問題
次の a 〜 e の文は,測量法(昭和 24 年法律第 188 号)について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。 a. 公共測量とは,基本測量以外の測量で,その実施に要する費用の全部又は一部について国又は公共団体が負担して実施する測量をいう。ただし,国又は公共団体からの補助を受けて行う測量を除く。 b. 基本測量とは,すべての測量の基礎となる測量であり,国土地理院の行うものをいう。 c. 測量計画機関が自ら計画を実施する場合には,測量作業機関となることができる。 d. 基本測量の測量成果を使用して基本測量以外の測量を実施しようとする者は,あらかじめ,国土地理院の長の承認を得なければならない。 e. 測量計画機関は,公共測量を実施しようとするときは,当該公共測量に関し作業規程を定め,あらかじめ,国土地理院の長の承認を得なければならない。
答え合わせ
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自信の3択
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解説
測量法の基本概念に関する問題です。正答は 2「a, e」です。
a が誤り:公共測量の定義(測量法第5条)では,「国又は公共団体からの補助を受けて行う測量を除く」という規定はありません。補助を受けて行う測量も含まれます。
e が誤り:測量計画機関が公共測量の作業規程を定める際,国土地理院の長の「承認」は不要で,「提出」(届出)で足ります(測量法第33条)。承認が必要なのは基本測量です。
b・c・d は正しい記述です。特に d は測量法第30条の規定で,基本測量成果の使用には承認が必要です。
【測量法の基本定義と公共測量の手続きに関する解法】
【正答 2「a, e」の根拠】
a が誤りの理由(測量法第5条)
公共測量の定義:「基本測量以外の測量で,その実施に要する費用の全部又は一部について国又は公共団体が負担して実施する測量」。「国又は公共団体からの補助を受けて行う測量を除く」という除外規定は存在しない。補助金・交付金による測量も公共測量に含まれる。
e が誤りの理由(測量法第33条)
公共測量の作業規程の手続き:測量計画機関は「国土地理院の長に提出しなければならない」(届出制)。「承認を得なければならない」は誤り。承認制が適用されるのは基本測量の計画(測量法第9条)であり,公共測量は届出制(提出)で足りる。
b が正しい理由(測量法第4条)
基本測量の定義:「すべての測量の基礎となる測量であって,国土地理院の行うものをいう」。
c が正しい理由(測量法第10条の3)
測量計画機関は,自ら測量を実施する場合には測量作業機関を兼ねることができる(兼任可)。
d が正しい理由(測量法第30条)
基本測量の測量成果を使用して基本測量以外の測量を実施しようとする者は,あらかじめ,国土地理院の長の承認を得なければならない。
【承認 vs 提出の区別まとめ】
- 基本測量の計画 → 承認(測量法第9条)
- 基本測量成果の使用 → 承認(測量法第30条)
- 公共測量の作業規程 → 提出(測量法第33条)
- 公共測量の成果 → 刊行・販売等に制限あり
【測量法の体系的理解と頻出論点の深掘り】
測量法の体系(昭和24年法律第188号)
測量法は日本の測量活動全体を規律する基本法であり,基本測量(国土地理院が実施)→公共測量(国・地方公共団体等が費用負担)→基本測量・公共測量以外の測量,という3層構造を採る。本問は上位2層の定義・手続きの正確な理解を問う。
a の誤りの深掘り(公共測量の定義・測量法第5条)
公共測量とは,「基本測量以外の測量で,その実施に要する費用の全部又は一部について国又は公共団体が負担して実施する測量(基本測量を管理する者が行うものを除く)をいう」。「補助を受けて行う測量を除く」という規定は法条文に存在しない。むしろ,国庫補助事業として実施される公共事業(道路・河川・都市計画等)の測量は典型的な公共測量である。市区町村が国交省補助金を受けて実施する都市計画基礎調査の測量なども公共測量に該当する。
e の誤りの深掘り(作業規程の届出制・測量法第33条)
公共測量の作業規程の手続き比較:
- 法第33条第1項:測量計画機関は,公共測量を実施しようとするときは,あらかじめ,当該公共測量の作業規程を定め,国土地理院の長に提出しなければならない(→承認不要・届出制)。
- 法第33条第2項:国土地理院の長は,提出を受けた作業規程が測量法・技術上の基準に照らして不適当と認めるときは,変更を命じることができる。
承認制(法第9条・第30条)との区別が本問の核心。承認には国土地理院の積極的な可否判断が伴うが,届出(提出)は行政の情報把握が主目的であり手続きが軽い。
c の正誤の深掘り(計画機関と作業機関の兼任・法第10条の3)
測量計画機関(測量の計画を行う者)と測量作業機関(計画に基づき測量を実施する者)は原則として別主体だが,測量計画機関が自ら測量を実施する場合は測量作業機関を兼ねることができる。例えば,市区町村が自前の測量部門で公共測量を行う場合が典型。
d の正誤の深掘り(基本測量成果の使用承認・法第30条)
基本測量成果(電子国土基本図・基準点成果・標高データ等)を利用して第三者が測量を行う場合,国土地理院長の承認が必要。ただし,平成26年の法改正により,測量成果の閲覧・複写については電子的手段での提供が原則となっており,オープンデータとして提供されるものは承認不要の範囲が拡大している。近年は国土地理院がG空間情報センター等を通じてオープンデータ化を推進しており,測量DXの観点からも重要な動向である。
上位資格(測量士)への接続
測量士試験では,測量法違反の罰則規定(法第50条〜第56条)・測量標の保全義務(法第24条)・外国人による測量の制限(法第27条)など,より細部の条文知識が求められる。また,作業規程準則(国土地理院告示)の各条項を根拠とした計算・設計問題も出題される。
- 測量法第5条・第33条・第30条・第9条・第4条・第10条の3e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和6年度 測量士補試験 問1(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

