問題
事例を読んで,A市社会福祉協議会の地区担当のB職員(社会福祉士)の今後の対応として,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 Cさん(20 歳,知的障害)は,特別支援学校を卒業後,市内にある知的障害者通所施設に通っているが,地域の活動にも参加したいと思っている。そこでCさんの両親は,社会福祉協議会が主催する地区の住民懇談会に参加した際に,息子が参加できるような地域活動はないかとBに相談をした。Bは,この地区では高齢化が進み,地域活動の担い手の減少によって継続が困難となっており,商店も人手不足による閉店が増えていると感じている。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題49
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 1 と 5
Cさん本人の「得意なこと」「やってみたいこと」を聞き、地域の中で生かせる場を探すこと(1)は、本人の強みを大切にする支援です。また、地域活動の担い手不足や商店の人手不足という地域の課題をつかみ、Cさんのような人の力を生かせる活動を住民と一緒に考えること(5)は、本人の参加と地域づくりを同時に進める対応です。
ほかの選択肢のポイント:
- 住民にサービスを立ち上げるよう促すだけでは、Cさんの希望や地域の状況に沿っていません。
- 施設通所を休ませるのは、本人の生活の安定を損ないます。
- 商店の後継者になる経営技術を学ばせるのは、本人の希望から離れた押しつけです。
👉 覚え方:「本人の強み」と「地域の課題」をつなぐ。
正解は 1 と 5
根拠:社会福祉協議会の地区担当職員(コミュニティソーシャルワーカー)は、個別支援と地域支援を一体的に進めます。本人のストレングス(得意なこと・やりたいこと)を把握して地域の社会資源につなぐこと、地域の課題(担い手不足・人手不足)を住民と共有し、障害のある人の力を生かせる活動を協働でつくることが求められます。
各選択肢
- 1 適切。本人の希望と強みを出発点に、地域で活用できる資源を探している。
- 2 不適切。Cさんが求めているのは「地域活動への参加」であり、障害者向けサービスを新たにつくることではない。住民に一方的に促すのも協働の姿勢ではない。
- 3 不適切。施設通所は現在の生活の基盤。地域参加のためにそれを休ませる必要はなく、両立を考えるべき。
- 4 不適切。本人の希望を確かめずに、専門職が一方的に将来像を設定している。
- 5 適切。地域の課題とCさんの参加の希望を結びつけ、住民とともに活動を考えている。
正解は 1 と 5
支援の枠組み
本問は、地域共生社会の考え方に基づく「参加支援」と「地域づくり」を一体的に進めるコミュニティソーシャルワークの事例です。ポイントは次の三つです。
1. 本人中心・ストレングス視点:課題や障害ではなく、本人の得意なこと・やってみたいこと・できることに着目する。
2. 地域アセスメント:地域の状況(高齢化、担い手不足、商店の閉店)を課題としてだけでなく、本人の参加の機会としても捉える。
3. 住民との協働:専門職が単独で解決策を決めるのではなく、地域住民とともに活動をつくる。「支える側」「支えられる側」という関係を固定しない。
正解肢の位置づけ
- 1は個別支援の側面。本人の希望と強みをアセスメントし、地区の中の社会資源(自治会活動、清掃・見守り活動、商店の手伝いなど)を探す。
- 5は地域支援の側面。地域課題を把握し、Cさんのような人々の力を生かせる活動を住民と考える。障害のある人が地域の担い手になることで、地域課題の解決にもつながる。この「本人の参加」と「地域の持続」を同時に実現する発想が、重層的支援体制整備事業の参加支援事業・地域づくり事業の考え方と一致します。
誤りの肢の掘り下げ
- 2:Cさんの希望は「地域の活動に参加したい」であり、障害者専用のサービスを増やすことではない。障害者を「サービスの受け手」としてのみ捉える発想は、地域共生社会の考え方とずれる。また、住民に指示する姿勢は協働ではない。
- 3:通所施設はCさんの日中活動と生活リズムの基盤であり、それを休ませて地域活動に参加させるのは本人の利益に反する。通所と地域活動を両立させる方法を考えるのが基本。
- 4:商店の人手不足という地域の事情を、本人の希望を確かめずにCさんに当てはめている。将来像は本人の意思に基づいて考えるべきで、専門職が押しつけるものではない。
関連論点
- 社会福祉協議会は社会福祉法第109条で「地域福祉の推進を図ることを目的とする団体」と位置づけられ、住民懇談会は地域の課題を把握し住民の主体的な活動につなげる代表的な方法。
- ストレングス視点、エンパワメント、ソーシャル・インクルージョンは、本問のような事例の判断軸として繰り返し出題されます。
- 「本人の声を聞く」「地域を知る」「住民と一緒に考える」が入っている選択肢を優先し、「促す」「休ませる」「学んでもらう」など専門職主導の選択肢を疑うと、判断しやすくなります。
- 社会福祉法第109条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題49です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

