精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題13|精神保健の課題と支援

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神保健の課題と支援

いじめ防止対策推進法に関する次の記述のうち,正しいものを2 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題13(精神保健の課題と支援)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

2つ選ぶと答え合わせ(いま0/2)

答え合わせ

正解は 4・5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 と 5

いじめ防止対策推進法では、学校の評価を行う際に、いじめの早期発見や再発防止のための取組などが適正に評価されるようにすることが定められています(4)。また、法律上の「いじめ」は、同じ学校に在籍しているなど一定の人間関係にある児童生徒の間で行われ、相手が心身の苦痛を感じている行為を指し、行われた場所が学校の中か外かは問いません。そのため、学校外のトラブルもいじめにあたることがあります(5)。

一方、教員への暴力は法律の対象外で、SNSへの書き込みは「インターネットを通じて行われるもの」としていじめに含まれます。校長への罰則の規定もありません。

なぜ正解か

正解は 4 と 5。

  • 4:同法第34条は、学校の評価を行う場合にいじめの防止等のための対策を取り扱うに当たっては、いじめの事実が隠蔽されず、いじめの実態の把握といじめに対する措置が適切に行われるよう、「いじめの早期発見、いじめの再発を防止するための取組等について適正に評価が行われるようにしなければならない」と定めている。
  • 5:同法第2条第1項の「いじめ」の定義は、児童等に対して、在籍する学校が同じであるなど「一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為」で、対象の児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。行為の場所は限定されておらず、学校外での児童生徒同士の行為もいじめに該当しうる。

ほかの選択肢

  • 1:同法のいじめは「児童等」が児童等に対して行う行為であり、児童生徒から教員に向けられた暴力を防止する規定はない。
  • 2:第2条第1項は、いじめとなる行為に「インターネットを通じて行われるものを含む」と明記している。SNSへの誹謗中傷の書き込みは除外されない。
  • 3:同法には校長に対する罰則の規定はない。

正解の根拠と位置づけ

正解は 4 と 5。いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)は、いじめが児童等の教育を受ける権利を著しく侵害し、心身の健全な成長と人格の形成に重大な影響を与え、生命や身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるという認識のもとで制定された。

第2条第1項の定義は、①行為者と対象者が「当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等」であること、②「心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)」であること、③対象となった児童等が「心身の苦痛を感じているもの」であること、で構成される。被害者の主観(苦痛を感じているか)を基準とし、場所や継続性・一方性を要件にしていない点が重要である。国の「いじめの防止等のための基本的な方針」(文部科学大臣決定)は、「一定の人的関係」を、学校の内外を問わず、同じ学校・学級や部活動のほか、塾やスポーツクラブ等の仲間や集団なども含めて説明している。

第34条は「学校評価における留意事項」として、いじめの事実が隠蔽されず、実態の把握といじめへの措置が適切に行われるよう、早期発見や再発防止の取組等を適正に評価することを求めている。国の基本方針も、学校評価では、いじめの有無やその多寡のみを評価するのではないとしている。

誤りの肢の掘り下げ

  • 1:同法の「児童等」は学校に在籍する児童又は生徒(第2条第3項)。行為者も対象者も児童等であり、対教師暴力は同法の枠外で、学校の生徒指導の問題として扱われる。
  • 2:定義(第2条第1項)が「インターネットを通じて行われるもの」を含むと明記しているので、SNSへの書き込みも除外されない。第19条は、情報の高度の流通性や発信者の匿名性といったインターネットの特性を踏まえ、学校の設置者・学校による啓発(第1項)と、国・地方公共団体による監視等の取組の支援や対処体制の整備(第2項)を定めている。
  • 3:同法は学校・教職員・設置者に組織の設置や対処の義務を課しているが、それに違反した校長等への罰則は置いていない。なお、第4条は「児童等は、いじめを行ってはならない」と定めるが、これにも罰則はない。

関連して出る論点

  • 重大事態:いじめにより生命・心身・財産に重大な被害が生じた疑いがある場合や、相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある場合を「重大事態」とし、学校の設置者又は学校が調査を行う。
  • 学校いじめ防止基本方針と組織:各学校は基本方針を定め、複数の教職員・心理や福祉の専門家などで構成する組織を置く。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの関与が想定されている。
  • 定義の要素(一定の人的関係・インターネットを含む・心身の苦痛)は、選択肢の正誤判断で最もよく使われる。条文の言葉のまま覚えておくとよい。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題13(精神保健の課題と支援)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題13(精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。