問題
次の 1 〜 5 の文は,公共測量における測量計画機関又は測量作業機関の対応について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
公共測量の実施上の注意事項に関する問題です。正答は「4」です。
選択肢4が誤りです。国土地理院の電子基準点は確かに基本測量成果として公開されていますが,これを既知点として公共測量に使用する場合には,測量法第30条に基づき,測量成果の使用承認を得なければなりません。「公開されているから承認不要」という判断は誤りです。
選択肢1・2・3・5はいずれも正しい対応です。1は道路交通法に基づく道路使用許可の取得,2は所有者の同意を得ての樹木伐採,3は安全管理のための救命胴衣着用,5は野生動物対策としての危機管理措置であり,いずれも適切な対応です。
【公共測量の実施手続き・安全管理の正誤判定】
選択肢4(誤り)の根拠:
測量法第30条第1項:「基本測量の測量成果を使用して公共測量を実施しようとする者は,国土地理院の長の承認を受けなければならない」。
電子基準点は基本測量成果(三次元座標値)として国土地理院が公開していますが,これを既知点として公共測量に利用する行為は「測量成果の使用」に該当し,使用承認申請が必要です。インターネット公開の有無と使用承認の要否は別問題であり,「公開=承認不要」は誤った解釈です。
各選択肢の根拠:
- 1(正):道路交通法第77条に基づく道路使用許可。測量作業を県道上で行う場合,道路管理者への占用許可(道路法)と警察署長への使用許可(道路交通法)の両方が必要な場合がある。本問では警察署長への許可取得が正しい対応。
- 2(正):公共測量作業規程の準則(国土地理院告示)では,土地所有者等の同意を得て作業を実施することが定められており,伐採は所有者許可取得後が正しい手順。
- 3(正):測量作業規程の準則第18条(安全管理)では,水上作業時の救命胴衣着用を義務付けており,湖面の状況に関わらず着用が必要。
- 5(正):クマ・イノシシ等への危機管理は,公共測量作業における安全管理の一環として適切な対応。
【測量成果使用承認制度の法的体系と電子基準点の活用実務】
測量法における使用承認制度の体系:
測量法は「基本測量成果の使用」について厳格な承認制度を設けています。
| 根拠条文 | 内容 | 申請先 |
|---|---|---|
| 第30条第1項 | 基本測量成果を使用した公共測量の実施 | 国土地理院長 |
| 第30条第2項 | 基本測量成果の刊行物への転載 | 国土地理院長 |
| 第44条 | 公共測量成果の使用・転載 | 測量計画機関の長 |
電子基準点の実務的活用(GNSS基準点ネットワーク):
国土地理院の電子基準点(約1,300点)は,GEONET(GNSS連続観測システム)として全国展開されており,GNSS測量の既知点として広く利用されています。利用形態と承認要否の関係:
- 公共測量での既知点使用:使用承認必要(第30条第1項)
- 精度確認・参考値としての参照:承認不要(成果として「使用」しない場合)
- 民間測量・自主測量での使用:承認は不要だが,測量精度の法的担保は別途考慮が必要
令和3年改正後の運用変化:
令和3年の測量法改正により,使用承認手続きのオンライン化が進展。また,基本測量成果のPDL(パブリック・ドメイン・ライク)ライセンス化により,二次利用の敷居が下がっていますが,公共測量への使用は依然として第30条の承認手続きが必要です。
公共測量作業規程の準則(安全管理)の最新動向:
令和5年改正の準則では,UAV(ドローン)使用時の安全管理規定が強化されており,飛行計画の事前申請・航空法との整合・電波法との関係が明文化されました。また,熊・猪等の野生動物対策マニュアルの策定が推奨されており,選択肢5はこの流れを反映しています。
測量士試験への接続:
使用承認制度の出題頻度は測量士試験でも高く,「公共測量計画書の記載事項」「精度管理表の提出義務」「測量成果の保管・公開義務」と組み合わせた複合問題が出題されます。第30〜32条・第43〜44条の体系的理解が合格の鍵です。
- 測量法第30条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和8年度 測量士補試験 問2(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は国土地理院・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは国土地理院・国土交通省と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

