問題
事例を読んで,障害者福祉施設従事者等による障害者虐待への対応に関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 A県B市に所在するC障害者支援施設に勤務するD生活支援員は,同僚のE生活支援員が知的障害のある利用者のFさんに対して,著しい暴言を投げかけている場面を目撃した。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題38
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
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- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 1 と 5
施設の職員による虐待を見つけた人は、速やかに市町村に通報しなければなりません(障害者虐待防止法第16条)。被害を受けた本人の同意は条件になっていないので、1は適切です。また、通報を受けた市町村は、施設がある都道府県にその内容を報告します(第17条)。だから5も適切です。
ほかの選択肢のポイント:
- 通報に施設長の許可は必要ありません。上司の許可を待つと虐待が隠されるおそれがあります。
- 市町村や都道府県は、障害者総合支援法や社会福祉法などの権限を使って対応します。
- 通報した人が誰かを施設に伝えることは禁じられています。
👉 覚え方:「見たら通報、同意も許可もいらない」「通報者は守られる」。
正解は 1 と 5
根拠:障害者虐待防止法第16条第1項は、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに市町村に通報しなければならないと定めています。第17条は、通報を受けた市町村が、当該施設の所在地の都道府県に虐待に関する事項を報告しなければならないとしています。
各選択肢
- 1 適切。通報義務に本人の同意は要件とされていない。
- 2 不適切。施設長の許可は不要。第16条第4項により、通報を理由とする解雇その他の不利益取扱いも禁止されている。
- 3 不適切。施設従事者等による虐待への対応は、第19条に基づき社会福祉法・障害者総合支援法などの権限を適切に行使して行う。知的障害者福祉法に基づく立入調査ではない。
- 4 不適切。第18条により、市町村の職員は通報者を特定させる情報を漏らしてはならない。
- 5 適切。
施設内虐待は「通報先=市町村→都道府県へ報告」の流れを押さえましょう。
正解は 1 と 5
制度の位置づけ
障害者虐待防止法は、虐待の主体を「養護者」「障害者福祉施設従事者等」「使用者」の3類型に分け、それぞれ通報先と対応機関を定めています。
- 養護者による虐待:市町村に通報→市町村が対応
- 施設従事者等による虐待:市町村に通報→市町村が都道府県に報告→市町村長・都道府県知事が権限行使
- 使用者による虐待:市町村または都道府県に通報→都道府県労働局に報告→労働局が対応
根拠条文
- 第16条第1項:発見した者は「速やかに、これを市町村に通報しなければならない」。
- 同条第3項:守秘義務に関する法律の規定は、通報(虚偽・過失によるものを除く)を妨げるものと解釈してはならない。
- 同条第4項:施設従事者等は通報を理由に解雇その他不利益な取扱いを受けない。
- 第17条:市町村は都道府県に報告しなければならない。
- 第18条:通報を受けた市町村職員(報告を受けた都道府県職員も)は、通報者を特定させる事項を漏らしてはならない。
- 第19条:市町村長または都道府県知事は、社会福祉法、障害者総合支援法その他関係法律の規定による権限を適切に行使する。
誤りの肢の掘り下げ
- 2:施設内虐待は組織的に隠されやすく、内部の職員が上司の判断を経ずに直接市町村へ通報できる仕組みが重要。許可を求めること自体が、通報の遅れや隠蔽につながりかねない。
- 3:施設等への調査・指導は、障害者総合支援法に基づく事業者への報告徴収・立入検査や、社会福祉法に基づく権限で行う。養護者による虐待で生命・身体に重大な危険がある場合の立入調査(第11条)と混同させる選択肢。
- 4:通報者の秘匿は、通報をためらわせないための中核的な保護。施設に通報者を伝えれば、不利益取扱いを招くおそれがある。
関連論点
- 都道府県知事は、毎年度、施設従事者等による障害者虐待の状況や措置等を公表する(第20条)。
- 高齢者虐待防止法・児童虐待防止法と比べ、通報義務の要件(「思われる」段階で通報)や通報者保護の構造は共通点が多い。児童虐待は通告先に児童相談所が含まれる点が異なる。
- 本人の同意がなくても通報できるのは、虐待を受けている人自身が声を上げにくい状況にあるため。ソーシャルワーク上の自己決定の尊重との関係も、事例問題で問われる。
- 知的障害者福祉法e-Govで原文を読む
- 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律第16条e-Govで原文を読む
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律e-Govで原文を読む
- 社会福祉法e-Govで原文を読む
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律e-Govで原文を読む
- 児童虐待の防止等に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題38です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

