精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題11|精神保健の課題と支援

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神保健の課題と支援

次のうち,国際生活機能分類(ICF)でいう心身機能の改善に焦点を当てたものとして,正しいものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題11(精神保健の課題と支援)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2

国際生活機能分類(ICF)は、人の生きることの全体を「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3つと、それに影響する「環境因子」「個人因子」で捉える考え方です。

心身機能とは、体や心の働きそのもの(精神の働き、感覚、運動機能など)を指します。うつ病患者への薬物療法は、抑うつ気分などの心の働きそのものを改善しようとするものなので、心身機能に焦点を当てたものといえます。

ほかの選択肢は、家族への心理教育、使いやすい道具の開発、暮らしやすいグループホーム、雇用を増やす啓発活動で、いずれも本人を取り巻く「環境因子」を変える取組です。

なぜ正解か

正解は 2。ICF(国際生活機能分類)は、2001年にWHOが採択した分類で、生活機能を「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3つのレベルで捉え、それらに影響する背景因子として「環境因子」と「個人因子」を置く。心身機能は、身体系の生理的機能(心理的機能を含む)を指す。うつ病の薬物療法は、抑うつ気分や意欲低下といった精神機能そのものの改善を目指すもので、心身機能への働きかけにあたる。

ほかの選択肢

  • 1:家族への心理教育は、家族の病気の理解や対処の仕方を高め、本人を取り巻く人的な環境を整えるもので、環境因子への働きかけ。
  • 3:使い方が分かりやすい道具の開発は、生産品や用具という環境因子の改善にあたる。
  • 4:生活しやすいグループホームの在り方の研究は、住まいやサービスという環境因子の改善。
  • 5:偏見をもたずに雇用する職場を増やす啓発活動は、社会の態度という環境因子への働きかけ。

正解の根拠と位置づけ

正解は 2。ICFは、1980年のWHOの国際障害分類(ICIDH)を改訂したものである。ICIDHは「機能障害→能力障害→社会的不利」という一方向の流れで障害を捉え、障害を個人の問題とみる医学モデルに偏っていると批判された。ICFは、生活機能というプラスの面から捉え直し、各要素が双方向に影響し合う相互作用モデルを採用した。障害は、心身機能・身体構造の問題である「機能障害」、活動の問題である「活動制限」、参加の問題である「参加制約」として表される。

ICFの環境因子には、生産品と用具、自然環境と人間がもたらした環境変化、支援と関係、態度、サービス・制度・政策が含まれる。本問の選択肢1・3・4・5は、それぞれ「支援と関係(家族)」「生産品と用具」「サービス(住まい)」「態度(偏見)」に対応しており、いずれも環境を変えることで本人の活動や参加を広げようとする取組である。これに対し、薬物療法は本人の心身機能そのものに作用する、医学モデル的な介入の典型である。

誤りの肢の掘り下げ

  • 1 心理教育:家族が病気や対処法を知ることで、本人への批判的な関わりや過干渉などが減り、再発の予防につながるとされる。家族は環境因子の「支援と関係」「態度」に位置づく。
  • 3 道具の開発:本人の能力が同じでも、道具を工夫すれば「活動」が可能になる。高次脳機能障害の人に、手順を示したメモやスマートフォンのリマインダーなどの代償手段を用いるのもこの考え方である。
  • 4 グループホーム:住まいの環境を整えることは、地域生活への「参加」を支える。
  • 5 啓発活動:精神障害者への偏見(スティグマ)は社会の態度という環境因子で、雇用という「参加」を妨げる要因になる。

関連して出る論点

  • 活動と参加の違い:活動は課題や行為の個人による遂行(食事をする、買い物をする)、参加は生活・人生場面への関わり(働く、地域の行事に加わる)。
  • 個人因子:年齢、性別、生活歴、価値観など、その人固有の背景。ICFでは分類項目は設けられていない。
  • リハビリテーションとの対応:心身機能へのアプローチ(治療・機能訓練)、活動へのアプローチ(生活技能訓練)、環境へのアプローチ(環境調整・社会資源の開発)を組み合わせるのが、精神科リハビリテーションの基本的な考え方である。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題11(精神保健の課題と支援)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題11(精神保健の課題と支援)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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