社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題68ソーシャルワークの基盤と専門職

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・ソーシャルワークの基盤と専門職

アメリカにおける初期のセツルメントに関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題68

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2 です。

アメリカの初期のセツルメント運動は、知識人などが貧困地区に住み込み、住民と生活をともにしながら、教育や生活改善、社会改良に取り組みました。貧困の原因を個人の怠惰ではなく、劣悪な住環境や労働条件といった社会的・経済的な問題としてとらえたのが特徴です。

1・3・4は慈善組織協会(COS)の特徴です。5のトインビーホールはロンドンに作られた世界初のセツルメントで、シカゴに設立されたのはアダムズらのハル・ハウスです。

正解は 2 です。

【正解の根拠】

セツルメント運動は、大学関係者などが貧困地区に住み込み(セツル)、住民との交流を通じて教育・文化活動、生活改善、さらには住宅・労働・児童福祉などの制度改革を求める社会改良に取り組んだものです。貧困を社会構造の問題としてとらえた点が、慈善組織協会と対照的です。

【誤りの選択肢】

1:「施与ではなく友人を」は、慈善組織協会(COS)の友愛訪問活動を表す言葉です。

3:個別の調査(ケーススタディ)に基づいて救済を行ったのは、COSの活動です。後のケースワークにつながりました。

4:援助の効率化のために「援助に値する貧民」と「値しない貧民」を選別したのもCOSです。

5:トインビーホールはイギリスのロンドンに設立されました。シカゴに設立されたのはジェーン・アダムズらによるハル・ハウスです。

【見分け方】

「友愛訪問」「施与ではなく友人を」「個別調査」「援助に値する貧民の選別」はCOS、「住み込み」「住民との交流」「社会改良」「貧困を社会の問題としてとらえる」はセツルメントと覚えると、ほとんどの肢を正しく振り分けられます。

正解は 2 です。

【歴史の位置づけ】

19世紀後半、産業化と都市化で貧困が広がるなか、英米では2つの民間活動が生まれました。

・慈善組織協会(COS):19世紀後半にロンドンで設立。乱救(重複する施し)を防ぐために慈善団体を組織化し、友愛訪問員が個別に貧困家庭を訪ね、調査に基づいて「援助に値する貧民」を選別して援助しました。貧困の原因を主に個人の道徳的欠陥に求める傾向がありました。この流れから、リッチモンドがケースワークを体系化しました。

・セツルメント運動:1884年、ロンドンのトインビーホールが最初とされます。知識人が貧困地区に住み込み、住民と生活をともにしながら教育・文化活動や社会改良を行いました。アメリカでは、コイトによるネイバーフッド・ギルド(ニューヨーク)、アダムズらによるハル・ハウス(シカゴ)などが知られます。

【正解肢の掘り下げ】

アメリカのセツルメントは、移民労働者が多く住む地区で、子どもの教育、保育、成人教育、移民の生活支援などを行うとともに、住宅や公衆衛生、児童労働、少年司法などの問題を社会に訴え、制度改革に結びつけました。個人の努力不足ではなく、環境や制度を変える必要があるという社会改良の視点が、後のグループワーク・コミュニティワークや社会政策の発展につながりました。

【誤りの肢の掘り下げ】

1・3・4はいずれもCOSのキーワードで、「友愛訪問」「施与ではなく友人を」「個別調査」「援助に値する貧民の選別」はCOS、「住み込み」「社会改良」「グループ活動」はセツルメントと整理しましょう。

5:トインビーホールは、オックスフォード大学出身で貧困地区の改善に尽くした経済史家トインビーを記念して、バーネット夫妻がロンドンのイーストエンドに設立したものです。ハル・ハウスとの取り違えを狙った肢です。

【日本との関連】

日本では、片山潜のキングスレー館(東京)などがセツルメントの先駆とされ、COSの影響は、済世顧問制度や方面委員制度(現在の民生委員制度の源流)の調査・訪問の手法に見ることができます。英米の流れと日本の制度の結びつきもあわせて出題されることがあります。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題68。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題68です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。