社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題63刑事司法と福祉

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・刑事司法と福祉

2004 年(平成16 年)に制定された犯罪被害者等基本法に関する次の記述のうち,正しいものを2 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題63

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 4・5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 と 5 です。

4:犯罪被害者等基本法第12条は、国と地方公共団体が、犯罪被害者等の損害賠償の請求についての援助などの施策を講ずると定めています。

5:同法第8条は、政府が「犯罪被害者等基本計画」を定めなければならないとしています。施策を総合的・計画的に進めるためです。

1は「家族又は遺族」も含まれるので誤りです。2の再犯防止は再犯の防止等の推進に関する法律の目的、3のストーカー規制は別の法律(ストーカー行為等の規制等に関する法律)によるもので、どちらもこの法律の内容ではありません。

正解は 4 と 5 です。

【正解の根拠】

4:第12条「国及び地方公共団体は、犯罪等による被害に係る損害賠償の請求の適切かつ円滑な実現を図るため、犯罪被害者等の行う損害賠償の請求についての援助、当該損害賠償の請求についてその被害に係る刑事に関する手続との有機的な連携を図るための制度の拡充等必要な施策を講ずるものとする」。

5:第8条第1項「政府は、…犯罪被害者等のための施策に関する基本的な計画(以下「犯罪被害者等基本計画」という。)を定めなければならない」。案は内閣総理大臣が閣議決定を求め、公表します。

【誤りの選択肢】

1:第2条第2項は「犯罪被害者等」を「犯罪等により害を被った者及びその家族又は遺族」と定義しています。遺族は除かれません。

2:第1条の目的は、犯罪被害者等の施策を総合的・計画的に推進し、「犯罪被害者等の権利利益の保護を図ること」です。再犯防止は、再犯の防止等の推進に関する法律の目的です。

3:ストーカー行為の規制・処罰は、ストーカー行為等の規制等に関する法律によるもので、この法律に基づくものではありません。

正解は 4 と 5 です。

【制度の位置づけ】

犯罪被害者等基本法は2004年に議員立法で制定され、翌2005年に施行されました。基本理念として、犯罪被害者等は個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有すること、被害の状況・原因などに応じた適切な施策を講じること、被害を受けたときから再び平穏な生活を営めるまで途切れなく支援することを掲げます。国・地方公共団体・国民の責務(地方公共団体は第5条で地域の状況に応じた施策の策定・実施の責務)を定め、基本的施策として、相談・情報提供、損害賠償請求の援助(第12条)、給付金の支給に係る制度の充実、保健医療・福祉サービスの提供、安全の確保、居住・雇用の安定、刑事手続への参加の機会を拡充するための制度の整備などを列挙しています。

【正答肢の掘り下げ】

4の損害賠償請求の援助は、刑事手続と民事の損害賠償を結びつける「損害賠償命令制度」(刑事裁判の成果を利用して損害賠償を求める仕組み)の創設などにつながりました。

5の犯罪被害者等基本計画は第8条に基づき、内閣総理大臣が閣議決定を求めて公表します(第3項・第4項)。これまで複数次の計画が策定され、地方公共団体の総合的対応窓口の設置などが進められてきました。

【誤りの肢の掘り下げ】

1:定義には「その家族又は遺族」が明記され、被害者本人だけでなく家族・遺族も支援の対象です。「犯罪等」には犯罪に準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為も含まれます(第2条第1項)。

2:再犯の防止等の推進に関する法律(2016年制定)は、犯罪をした者等の円滑な社会復帰を促進し再犯を防止することで、国民が犯罪による被害を受けることを防止し、安全で安心して暮らせる社会の実現に寄与することを目的とします。肢2は、この法律の目的と取り違えさせるものです。両法とも国が計画(犯罪被害者等基本計画・再犯防止推進計画)を定める点は共通しています。

3:ストーカー行為等の規制等に関する法律は、犯罪被害者等基本法より前に制定された別の法律です。

【関連論点】

犯罪被害給付制度(犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律)による遺族給付金・重傷病給付金・障害給付金、被害者参加制度、心情等伝達制度(更生保護での被害者の心情の伝達)も、あわせて押さえておきましょう。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題63。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題63です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。