社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題57障害者福祉

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・障害者福祉

事例を読んで,大学の学生支援センターのA相談員(社会福祉士)のBさんへの対応に関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 統合失調症の診断を受けた大学3 年生のBさんは,周囲から聞こえてくる悪口と薬の副作用に悩み,授業も休みがちである。Bさんは,主治医から「悪口は幻聴である。薬物療法で緩和できる」との説明を受けているものの,不安は消えない。悩んだBさんは,学生支援センターを訪れ「薬の副作用がつらい。今後の就職活動も不安でたまらない。自分と同じ経験をしている学生は他にもいるのか。いるなら話をしてみたい」とAに訴えた。Bさんの不安や焦燥感を受け止めたAは,Bさんにどのように対応すべきかを考えている。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題57

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 1・2
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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 1 と 2 です。

1:Bさんの一番つらい訴えは「薬の副作用」です。薬の調整は医師の判断が必要なので、主治医に相談するよう伝えるのは適切です。

2:Bさんは「同じ経験をしている学生と話してみたい」と自分から希望しています。学生支援センターに登録しているピアサポートスタッフを紹介するのは、本人の希望に直接応える対応です。

3の相談支援専門員や4の就労移行支援事業所は、今のBさんのニーズより先回りした支援です。5の手帳取得も、本人が求めていないのに勧めるのは適切ではありません。

正解は 1 と 2 です。

【正解の根拠】

1:Bさんは薬の副作用に悩んでいます。服薬の変更や副作用への対処は医療の領域であり、相談員が判断せず、主治医に率直に伝えて相談するよう促すのが適切です。必要なら本人の了解を得て医療との連携を図ります。

2:Bさんは「同じ経験をしている学生と話してみたい」と明確に希望しています。同じ立場の仲間による支え合い(ピアサポート)は孤立感や不安の軽減に役立ち、学内の資源を活用できる点でも適切です。

【誤りの選択肢】

3:指定特定相談支援事業所の相談支援専門員は、障害福祉サービスの利用計画を作る役割です。Bさんは福祉サービスの利用を求めておらず、今の段階では適切ではありません。

4:就職活動への不安は語られていますが、就労移行支援事業所の利用はまだ本人の希望ではなく、在学中の不安への対応としては先回りです。

5:手帳の取得は本人の意思で決めることで、本人が求めていない段階で勧めるのは自己決定を尊重する対応とはいえません。

正解は 1 と 2 です。

【事例の読み解き】

Bさんの訴えは三つです。①「薬の副作用がつらい」、②「今後の就職活動も不安」、③「同じ経験をしている学生は他にもいるのか。いるなら話をしてみたい」。A相談員は「不安や焦燥感を受け止めた」段階で、次にどう応えるかを考えています。ソーシャルワークの基本は、本人が表明したニーズに沿って、本人の力と身近な資源を生かすことです。

【正答肢の意味】

1は①への応答です。副作用は服薬の中断(自己判断による断薬)につながりやすく、再発のリスクにもなります。相談員が薬の評価をするのではなく、本人が主治医に副作用を具体的に伝えられるよう後押しすることが、医療との適切な役割分担です。

2は③への応答です。ピアサポートは、経験を共有する仲間同士の対等な関係による支援で、「自分だけではない」という感覚や、病気とつきあいながら学生生活を送る具体的な知恵を得られます。本人が自ら望んだ資源で、しかも学生支援センターに登録されている学内資源である点が決め手です。

【誤りの肢の掘り下げ】

3:特定相談支援事業所の相談支援専門員は、障害福祉サービスの支給決定に向けたサービス等利用計画の作成やモニタリングを行います。福祉サービス利用のニーズがない段階では、紹介の必然性がありません。

4:就労移行支援は、一般就労を希望する障害者に一定期間(原則2年)訓練や求職支援を行う障害福祉サービスです。在学中の大学生の就職不安には、まず大学のキャリア支援部門や学内での相談が身近な資源で、就労移行支援の紹介は先走りです。

5:精神障害者保健福祉手帳は、障害者雇用枠での就職や税の控除などの利点がある一方、取得は本人の選択です。本人が希望を語っていない段階で勧めると、病名や障害の受け止めに揺れる時期の本人に負担をかけるおそれがあります。

【関連論点】

精神保健分野では、リカバリー(症状があっても本人が望む生き方を取り戻す過程)の考え方と、ピアサポーターの活用が重視されています。障害福祉サービスの報酬上でも、ピアサポートの専門性を評価する加算が設けられています。大学では障害者差別解消法に基づく合理的配慮(試験時間の延長、出席の配慮など)の申出も、学生支援センターの重要な支援です。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題57です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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