社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題62刑事司法と福祉

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・刑事司法と福祉

事例を読んで,「医療観察法」に基づく地域処遇に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Aさん(30 歳)は「医療観察法」に基づく入院決定を受け,指定入院医療機関に入院していたが,その後,退院許可の決定を受け,現在は,地域処遇を受けて指定通院医療機関に通院している。 (注)1  「医療観察法」とは,「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。 2  「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題62

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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正解は 5
  • 1
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  • 4
  • 5

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5 です。

医療観察法第104条は、通院による医療の決定を受けた人について、保護観察所の長が、指定通院医療機関の管理者や、居住地の都道府県知事・市町村長と協議して「処遇の実施計画」を定めると規定しています。医療・精神保健観察・福祉の援助を一つの計画にまとめ、関係機関がそろって支えるためです。

1の精神保健観察は社会復帰調整官が担当します。2は精神保健福祉法による入院も妨げられません。3は裁判所が最大2年延長できます。4の期間の短縮(処遇の終了)は裁判所が決めます。

正解は 5 です。

【正解の根拠】

医療観察法第104条第1項は、保護観察所の長は、通院決定(第42条第1項第2号・第51条第1項第2号)があったときは、指定通院医療機関の管理者、居住地を管轄する都道府県知事及び市町村長と協議の上、処遇の実施計画を定めなければならないとしています。

【誤りの選択肢】

1:精神保健観察は保護観察所が行い(第19条第3号)、担当するのは社会復帰調整官です(第20条、第104条第2項)。保護観察官ではありません。

2:第115条は、通院中の人について精神保健福祉法による入院が行われることを妨げないと定めます。医療保護入院となることもあり得ます。

3:第44条は通院期間を3年間とし、裁判所は通じて2年を超えない範囲で延長できるとしています。最長5年です。

4:処遇を終える(期間を短くする)ことは、保護観察所長などの申立てにより地方裁判所が決定します(第54条〜第56条)。保護観察所長が自ら決めることはできません。

正解は 5 です。

【制度の位置づけ】

医療観察法は、心神喪失又は心神耗弱の状態で殺人・放火・強盗・不同意性交等・傷害などの重大な他害行為を行った人について、検察官の申立てにより地方裁判所が裁判官と精神保健審判員(精神科医)の合議で、入院・通院・不処遇を決める仕組みです。地域処遇は、①入院によらない医療(指定通院医療機関)、②精神保健観察(社会復帰調整官)、③精神保健福祉法・障害者総合支援法などによる援助、の三本柱で行われます。

【正解肢の掘り下げ】

第104条第2項は、実施計画に、指定通院医療機関による医療、社会復帰調整官が実施する精神保健観察、精神保健福祉法第47条・第49条や障害者総合支援法第29条などに基づく援助の内容と方法を記載すると定めます。第3項で処遇の状況に応じた見直しも求められます。関係機関が集まるケア会議で情報を共有し、計画を調整していくのが実務です。

【誤りの肢の掘り下げ】

1:社会復帰調整官は保護観察所に置かれ(第20条第1項)、精神保健福祉士などの専門職でなければなりません(同第3項)。保護観察官が担う刑事の保護観察と、社会復帰調整官が担う精神保健観察を混同させる肢です。精神保健観察は、本人と接触を保ち、医療機関や自治体から報告を求めて通院・生活状況を見守り、継続的な医療を受けさせるための指導を行うものです(第106条)。

2:第115条により、病状が悪化した場合などには、精神保健福祉法による任意入院・医療保護入院・措置入院も可能です。医療観察法の再入院の申立てとは別ルートです。

3:通院期間は原則3年、延長は通算2年以内(第44条)で、延長の申立ては保護観察所長が期間満了前に地方裁判所へ行います(第54条第2項)。

4:保護観察所長は、医療の必要がなくなったと認める場合は「直ちに」地方裁判所に処遇終了の申立てをしなければならず(第54条第1項)、本人・保護者・付添人も申立てができます(第55条)。決定するのは裁判所です(第56条)。

【関連論点】

入院決定後の退院許可・入院継続確認は、指定入院医療機関の管理者の申立てで裁判所が決めます。指定入院医療機関(国・都道府県等)と指定通院医療機関の区別、生活環境の調査・調整(第38条・第101条)も頻出です。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題62です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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