問題
事例を読んで,A市社会福祉協議会が開催したボランティア養成講座の評価に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 A市社会福祉協議会では,数年間にわたり民間企業との連携によるボランティア活動の活性化を目的として,地域住民向けのボランティア養成講座を開催してきた。 ボランティア養成講座は,地元企業や地域住民からの寄付金で運営されており,開催目的に即した効果が得られているかを検証するため,B社会福祉士は,プログラム評価を実施することにした。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題46
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 2
プログラム評価にはいくつかの種類があります。講座を開いた結果、目的とした「民間企業との連携によるボランティア活動の活性化」が実際に起きているかを調べるのは、成果(アウトカム)を確かめる評価です。だから2が適切です。
ほかの選択肢のポイント:
- 計画どおり実施されたかを確かめるのは「プロセス評価」です。
- 寄付金が効果的・効率的に使われたかを確かめるのは「効率性評価」です。
- カリキュラムが目的に見合った設計かを確かめるのは「セオリー評価」です。
- 地域住民の意向を明らかにするのは「ニーズ評価」です。
👉 覚え方:ニーズ→セオリー→プロセス→アウトカム→効率性の5段階。
正解は 2
根拠:プログラム評価は一般に、①ニーズ評価、②セオリー評価(プログラムの設計・理論の妥当性)、③プロセス評価(計画どおりの実施)、④アウトカム評価(インパクト評価:成果・効果)、⑤効率性評価(費用対効果)の5段階で整理されます。開催目的である「ボランティア活動の活性化」が実現しているかを調べるのはアウトカム評価です。
各選択肢
- 1 不適切。計画どおりに実施されたかの検証はプロセス評価。
- 2 適切。
- 3 不適切。寄付金が効果的・効率的に執行されたかは効率性評価。
- 4 不適切。カリキュラムが開催目的に見合った内容かは、プログラムの理論・設計を検証するセオリー評価。インパクト評価は成果がプログラムによるものかを検証する。
- 5 不適切。地域住民の意向を明らかにするのはニーズ評価。セオリー評価ではない。
評価の名称と「何を問うか」の組合せを入れ替える出題が定番です。
正解は 2
プログラム評価の階層
プログラム評価は、社会福祉の事業や施策が目的に照らして適切か、効果を上げているかを体系的に検証する方法です。代表的な整理では、次の5つの評価が階層をなしています(下の段階が成り立たなければ上の段階の評価は意味をもたない)。
1. ニーズ評価:誰にどのようなニーズがあるか、事業が必要かを明らかにする。
2. セオリー評価:事業の設計(活動→成果の因果の筋道、ロジックモデル)が目的達成に合理的かを検証する。
3. プロセス評価:計画どおりに実施されたか、対象者に届いたかを検証する(実施状況のモニタリング)。
4. アウトカム評価/インパクト評価:事業によって目的とした変化が生じたかを検証する。インパクト評価は、事業がなかった場合との比較などで、変化がその事業によるものか(因果)を厳密に検証する。
5. 効率性評価:投入した費用に見合う成果があったか(費用対効果・費用便益)を検証する。
事例の当てはめ
A市社会福祉協議会の講座の目的は「民間企業との連携によるボランティア活動の活性化」。この目的が実現しているかを調べるのは、成果を測るアウトカム評価です。
誤りの肢の掘り下げ
- 1:「計画どおりに実施されたか」はプロセス評価の定義そのもの。効率性評価と取り違えさせている。
- 3:寄付金の執行が「効果的・効率的」だったかは、投入資源と成果の比較なので効率性評価。プロセス評価は実施の状況を問うもので、費用対効果は問わない。
- 4:カリキュラム内容が目的に見合っているかは、事業の設計の妥当性を問うセオリー評価。インパクト評価は、成果が事業によってもたらされたか(他の要因ではないか)を検証する。
- 5:住民の意向を明らかにするのはニーズ評価。セオリー評価は事業設計の論理を検証する。
関連論点
- アウトプット(実施量:講座の回数・参加者数)とアウトカム(成果:活動の活性化)の区別は頻出。参加者数が多くても、目的が達成されたとは限らない。
- ロジックモデルは、投入(インプット)→活動→アウトプット→アウトカム→インパクトの流れで事業を図式化する道具で、セオリー評価に用いられる。
- 社会福祉協議会の地域福祉活動計画の評価や、共同募金の配分事業の評価にもこの枠組みが使われます。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題46です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

