しい場合の代行決定の考え方に近く、場合によっては本人の意思を軽視するパターナリズムにもつながりうる別の概念。

覚え方・ひっかけ注意

ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)、インテグレーション(統合)、権利擁護、意思決定支援は、いずれも障害福祉の重要理念だが、それぞれ焦点(社会全体のあり方か、個別の権利保障か)が異なる点を区別して覚える。

理論的背景

ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)は、1980年代以降、ヨーロッパを中心に発展した概念で、貧困・失業・障害等を理由に社会から排除される「ソーシャルエクスクルージョン(社会的排除)」への対抗概念として位置づけられる。単に障害者を既存の社会に「統合(インテグレーション)」させるのではなく、社会の側が多様な人々を前提とした仕組み・環境へと変わっていくこと(インクルーシブな社会の構築)を重視する点が特徴である。この理念は、教育分野における「インクルーシブ教育(障害の有無にかかわらず共に学ぶ教育)」、まちづくりにおける「ユニバーサルデザイン」等、幅広い分野に展開されている。

試験での位置づけ

ソーシャルインクルージョンの理念は障害の理解領域・社会の理解領域を横断する頻出テーマ。ノーマライゼーション(第36回 問49、38-1)、インテグレーション、エンパワメント(第37回 問50)、ソーシャルインクルージョンといった関連理念の違いを、それぞれの発展の歴史的順序と焦点の違いを軸に整理しておくことが重要。

選択肢の発展補足

日本においても「地域共生社会」の実現が政策目標として掲げられており、これはソーシャルインクルージョンの理念を日本の政策文脈に落とし込んだものと位置づけられる。重層的支援体制整備事業(改正社会福祉法)は、高齢・障害・子ども・生活困窮といった対象者の属性を問わず、包括的に地域住民を支える仕組みとして、この理念を具体化する取り組みの一つである。

上位資格・発展

社会福祉士試験では、ソーシャルインクルージョンの理念と、地域共生社会政策、重層的支援体制整備事業との関連性がより体系的に問われる。介護福祉士としては、利用者が地域社会から孤立せず、多様な形で社会とつながり続けられるよう支援する視点が、日々の実践に求められる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題91。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題91です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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