精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題1|精神疾患とその治療

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神疾患とその治療

双極性障害の躁病(そうびょう)エピソードに関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題1(精神疾患とその治療)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 1・4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 1 と 4

躁病エピソードでは、気分が高揚して自信が過剰になり、頭の回転が速くなりすぎます。

  • 1「考えが次々と浮かんでくる」は観念奔逸と呼ばれる典型的な症状です。
  • 4「自分は何でもできる」と気が大きくなるのは誇大性(自尊心の肥大)です。

反対に、躁状態では性欲は高まりやすく、疲れを感じにくくなります。また、うつに使う抗うつ薬(SSRI)は躁状態の治療薬ではなく、かえって躁を強めることがあるため、気分安定薬などが中心になります。

なぜ正解か

正解は 1 と 4。躁病エピソードは、気分の高揚(または易怒性)と活動・エネルギーの亢進が続く状態で、観念奔逸(考えが次々に湧き、話題が飛ぶ)と誇大性(自分は何でもできるという過大な自己評価)は代表的な症状である。

ほかの選択肢

  • 2:誤り。躁状態では性的な関心や行動が高まることが多い。性欲の低下はうつ状態でみられやすい。
  • 3:誤り。SSRIは抗うつ薬で、双極性障害では躁転(うつから躁への転換)を招くおそれがある。躁病エピソードの治療は気分安定薬や抗精神病薬が中心。
  • 5:誤り。活動性は亢進するが、睡眠欲求が減っても疲労を感じにくいのが特徴。疲れを自覚しにくいため、無理を重ねて生活が破綻しやすい。

ポイント

「考えが速い・自信過剰・眠らなくても平気・活動しすぎる」が躁のキーワード。うつ病エピソードの症状(性欲低下・易疲労感)と対比して覚える。

正解と全体像

正解は 1 と 4。DSM-5-TRでは、躁病エピソードは「気分が異常かつ持続的に高揚・開放的・易怒的で、目標志向性の活動や活力が異常かつ持続的に亢進する」期間として定義され、あわせて次のような症状がみられる。

  • 自尊心の肥大・誇大性(選択肢4)
  • 睡眠欲求の減少(数時間の睡眠で休めたと感じる)
  • 多弁・しゃべり続けようとする心迫
  • 観念奔逸、考えが競い合っている体験(選択肢1)
  • 注意散漫
  • 目標志向性の活動の増加・精神運動焦燥
  • まずい結果になる可能性の高い活動への熱中(浪費・性的な無分別など)

誤りの肢の掘り下げ

  • 2 性欲低下:上のとおり、躁では性的な逸脱がむしろ問題になる。性欲や食欲の低下は、うつ病エピソードの身体症状として出る論点。
  • 3 SSRI:双極性障害のうつ状態に抗うつ薬を単独で使うと躁転を招くことがあり、躁病エピソードそのものにSSRIを使うことはない。治療の柱は気分安定薬(炭酸リチウムなど)と一部の抗精神病薬で、薬の選択・用量は主治医が判断する。
  • 5 疲労を感じやすい:活動量が増えているのに疲れを自覚しにくい点が躁の特徴。「易疲労感」はうつ病の診断項目にある症状で、両者を入れ替えたひっかけ。

関連論点

  • 躁病エピソードと軽躁病エピソード:軽躁は症状が軽く、社会的・職業的機能の著しい障害や入院を要するほどではないもの。躁病エピソードが一度でもあれば双極Ⅰ型、軽躁病エピソードと抑うつエピソードの組み合わせなら双極Ⅱ型。
  • 観念奔逸と滅裂思考:観念奔逸は連想が速く次々に脱線するが、つながりはたどれる。統合失調症の連合弛緩・滅裂思考は、話のつながりそのものが失われる点で区別される。
  • 誇大妄想:誇大性が強まり、訂正不能な確信になると誇大妄想(血統妄想など)となる。うつ病の微小妄想(罪業・貧困・心気)と対で出題されやすい。

支援の視点

躁状態の人は病識が乏しく、浪費や対人トラブルで生活基盤を失いやすい。精神保健福祉士は、症状の時期に生じた借金・失職などの生活上の影響に目を向け、再発のサイン(睡眠時間の減少など)を本人・家族と共有する支援が求められる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題1(精神疾患とその治療)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題1(精神疾患とその治療)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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