社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題66ソーシャルワークの基盤と専門職

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・ソーシャルワークの基盤と専門職

事例を読んで,A社会福祉士の発言の基盤となっている考え方を提示した人物として,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 地域活動支援センターで指導員として勤務するAが,地域自立支援協議会の実務者会議に出席したところ,管轄地域内における今後の生活支援の方向性を問われた。 そのため,日頃の相談支援活動を踏まえて「私は,障害のある方々の様々な活動が価値ある役割として,社会に認められていくための取組を,私たちはこれからも続けていくことが大切だと思います」と発言し,出席者から賛同を得た。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題66

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 です。

Aの「障害のある方々の様々な活動が価値ある役割として、社会に認められていく」という発言は、ヴォルフェンスベルガーが示した「ソーシャルロール・バロリゼーション(社会的役割の価値づけ)」の考え方そのものです。社会から低く見られがちな人に、社会的に価値のある役割を得られるよう支援するという理論です。

1のバンク-ミケルセンはノーマライゼーションの提唱、2のニィリエはノーマライゼーションの8つの原理、3のソロモンはエンパワメント、5のバンクスはソーシャルワークの倫理で知られる人物です。

正解は 4 です。

【正解の根拠】

ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)は、アメリカでノーマライゼーションを再構成し、後に「ソーシャルロール・バロリゼーション(Social Role Valorization)」として発展させました。社会的に価値を低く見られている人々に対し、社会的に価値のある役割を獲得・維持できるよう支援することが中心です。事例の「活動が価値ある役割として社会に認められていく」はこれに当たります。

【誤りの選択肢】

1:バンク-ミケルセンはデンマークで、知的障害者の生活をできるだけ普通の生活条件に近づけるというノーマライゼーションの理念を提唱し、「ノーマライゼーションの父」と呼ばれます。

2:ニィリエはスウェーデンでノーマライゼーションを体系化し、1日・1週間・1年のノーマルなリズムなど「8つの原理」を示しました。

3:ソロモンは、黒人コミュニティへの支援から「エンパワメント」の概念をソーシャルワークに導入しました。

5:バンクスはソーシャルワークの価値と倫理の研究で知られています。

正解は 4 です。

【理論の位置づけ】

ノーマライゼーションは北欧で生まれ、北米で再構成された理念です。

・バンク-ミケルセン(デンマーク):大規模施設の処遇への批判から、知的障害者が普通の市民と同じ生活条件で暮らせるようにすることを提唱。デンマークの法律に理念が盛り込まれたことで知られます。

・ニィリエ(スウェーデン):ノーマライゼーションを「8つの原理」(1日のノーマルなリズム、1週間のノーマルなリズム、1年のノーマルなリズム、ライフサイクルにおけるノーマルな経験、ノーマルな要求の尊重、異性との生活、ノーマルな経済水準、ノーマルな環境水準)として整理。

・ヴォルフェンスベルガー(アメリカ):ノーマライゼーションを北米に紹介・再定義し、のちに「ソーシャルロール・バロリゼーション」へと発展させました。

【正解肢の掘り下げ】

ヴォルフェンスベルガーの理論の特徴は、障害者が社会から低い価値を付与され(社会的役割の価値の低下)、その結果としてさらに否定的な扱いを受ける悪循環に注目した点です。そこで、①本人の能力を高めること、②社会の側のイメージを高めること、の両面から、社会的に価値ある役割(働き手、地域の一員、隣人など)を得られるよう支援します。事例のAは、障害のある人の「様々な活動が価値ある役割として、社会に認められていく」ための取組を続けると発言しており、本人の活動と社会の認め方の両面に目を向けている点で一致します。

【誤りの肢の掘り下げ】

1・2:同じノーマライゼーションの系譜ですが、「生活条件」「生活のリズム」に重点があり、「社会的役割の価値」というキーワードは結びつきません。

3:ソロモンは、抑圧された人々が否定的評価によって無力化された状態(パワーレス)から、自らの力を取り戻す過程としてエンパワメントを論じました。「力」がキーワードです。

5:バンクスはソーシャルワークの価値と倫理、倫理的ジレンマの研究で知られています。

【関連論点】

同じ領域で、ICF(国際生活機能分類)の「参加」の概念、障害の社会モデル、障害者権利条約の「インクルージョン」も、価値ある社会参加を支える考え方として並べて出題されます。キーワード(生活条件=バンク-ミケルセン、8つの原理=ニィリエ、社会的役割の価値づけ=ヴォルフェンスベルガー、パワーレス=ソロモン)で結びつけて覚えると確実です。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題66。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題66です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。