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社労士になるには?受験資格(高卒も)・実務経験2年・事務指定講習・登録の流れ

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

社労士になるには、受験資格→試験合格→実務経験2年または事務指定講習→連合会の名簿に登録、の順に進みます。高卒の受験ルート、実務経験として数える事務、登録の手続を社労士法の条文と試験センター・連合会の公式案内で整理します。

目次
  1. 社労士になるまでの流れ:受験資格から登録まで(早見表)
  2. 受験資格は3区分:学歴・実務経験・国家試験合格
  3. 高卒の場合の受験資格:学歴では受けられない、2つのルート
  4. 大学生・大学在学中でも受けられる?学部や大学名は関係あるか
  5. 年齢制限は?40代・主婦・未経験から目指す場合
  6. 実務経験はどこで積める?勤務先別に数えられる経験
  7. 実務経験がない人の最短ルートの考え方
  8. 受験資格の「実務経験3年」:どんな事務が数えられるか
  9. 登録の要件「実務経験2年」:試験の前後は問わない
  10. 実務経験がない人は事務指定講習:2年の代わりになる
  11. 名簿への登録と社労士会への入会:開業・勤務・その他の3種類
  12. 試験に合格するまで:試験の形と最新の合格率
  13. まとめ:社労士になるには「受験資格→合格→2年 or 講習→登録」
結論:社会保険労務士(社労士)になるには、①受験資格(学歴・実務経験・国家試験合格のいずれか)を満たして社労士試験に合格し、②労働社会保険諸法令の事務に通算2年以上従事するか事務指定講習を修了し、③全国社会保険労務士会連合会の社会保険労務士名簿に登録を受ける、の3段階が必要です(社労士法第8条・第3条・第14条の2)。高卒の場合は学歴の区分では受験できず、実務経験3年以上か、行政書士試験などの合格で受験資格を得ます。

この記事は、受験資格の判定から登録までの手順を、社会保険労務士法と施行規則(e-Gov)、社会保険労務士試験オフィシャルサイト、全国社会保険労務士会連合会の公式案内だけで整理します。年収や「食べていけるか」は一次ソースが無いので扱いません。

社労士になるまでの流れ:受験資格から登録まで(早見表)

段階要件根拠
1 受験資格学歴・実務経験(通算3年以上)・国家試験合格のいずれか1つ社労士法第8条、試験センター 受験資格
2 試験に合格年1回の社会保険労務士試験に合格社労士法第3条第1項第1号・第9条
3 登録の要件労働社会保険諸法令の事務に通算2年以上(試験前後不問)または事務指定講習の修了社労士法第3条第1項、同法施行規則第1条の11
4 名簿への登録都道府県の社会保険労務士会を経由して連合会に申請し、社会保険労務士名簿に登録社労士法第14条の2・第14条の3・第14条の5

全国社会保険労務士会連合会も「社労士になるには、社会保険労務士試験に合格した後に、連合会に備える社会保険労務士名簿に登録(実務経験2年以上又は事務指定講習の修了が必要)することが必要です。」と案内しています(出典:全国社会保険労務士会連合会 社労士になるには)。

試験に受かっただけでは「社会保険労務士」になったことにはなりません。第14条の2第1項は「社会保険労務士となる資格を有する者が社会保険労務士となるには、社会保険労務士名簿に、氏名、生年月日、住所その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。」と定めています。条文は e-Gov 法令検索で確認(2026-10-02 時点の現行条文):社会保険労務士法。

当サイトの社労士の問題358問のうち、社会保険に関する一般常識は29問で、社労士法を扱う問題は2問です(2026-10-02 集計。問題はすべて過去の出題論点をもとにした当サイトの自作問題です)。

受験資格は3区分:学歴・実務経験・国家試験合格

社会保険労務士試験オフィシャルサイトは、「社会保険労務士試験の受験資格は、『①学歴』『②実務経験』『③厚生労働大臣の認めた国家試験合格』の3つに分けられ、この中のいずれか1つを満たしている必要があります。」と案内しています。申込みのときは、受験資格を証明する書面(受験資格証明書)を出します(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 受験資格について)。

区分主な受験資格(試験センターの案内)社労士法第8条
学歴大学・短大・高専(5年制)などの卒業/大学で62単位以上の卒業要件単位を修得(一般教養36単位以上かつ合計48単位以上でも可)/修業年限2年以上・総授業時間1,700時間(62単位)以上の専門学校の専門課程を修了 ほか第1号 ほか
実務経験会社などの従業者として労働社会保険諸法令に関する事務に通算3年以上/公務員として行政事務に通算3年以上/社労士・弁護士の業務の補助に通算3年以上/労働組合の専従役員・会社の労務担当役員として通算3年以上 ほか第5号・第7号・第8号・第9号 ほか
国家試験合格行政書士試験の合格/司法試験予備試験などの合格/厚生労働大臣が認めた国家試験(79区分)の合格第3号・第6号・第10号

どの区分に当たるかは、試験センターの受験資格・免除資格の事前確認の案内に沿って確かめてください。

高卒の場合の受験資格:学歴では受けられない、2つのルート

試験センターのよくある質問には、「最終学歴は高等学校卒業です。受験できますか。」という質問に「受験資格のうち「学歴」の区分には該当しません。他の受験資格(実務経験、他の国家試験合格)をご確認ください。」という回答があります(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト よくあるご質問 04-03)。

高卒の人が受験資格を得るルートは、次の2つです。

ルート内容確認先
実務経験会社などで労働社会保険諸法令に関する事務に通算3年以上(試験センターの区分では「いわゆる一般企業を含む」)。勤務先の証明する「実務経験証明書」が必要試験センター 受験資格
国家試験の合格①行政書士試験に合格する(行政書士試験は「年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験できます。」)②厚生労働大臣が認めた国家試験に合格している行政書士試験研究センター 令和8年度のご案内・厚生労働大臣が認めた国家試験(PDF)

厚生労働大臣が認めた国家試験の一覧には、国家公務員採用試験(一般職高卒者試験は事務に限る)・税理士試験・司法書士試験・中小企業診断士試験・第1種/第2種電気主任技術者試験・キャリア・コンサルティング技能検定1級/2級など79区分が並んでいます。宅地建物取引士試験・ITパスポート試験・基本情報技術者試験・第三種電気主任技術者試験は、この一覧に見当たりません。一覧は「試験名称等が変更されている場合があります」と注記されているので、自分の試験が当たるか迷ったら、試験センターに問い合わせてください。

なお、大学を中退した人でも、大学で62単位以上の卒業要件単位を修得していれば学歴の区分で受験できます(成績証明書で証明)。

大学生・大学在学中でも受けられる?学部や大学名は関係あるか

社労士法第8条第1号は、「学校教育法による大学において学士の学位…を得るのに必要な一般教養科目の学習を終わつた者」を受験資格に挙げています。条文にも試験センターの受験資格一覧にも、学部・学科や大学名の条件はありません。受験資格のために特定の学部や大学を選ぶ必要はない、ということです。

試験センターの区分では、大学(短期大学を除く)は卒業でなく修得単位数で判定されます。次のいずれかです。

  • 62単位以上の卒業要件単位を修得した者
  • 一般教養科目と専門教育科目等の区分けをしている大学で、一般教養科目36単位以上かつ合計48単位以上の卒業要件単位を修得した者

提出するのは大学の成績証明書(またはその写し)です。つまり、卒業前でも単位数を満たしていれば、学歴の区分で受験申込みができます(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 受験資格について)。自分の大学の単位がこの数え方に当たるかは、事前確認を使ってください。

状況学歴の区分で受験資格に当たるか出典
大学・短大・高専(5年制)を卒業当たる(卒業証明書など)受験資格
大学に在学中で、62単位以上(または一般教養36単位以上かつ合計48単位以上)を修得当たる(成績証明書)受験資格
大学に在学中で、上の単位数にまだ届かない学歴の区分では当たらない。実務経験・国家試験合格の区分を確認受験資格
短大・高専を中退当たらない。「卒業が受験資格要件」FAQ 04-05
専門学校を修了「専門士」の称号、または修業年限2年以上・総授業時間1,700時間(62単位)以上・専門課程の3条件を満たせば当たるFAQ 04-01
外国の大学・短大を卒業通算修業年数14年以上なら該当する可能性があり、事前確認が必要FAQ 04-02
最終学歴が高校卒業当たらない(次の「実務経験」か「国家試験合格」へ)FAQ 04-03

なお、第58回試験の合格者のうち、職業が「学生」の人は0.9%でした(出典は次の章の厚生労働省の合格者発表)。

年齢制限は?40代・主婦・未経験から目指す場合

社労士法第8条の各号には、年齢・性別・国籍・職歴の有無の要件がありません(e-Gov 法令検索で確認、2026-10-03 時点の現行条文)。40代でも、主婦(主夫)でも、未経験でも、要件は同じで、「学歴」「実務経験」「国家試験合格」のいずれか1つを満たすかどうかで決まります。試験センターも「社会保険労務士法に定める受験資格に該当しないと受験の申込みができません。」と案内しています(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト よくあるご質問 05-03)。

実際の合格者の年齢構成は、第58回試験で次のとおりです。

年齢合格者に占める割合
20歳代以下11.3%
30歳代31.4%
40歳代28.2%
50歳代21.2%
60歳代以上7.9%
第58回社会保険労務士試験 合格者の年齢構成:20歳代以下11.3%・30歳代31.4%・40歳代28.2%・50歳代21.2%・60歳代以上7.9%、最年少20歳・最高齢77歳。職業別は会社員61.9%・無職11.1%・公務員8.0%・団体職員4.5%・自営業3.8%・役員3.2%・学生0.9%・その他6.6%。最終確認日:2026-10-03。出典:厚生労働省 第58回社会保険労務士試験の合格者発表(PDF)。

これは「合格者の中の割合」で、年齢別の合格率ではありません(受験者の年齢別人数は公表資料に載っていないため、年齢で有利・不利を言うことはできません)。公表の職業区分に「主婦」の項目はないため、主婦の人数・割合は示せません。より細かい9区分の年齢構成と男女別は、社労士の合格者の年齢にまとめています。

未経験の人が確認する順番は、次の3つです。

  • ①学歴:大学・短大・高専を卒業している、または大学で62単位以上を修得していれば、実務経験なしで受験できます(「大学生・大学在学中でも」の章)
  • ②学歴で当たらない場合(高卒など):実務経験3年以上、または行政書士試験・厚生労働大臣が認めた国家試験などの合格で受験資格を得ます(「高卒の場合」と「実務経験はどこで積める?」の章)
  • ③試験に合格した後:登録には実務経験2年か事務指定講習が要りますが、実務経験が無くても講習の修了で登録できます(登録の章)

「受験資格」と「登録の要件」は別の段階です。未経験であることが障害になるのは、受験資格の②に当たる場合だけで、登録の段階は講習で補えます。

実務経験はどこで積める?勤務先別に数えられる経験

受験資格の実務経験(通算3年以上)として試験センターが区分しているのは、次の勤務先・立場です。いずれも、試験センター様式の実務経験証明書で証明します(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 受験資格について)。

勤務先・立場数えられる経験(通算3年以上)根拠
会社・事業を営む個人・労働組合の職員など(いわゆる一般企業を含む)労働社会保険諸法令に関する事務(特別な判断を要しない単純な事務を除く)社労士法第8条第9号、施行規則第2条(試験センター区分コード13)
健康保険組合・労働保険事務組合など、労働社会保険諸法令に基づいて設立された法人役員(非常勤を除く)または従業者としての実施事務試験センター区分(コード08)
国・地方公共団体、全国健康保険協会、日本年金機構など公務員としての行政事務、協会・機構の役員(非常勤を除く)または従業者としての社会保険諸法令の実施事務試験センター区分(コード09)。公務員の行政事務は第8条第5号
社会保険労務士・社会保険労務士法人、弁護士・弁護士法人など業務の補助の事務第8条第7号(試験センター区分コード11)
労働組合の専従役員、会社その他の法人の労務担当役員労働組合の業務に専ら従事した期間、法人等の役員として労務を担当した期間第8条第8号(試験センター区分コード12)

実務経験の書面審査は、実務経験証明書の下書きを送って試験センターが回答する形で、通常1週間程度とされています(詳しくは次の章の「受験資格の実務経験3年」)。実務経験の数え方について、試験センターの「受験資格証明書の留意点・記載例」には次の注意があります(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 受験資格証明書の留意点・記載例、確認日 2026-10-03)。

  • 受験資格コード「08」「09」「11」「12」「13」をまたがっての従事期間の通算はできません(当サイトによる例:健康保険組合[コード08]で1年、一般企業[コード13]で2年を合算して3年とすることはできません)
  • 週の労働時間が一定の基準に満たない短時間労働者の場合は、受験資格に該当しません(基準となる時間の数値は同ページに書かれていないので、パート・アルバイトで働いている人は事前確認が必要です)
  • 休職・休業の期間は、実務経験の期間から減算します
  • 労働組合の専従役員は、兼務では受験資格として認められません

登録の2年(施行規則第1条の11)で数えられる事務は、受験資格の3年と対象が少し違います。たとえば労働保険事務組合の従業者の事務や、社労士・社労士法人の補助者の事務が列挙されています(後の「登録の要件」の章の表)。

実務経験がない人の最短ルートの考え方

学歴の区分に当たらず、実務経験もない人が受験資格を得る道は、公式の区分では次の3つに絞られます。

  • 行政書士試験に合格する(試験センター区分コード10)(行政書士試験は「年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験できます。」:行政書士試験研究センター 令和8年度のご案内)
  • 厚生労働大臣が認めた国家試験(79区分)のうち、自分が受験できる試験に合格する
  • 学歴の区分を満たす:大学(短大を除く)で62単位以上(または一般教養36単位以上かつ合計48単位以上)を修得するか、修業年限2年以上・総授業時間1,700時間(62単位)以上の専門学校の専門課程を修了する(どの大学・課程の単位が数えられるかは事前確認)

どれが自分に合うかは、試験の難しさや受験機会(年1回)や費用・期間で変わるため、この記事では順位づけをしません。受験資格が整ったら、社労士試験の学習計画は社労士 完全合格ガイドで扱っています。

受験資格の「実務経験3年」:どんな事務が数えられるか

一般企業の会社員として受験資格を得る場合の根拠は第8条第9号で、「労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者として労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して三年以上になる者」です。

その「厚生労働省令で定める事務」は、社会保険労務士法施行規則第2条で「労働社会保険諸法令に関する事務のうち、特別な判断を要しない単純な事務以外の事務」とされています。労働社会保険諸法令に関する事務であっても、特別な判断を要しない単純な事務は数えられない、という線引きです。

自分の担当業務が当たるかどうかは、試験センターが書面で審査します。試験センターのよくある質問は、「書面での審査となりますので、オフィシャルサイト内より実務経験証明書をダウンロードし、記載例を参照のうえ、下書きを作成してください。」とし、下書きを FAX または郵送で送ると、通常1週間程度で受験資格の有無を回答すると案内しています。事前確認の段階では事業主等の証明印は不要です(出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト よくあるご質問 03-01)。実務経験証明書は、所属部署名・従事した事務内容・従事した期間を古い順に詳しく書く形で、証明印は社判(会社印)と任命権者の役職印が必要です。試験センターは、特別な判断を要しない単純な事務の例として「電話交換手、自動車運転手、用務員等の労務、タイプ、浄書、複写等」を挙げています。健康保険組合・労働局・社会保険労務士事務所の補助者・法人等の従業者などには、コードごとの記載例が公開されています(出典:受験資格証明書の留意点・記載例、確認日 2026-10-03)。自分の担当業務が当たるかどうかを条文から自分で判断するより、記載例と事前確認を使うのが確実です。

登録の要件「実務経験2年」:試験の前後は問わない

試験に合格した後、登録の前に満たす要件が第3条第1項です。「労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して二年以上になるもの又は厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるものは、社会保険労務士となる資格を有する。」

数えられる事務は、社会保険労務士法施行規則第1条の11が列挙しています。

施行規則第1条の11数えられる事務
第1号公務員として従事する労働社会保険諸法令の施行事務
第2号労働社会保険諸法令に基づいて設立された法人・日本年金機構の役員(非常勤を除く)または従業者としての実施事務
第3号労働保険事務組合などの役員(非常勤を除く)または従業者としての事務
第4号公務員、労働組合の職員、会社などの法人・事業を営む個人の従業者として従事する労働社会保険諸法令に関する事務(特別な判断を要しない単純な事務を除く)
第5号・第6号労働組合の役員として専ら従事する業務/法人等の労務を担当する役員の業務
第7号社労士・社労士法人の補助者として従事する労働社会保険諸法令に関する事務

全国社会保険労務士会連合会は、この2年について「2年以上の実務経験(試験前後不問)」と案内しています。受験前の勤務で2年以上あれば、合格後すぐに登録へ進めます。実務経験は「労働社会保険諸法令関係事務従事期間証明書(様式8号)」で証明し、連合会は下書きの段階で FAX による内容確認も受け付けています(出典:全国社会保険労務士会連合会 登録に必要な2年間の実務経験(従事期間証明書)について)。

この論点の問題を解く

実務経験がない人は事務指定講習:2年の代わりになる

実務経験が2年に満たない合格者は、全国社会保険労務士会連合会の「事務指定講習」を修了すると登録の要件を満たします。連合会は、この講習を「当連合会が厚生労働大臣の認定を受けて「2年以上の実務経験」に代わる資格要件を満たすために実施するもの」とし、「この講習の修了者は「2年以上の実務経験」と同等以上の経験を有するものと認められ、社会保険労務士法第14条の2に規定する社会保険労務士の登録を受けることができます。」と案内しています(出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習)。

項目内容(第46回・令和8年度の実施要項)
受講できる人社会保険労務士試験合格者等で、労働社会保険諸法令に関する事務の従事期間が2年に満たない人(昭和57年4月1日前の合格者を除く)
形式通信指導課程(4月間)とeラーニング講習(1科目3時間の動画学習・各科目に効果測定の試験)
科目労働基準法及び労働安全衛生法・労災保険法・雇用保険法・労働保険徴収法・健康保険法・厚生年金保険法・国民年金法・年金裁定請求等の手続
修了証有効期限なし
事務指定講習 第46回・令和8年度:申込期間 令和8年11月4日10:00〜11月25日23:59、受講料 77,000円(税込)。最終確認日:2026-10-02。出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習。

第58回試験の合格者発表(厚生労働省、令和8年10月1日)も、「合格者のうち、労働社会保険諸法令の事務に2年以上従事した者又は厚生労働大臣が指定した講習を修了した者は、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録することによって、社会保険労務士となることができます。」と書いています。

名簿への登録と社労士会への入会:開業・勤務・その他の3種類

登録は、社会保険労務士会を経由して連合会に申請します。第14条の5は、登録申請書を「厚生労働省令で定める社会保険労務士会を経由して、連合会に提出しなければならない」と定め、名簿は連合会に備え、登録は連合会が行います(第14条の3)。

登録には働き方に応じた区分があります(第14条の2)。

区分条文内容
開業第14条の2第2項他人の求めに応じ報酬を得て業として行う社労士。事務所を定めて、事務所の名称・所在地なども登録
勤務第14条の2第3項事業所に勤務して第2条の事務に従事する「勤務社会保険労務士」。事業所の名称・所在地なども登録
その他第14条の2第1項開業・勤務のいずれにも当たらない登録

登録を受けると、その時に「当然」都道府県の社会保険労務士会の会員になります(第25条の29第1項)。どの会に入るかは、開業なら事務所、勤務なら事業所、それ以外なら住所地の都道府県で決まります。また、心身の故障により業務を行うことができない人などは登録を受けられません(第14条の7)。

開業の区分で登録するときにかかる費用や、開業後に条文が課す義務、会社員のまま行う副業の扱いは、社労士の開業・独立の手続で整理しています。

登録者数は、令和8年8月31日現在で47,407人です。

社会保険労務士登録者数:令和8年8月31日現在 47,407人。最終確認日:2026-10-02。出典:厚生労働省 第58回社会保険労務士試験の合格者発表(PDF)。

登録した後、紛争解決手続代理業務を行う「特定社会保険労務士」になる流れは、特定社会保険労務士とはで扱っています。

登録後に行う業務の区分を問題で確認する

試験に合格するまで:試験の形と最新の合格率

社労士試験は、連合会が厚生労働大臣の委託を受けて年1回実施しています(出典:全国社会保険労務士会連合会 社労士になるには)。試験科目は、労働基準法及び労働安全衛生法・労災保険法・雇用保険法・労働保険徴収法・健康保険法・厚生年金保険法・国民年金法・労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識です(社労士法第9条)。

第58回社会保険労務士試験の結果:受験者42,510人・合格者3,961人・合格率9.3%(前年5.5%)。最終確認日:2026-10-02。出典:厚生労働省 第58回社会保険労務士試験の合格者発表(PDF)。

試験の全体像と勉強の順番は社労士 完全合格ガイド、合格率の推移は社労士の合格率の推移で扱っています。社労士法そのものは「社会保険に関する一般常識」で出題される論点なので、登録の要件はそのまま試験対策にもなります。

まとめ:社労士になるには「受験資格→合格→2年 or 講習→登録」

  • 受験資格は学歴・実務経験(通算3年以上)・国家試験合格の3区分のいずれか1つ(社労士法第8条)
  • 高卒は学歴の区分に当たらないため、実務経験3年以上か、行政書士試験・厚生労働大臣が認めた国家試験の合格で受験資格を得る
  • 合格後、労働社会保険諸法令の事務に通算2年以上(試験前後不問)か、事務指定講習の修了で登録の要件を満たす(第3条第1項)
  • 社会保険労務士会を経由して連合会の名簿に登録を受けて、はじめて社労士になる(第14条の2・第14条の5)。登録と同時に社労士会の会員になる(第25条の29)

よくある質問

Q高卒でも社労士試験を受けられますか?

受けられますが、学歴の区分では受験できません。試験センターは、最終学歴が高等学校卒業の場合は「学歴」の区分に該当しないとし、実務経験(通算3年以上)か、厚生労働大臣が認めた国家試験・行政書士試験などの合格で受験資格を満たすよう案内しています。

Q実務経験がなくても社労士になれますか?

なれます。社労士法第3条第1項は、2年以上の実務経験のほか「厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるもの」も資格要件としており、全国社会保険労務士会連合会の事務指定講習を修了すると、この要件を満たして登録を受けられます。

Q登録に必要な2年の実務経験は、試験に合格した後でなければいけませんか?

試験の前後は問われません。全国社会保険労務士会連合会は、登録要件の「2年以上の実務経験」について「試験前後不問」と案内しています。

Q社労士試験に年齢制限はありますか?40代の未経験でも受けられますか?

社労士法第8条の受験資格に年齢の要件はありません。40代でも、学歴・実務経験・国家試験合格のいずれか1つを満たせば受験できます。第58回試験の合格者のうち40歳代は28.2%、最年少20歳・最高齢77歳でした(厚生労働省の合格者発表)。

Q大学に在学中でも社労士試験を受けられますか?

卒業していなくても、試験センターの区分では大学(短大を除く)で62単位以上の卒業要件単位を修得していれば学歴による受験資格に当たります(成績証明書で証明)。単位が足りない間は、実務経験や国家試験合格など別の区分を確認します。

Q受験資格の実務経験(3年)と、登録の実務経験(2年)は同じものですか?

別の要件です。受験資格は社労士法第8条で、労働社会保険諸法令に関する事務などに通算3年以上従事したこと。登録の要件は第3条第1項で、試験合格などに加えて同法施行規則第1条の11が定める事務に通算2年以上従事したこと(または事務指定講習の修了)です。

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