測量士補

測量士補 法規 問11出典: 令和7年度 問2

問題

測量士補 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19

次の a 〜 e の文は,公共測量における測量作業機関の対応について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。 a. A県が発注した基準点測量において,B市が所有する土地に永久標識を設置するに当たり,B市から建標承諾書により承諾を得て作業を実施した。 b. C市が発注する水準測量において,使用する道路が全てC市の市道であったため,道路使用許可申請を省略して作業を実施した。 c. 局地的な大雨などの災害や事故に備え,現地作業において気象情報に注意するとともにハザードマップを携行した。 d. 測量計画機関から貸与された資料の中に個人を特定できる情報が含まれていたことから,当該資料にアクセスできる作業者を制限するなど,厳重な情報管理を行った。 e. 水準測量における新設点の観測を速やかに行うため,永久標識設置から観測までの工程を同日中に行った。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

公共測量作業機関の対応の正誤を問う問題です。正答は3(b, eが誤り)です。

bが誤りの理由:道路が発注者(C市)所有の市道であっても,道路交通法に基づく道路使用許可申請は必要です。発注者と道路管理者が同一市であっても,警察署への道路使用許可申請は別途必要であり,省略することはできません。

eが誤りの理由:水準測量の永久標識は,設置後にコンクリートが十分に固化してから観測を行う必要があります。作業規程の準則では,設置後しばらく時間を置いて標識が安定してから観測することが求められており,設置当日に観測するのは不適切です。

a・c・dは正しい対応です。他者所有地への標識設置には建標承諾書が必要(a),安全管理のためのハザードマップ携行は適切(c),個人情報の厳重管理は測量法の情報管理義務に沿っています(d)。

測量作業機関の法的義務と安全・情報管理に関する問題です。正答は3(b, eが誤り)。

b(誤り)の根拠:道路交通法第77条

道路使用許可は,工事・作業の主体や道路の管理者に関わらず,所轄警察署長への申請が必要です。道路管理者への「道路占用許可」(道路法第32条)と道路使用許可(道路交通法第77条)は別制度であり,市道であっても警察署の許可は免除されません。水準測量では車道上での作業が生じることが多く,道路使用許可は必須です。

e(誤り)の根拠:作業規程の準則 第51条

1級・2級水準測量の永久標識(コンクリート製)は,設置後に標識が地盤に安定するまでの養生期間が必要です。コンクリートの固化・地盤との一体化が不十分な状態で観測すると,標識が沈下・傾斜して観測値に誤差が混入します。通常,設置から観測まで数日から1週間程度の期間を置きます。

a(正しい):測量法第15条・作業規程の準則

他者所有地への測量標設置には,土地所有者から建標承諾書を取得することが必要。

c(正しい):測量法第12条の2・公共測量における安全管理

現地作業の安全確保は法的義務。ハザードマップ携行・気象情報確認は適切な安全管理。

d(正しい):個人情報保護法・測量法

測量計画機関から受け取った個人情報含む資料は,アクセス制限を含む厳重管理が必要。

測量作業における法的コンプライアンスと安全・情報管理の深層解析です。正答は3(b, eが誤り)。

道路使用許可の法的構造(b)

道路法と道路交通法の二重規制体系:道路法第32条の「道路占用許可」は道路管理者(国・都道府県・市町村)への申請,道路交通法第77条の「道路使用許可」は所轄警察署長への申請です。両許可は独立した制度であり,道路管理者と発注者が同じ市であっても警察署への申請は免除されません。測量作業では,水準測量(道路上での観測・標尺設置),基準点測量(交通誘導員の配置),地形測量(TS・GNSSによる道路内観測)など多くの場面で道路使用許可が必要となります。近年,UAVを用いた航空写真測量では航空法の許可・承認(国土交通省)も必要です。

永久標識の安定性と観測時期(e)

作業規程の準則(国土地理院告示)第51条では,1・2級水準点の標石はコンクリート製(40cm角・60cm以上の深度)であり,設置後の養生期間を経て観測することが求められています。地盤の状態・季節(凍結・融解)・設置方法によって安定期間は異なりますが,一般に1週間以上の養生期間が標準的です。人工改良地盤や軟弱地盤では沈下リスクが高く,測量士として安定確認後に観測を行う判断が求められます。不安定な標識の観測値は後続の路線計算に誤差を伝播させ,許容範囲(1級水準:2.5mm√S mm,S=km)を超える閉合差の原因となります。

公共測量における情報管理義務(d)

測量法第49条・第50条(秘密保持義務)に加え,個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)に基づく管理が必要です。地籍調査・土地境界確定等では土地所有者情報(氏名・住所)が含まれる資料を扱います。測量作業機関は受託契約において情報管理規程の整備・従業員への教育・アクセス権限の設定・廃棄処分方法の規定が求められます。2022年個人情報保護法改正(デジタル社会形成整備法)により,行政機関個人情報保護法と個人情報保護法が統合され,地方公共団体も含む統一的な規制体系となっています。測量士・測量士補も個人情報取扱事業者としての義務を負います。

この問題の根拠
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出典と作り方

本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和7年度 測量士補試験 問2(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は国土地理院・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは国土地理院・国土交通省と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。