宅建の印紙税を、不動産売買契約書・建設工事請負契約書・土地賃貸借契約書・建物賃貸借契約書の4つで整理。請負の税額表と軽減措置、土地賃貸借の記載金額、建物賃貸借が課税文書でない点、消費税額等の区分記載を国税庁のタックスアンサーに沿ってまとめます。
目次
結論:宅建で問われる契約書の印紙税は、不動産の売買契約書が第1号の1文書、土地の賃貸借契約書が第1号の2文書、建設工事の請負契約書が第2号文書で、いずれも記載金額に応じて税額が決まります。建物の賃貸借契約書は、国税庁の記載では課税対象になりません。平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成される売買契約書(契約金額が10万円を超えるもの)と建設工事の請負契約書(契約金額が100万円を超えるもの)には、軽減措置があります。
土地の賃貸借契約書の記載金額は、権利金など後日返還されないものの金額で、地代や敷金は含みません。消費税の課税事業者が作成する第1号・第2号文書では、消費税額等が区分記載されていれば、その額を記載金額に含めません。
印紙税の仕組み(納税義務者、納付、過怠税)と、不動産売買契約書の税額表は、宅建の税・その他 にあります。この記事は、そこに載せていない部分、つまり建設工事の請負契約書の税額表と、土地・建物の賃貸借契約書の扱い、記載金額の決め方を中心に整理します。税額と軽減措置は、国税庁のタックスアンサー(「令和8年4月1日現在法令等」と表示されたページ)によります。
宅建で押さえる4つの契約書と、印紙税の区分
国税庁の説明(No.7101・No.7102・No.7106・No.7108)に沿って、4つの契約書を並べると次のとおりです。
| 契約書 | 印紙税の区分 | 課税 | 記載金額の考え方 |
|---|---|---|---|
| 土地建物売買契約書・不動産交換契約書など | 第1号の1文書(不動産の譲渡に関する契約書) | 課税。税額は記載金額で段階的に決まる。軽減措置あり | 売買金額(交換は後述) |
| 建物建築工事請負契約書など | 第2号文書(請負に関する契約書) | 課税。軽減措置あり | 請負金額 |
| 土地賃貸借契約書・土地賃料変更契約書など | 第1号の2文書(地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関する契約書) | 課税 | 設定又は譲渡の対価たる金額(権利金など)。賃貸料は含まない |
| 建物の賃貸借契約書 | — | 課税対象にならない | — |
国税庁は、課税文書に当たるかどうかを、文書の名称や形式ではなく、記載されている内容に基づいて判断するとしています(No.7100)。契約書の表題が同じでも、内容によって取扱いが変わります。
不動産の売買契約書(第1号の1文書)
不動産売買契約書、土地建物売買契約書、不動産交換契約書、不動産売渡証書などは、第1号文書のうち、不動産などの譲渡に関する契約書です(No.7101)。税額は、契約書に記載された契約金額で決まり、契約金額が1万円未満のものは非課税、契約金額の記載のないものは200円です。
本則の税額表と、軽減措置を適用した税額表は、宅建の税・その他の印紙税の章に載せています。ここでは軽減措置の条件だけを確認します。
不動産の譲渡に関する契約書の軽減措置の適用条件:平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される不動産の譲渡に関する契約書のうち、契約書に記載された契約金額が10万円を超えるもの(第1号の1文書)が対象。契約金額が10万円以下のものは対象外で税額200円、契約金額が1万円未満のものは非課税。最終確認日:2026-10-08。出典:国税庁 No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置。
軽減措置は、不動産の譲渡に関する契約と第1号に掲げる他の契約が併記された契約書も対象です。国税庁の例では、建物の譲渡4,000万円と定期借地権の譲渡2,000万円が記載された契約書は、契約金額が合計6,000万円で、印紙税額は3万円です(No.7108)。
建設工事の請負契約書(第2号文書)
請負は、当事者の一方(請負人)がある仕事の完成を約し、相手方(注文者)がこれに報酬を支払うことを約束することで成立する契約です。国税庁は、請負には建設工事のような有形的なもののほか、警備、機械保守、清掃などの役務の提供のような無形的な結果を目的とするものも含まれるとしています(No.7102)。工事請負契約書、工事注文請書などが第2号文書です。
税額は、売買契約書と同じく契約金額で決まりますが、500万円以下の区分の切り方が違います。
| 契約金額 | 本則の税額(No.7102・No.7140) | 軽減措置の税額(No.7108) |
|---|---|---|
| 1万円未満 | 非課税 | 非課税 |
| 1万円以上100万円以下 | 200円 | 200円(軽減措置の対象外) |
| 100万円超200万円以下 | 400円 | 200円 |
| 200万円超300万円以下 | 1,000円 | 500円 |
| 300万円超500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
| 500万円超1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
| 1,000万円超5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
| 5,000万円超1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
| 1億円超5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
| 5億円超10億円以下 | 20万円 | 16万円 |
| 10億円超50億円以下 | 40万円 | 32万円 |
| 50億円超 | 60万円 | 48万円 |
| 契約金額の記載のないもの | 200円 | 200円(軽減措置の対象外) |
1万円未満の非課税には、国税庁の一覧表(No.7140)の注で例外が示されています。第2号文書と第3号文書から第17号文書とに該当する文書で、第2号文書に所属が決定されるものは、契約金額が1万円未満でも非課税文書になりません。第1号文書にも同じ趣旨の注があります。
建設工事の請負に関する契約書の印紙税:本則は、契約金額が1万円未満で非課税、1万円以上100万円以下で200円、100万円超200万円以下で400円、200万円超300万円以下で1,000円、300万円超500万円以下で2,000円、500万円超1,000万円以下で1万円、1,000万円超5,000万円以下で2万円、5,000万円超1億円以下で6万円、1億円超5億円以下で10万円、5億円超10億円以下で20万円、10億円超50億円以下で40万円、50億円超で60万円、契約金額の記載のないもので200円。平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される建設工事の請負に関する契約書で、契約金額が100万円を超えるものは、軽減措置により、100万円超200万円以下で200円、200万円超300万円以下で500円、300万円超500万円以下で1,000円、500万円超1,000万円以下で5,000円、1,000万円超5,000万円以下で1万円、5,000万円超1億円以下で3万円、1億円超5億円以下で6万円、5億円超10億円以下で16万円、10億円超50億円以下で32万円、50億円超で48万円。最終確認日:2026-10-08。出典:国税庁 No.7102 請負に関する契約書・同 No.7108 軽減措置・同 No.7140 印紙税額の一覧表(その1)。
売買契約書(第1号)と請負契約書(第2号)を比べると、500万円を超える区分の税額は、本則も軽減措置も同じです。違うのは500万円以下の区分で、第1号は10万円・50万円・100万円・500万円で区切り、第2号は100万円・200万円・300万円・500万円で区切ります。軽減措置の対象になる下限も、売買は10万円超、請負は100万円超です。
建設工事の請負に関する契約に基づき作成される契約書は、建設工事以外の請負に関する事項が併記されていても、全体が軽減措置の対象になります。国税庁の例は、建物建設工事の請負5,000万円と建物設計の請負500万円が記載された契約書で、契約金額が5,500万円、印紙税額は3万円です(No.7108)。
土地の賃貸借契約書(第1号の2文書)
土地賃貸借契約書や土地賃料変更契約書は、第1号文書のうち、地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関する契約書(第1号の2文書)です(No.7101)。第1号文書の税額表が使われます。
押さえる点は、記載金額が「賃料」ではないことです。国税庁は、記載金額を「設定又は譲渡の対価たる金額」とし、契約に際して相手方当事者に交付し、後日において返還されることが予定されていない権利金などの金額と説明しています。
| 契約書に書かれた金額 | 記載金額に含まれるか(国税庁の記載) |
|---|---|
| 権利金・名義変更料・更新料など、後日返還されないことが予定されているもの | 含まれる |
| 後日返還される保証金・敷金 | 含まれない |
| 契約成立後の使用収益の対価である賃貸料(地代) | 含まれない |
そのため、土地賃借権の契約書に、月額の地代だけが記載されているときは、記載金額のない第1号の2文書になります(No.7107)。契約金額の記載のないものは、税額が200円です(No.7140)。
土地の貸し借りか、施設の貸し借りかで、課税が分かれる例もあります。国税庁の駐車場の整理は次のとおりです(No.7107)。
| 契約の形態 | 印紙税の取扱い |
|---|---|
| 駐車する場所として、駐車場としての設備のない更地を貸し付ける賃貸借 | 第1号の2文書「土地の賃借権の設定に関する契約書」で、課税対象 |
| 車庫(という施設)の賃貸借 | 課税対象にならない |
| 駐車場の一定の場所に駐車することの契約 | 駐車場という施設の賃貸借なので、課税対象にならない |
| 車の寄託(保管)契約 | 寄託契約書なので、課税対象にならない |
建物の賃貸借契約書は、課税文書ではない
国税庁は、建物の賃貸借契約書は印紙税の課税対象にならない、としています(No.7106)。建物や施設、物品などの賃貸借契約書は課税対象にならない一方、土地又は地上権の賃貸借契約書は第1号の2文書で課税対象になる(No.7107)、という対比で覚えると整理しやすくなります。
建物の賃貸借契約書については、国税庁が、次の2点に注意するよう書いています(No.7106)。
| ケース | 国税庁の記載 |
|---|---|
| 建物の所在地や使用収益の範囲を確定するために、敷地の面積が記載されている | 建物の賃貸借契約書であるとして、課税対象にならない |
| その敷地についての賃貸借契約を結んだことが明らかである | 第1号の2文書「土地の賃借権の設定に関する契約書」に当たる |
| 賃借人から建設協力金・保証金などの名目で一定の金銭を受け取り、賃貸借期間に関係なく一定期間据置き後、一括返還又は分割返還することを約している | 第1号の3文書「消費貸借に関する契約書」に当たる |
この表の3行目は、貸しビル業者などが、ビルなどの賃貸借契約や予約契約を結ぶ際に、建設協力金や保証金などの取り決めをするケースについての記載です。
記載金額の決め方:売買・交換・手付金・消費税額等・変更契約
記載金額とは、その文書により証明されるべき事項に係る金額(契約金額等)として、その文書に記載された金額です(No.7122)。不動産に関する契約書で、国税庁が挙げている取扱いを並べます。
| 場面 | 記載金額(国税庁の記載) |
|---|---|
| 売買 | 売買金額。時価600万円の土地を500万円で売買すると記載したときは、500万円 |
| 交換 | 双方の金額が記載されているときは高い方(等価交換のときは、いずれか一方)。交換差金のみが記載されているときは、その交換差金。価額1,000万円の土地と1,100万円の土地を交換し、交換差金100万円を支払うと記載したときは、1,100万円 |
| 贈与 | 譲渡の対価たる金額がないので、記載金額はないものとして取り扱われる |
| 契約の一部の金額のみが記載されている | 記載されている一部の金額。ただし、手付金額や内入金額は記載金額に該当しない |
| 請負 | 請負金額 |
消費税額等が区分記載されているとき
消費税の課税事業者が、消費税及び地方消費税の課税対象取引に当たって課税文書を作成する場合に、消費税及び地方消費税の金額(消費税額等)が区分記載されているとき、または、税込価格と税抜価格が記載されていて、消費税額等が明らかなときは、その消費税額等は記載金額に含めません(No.7124)。この取扱いがある課税文書は、次の3つに限られます。
- 第1号文書(不動産の譲渡等に関する契約書)
- 第2号文書(請負に関する契約書)
- 第17号文書(金銭又は有価証券の受取書)
国税庁の例では、広告の請負契約書に「請負金額1,100万円うち消費税額等100万円」と記載したときは、記載金額が1,000万円の第2号文書で、印紙税額は1万円です。「請負金額1,100万円 税抜価格1,000万円」と両方を記載したときも、1,000万円です。一方、「消費税額等10パーセントを含む」や「請負金額1,100万円(税込)」と記載したときは、消費税額等が必ずしも明らかとはいえないので、記載金額は1,100万円で、第2号文書の印紙税額は2万円です。
なお、消費税の免税事業者は、その取引に課されるべき消費税及び地方消費税がないので、受取書等に「消費税及び地方消費税」として具体的な金額を区分記載しても、これに相当する金額は記載金額に含めます(No.7124の注)。
契約金額を変更する契約書
契約金額を変更する契約書は、変更前の契約金額を記載した契約書が作成されていることが明らかかどうかで、取扱いが分かれます(No.7123)。国税庁は、明らかな場合の例として、変更契約書に変更前の契約書の名称、文書番号又は契約年月日など、変更前の契約書を特定できる事項の記載がある場合を挙げています。
| 変更前の契約書 | 変更契約書の記載 | 記載金額(国税庁の記載) |
|---|---|---|
| 作成されていることが明らか | 変更金額が記載されている(変更前と変更後の金額から算出できる場合、差額が記載されている場合を含む)で、契約金額を増加させるもの | 増加金額 |
| 作成されていることが明らか | 同じく変更金額が記載されていて、契約金額を減少させるもの | 記載金額はないもの |
| 作成されていることが明らか | 変更後の金額のみが記載され、変更金額が明らかでない | 変更後の金額 |
| 明らかでない | 変更後の金額が記載されている(変更前の金額と変更金額から算出できる場合を含む) | 変更後の金額 |
| 明らかでない | 変更金額のみが記載されている | 増額・減額のいずれも、その変更金額 |
当サイトの計算例
以下は、国税庁の税額表と取扱いを当てはめた当サイトの計算です。
作例1(請負・消費税額等):消費税の課税事業者が、建築工事の請負契約書に「請負金額1,100万円うち消費税額等100万円」と記載して、令和8年中に作成する。消費税額等が区分記載されているので、記載金額は 1,100−100=1,000万円です。1,000万円は500万円超1,000万円以下の区分なので、本則は1万円、軽減措置は5,000円です。「請負金額1,100万円(税込)」とだけ記載した場合は、記載金額が1,100万円で、1,000万円超5,000万円以下の区分なので、本則2万円、軽減措置1万円です。検算として、1,000万円ちょうどは「1,000万円以下」の区分に入り、1,100万円は1,000万円超の区分に入ります。
作例2(売買・併記):建物の譲渡4,000万円と定期借地権の譲渡2,000万円を記載した契約書は、契約金額が 4,000+2,000=6,000万円です。5,000万円超1億円以下の区分で、軽減後は3万円(国税庁の例と同じ)、本則は6万円です。検算として、6,000万円は5,000万円を超え、1億円以下です。
作例3(土地賃貸借):土地賃貸借契約書に、権利金300万円と月額地代10万円が記載されている場合、記載金額は権利金の300万円で、地代は含みません。第1号文書の100万円超500万円以下の区分で、本則は2,000円です。国税庁が軽減措置の対象として挙げているのは、不動産の譲渡に関する契約書と建設工事の請負に関する契約書の2種類なので(No.7108)、この契約書には軽減後の税額表を当てはめません。権利金の記載がなく、月額地代だけの場合は、記載金額のない文書で200円です。
試験での問われ方(出題の型)
この論点は、次の型で整理しておくと、条文や国税庁の記載に当てはめて判断できます。
- 課税か非課税か:建物の賃貸借契約書は課税対象にならない。土地の賃貸借契約書(権利金などの設定の対価)は課税される
- 記載金額に何が入るか:土地賃貸借では権利金など後日返還されないもの。賃貸料と、後日返還される敷金・保証金は入らない。売買では、手付金額だけを記載金額としない
- 軽減措置の条件:作成時期(平成26年4月1日から令和9年3月31日まで)と、契約金額の下限(売買10万円超、請負100万円超)
- 消費税額等の扱い:課税事業者の文書で、区分記載などで消費税額等が明らかなら、第1号・第2号・第17号文書では記載金額に含めない(免税事業者が区分記載しても含める)
- 税額表の区分:売買と請負で、500万円以下の区切りが違う。5,000万円ちょうどは、売買も請負も「5,000万円以下」の区分
当サイト作成の例題(2問)
例題1:建物の賃貸借契約書に、建物の所在地や使用収益の範囲を確定するために敷地の面積を記載した場合は、土地の賃借権の設定に関する契約書として課税される。○か×か。
答えは×です。国税庁は、このような文書も建物の賃貸借契約書であるとして、印紙税の課税対象にならないとしています。課税されるのは、その敷地についての賃貸借契約を結んだことが明らかである場合です。
例題2:消費税額等が区分記載されていない、契約金額5,500万円の建設工事請負契約書(令和8年中に作成)の印紙税額は、軽減措置を適用すると3万円である。○か×か。
答えは○です。5,500万円は5,000万円超1億円以下の区分で、軽減措置の税額は3万円です(国税庁の例と同じ金額)。検算として、本則は6万円で、その半額が3万円です。
間違えやすいポイント
- 建物の賃貸借契約書も課税される、と思い込む:課税対象にならない(敷地の面積の記載があっても同じ)。ただし、建設協力金・保証金を一定期間据置き後に返還する取り決めがあれば、消費貸借に関する契約書(第1号の3文書)に当たる
- 土地賃貸借の記載金額に、月額の地代や敷金を入れる:権利金など、後日返還されないものだけ
- 軽減措置を、土地賃貸借契約書にも使う:国税庁が挙げる対象は、不動産の譲渡に関する契約書と建設工事の請負に関する契約書
- 売買と請負の税額表を同じ区切りで覚える:500万円以下の区切りが違う
- 消費税額等の取扱いを、すべての文書にあてはめる:第1号・第2号・第17号文書に限られる
- 契約書の表題だけで判断する:国税庁は、記載されている内容の実質で判断するとしている
令和8年度試験の基準日と、確認先
不動産適正取引推進機構(RETIO)の宅建試験の概要には、「出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです。」とあります。この記事で参照した国税庁のタックスアンサーは、いずれも「令和8年4月1日現在法令等」と表示されています。軽減措置の期限(令和9年3月31日)は、令和8年度試験の基準日の時点で、すでに定められている期限です。
印紙税の軽減措置の期限:不動産の譲渡に関する契約書と建設工事の請負に関する契約書の軽減措置は、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成されるものが対象。最終確認日:2026-10-08。出典:国税庁 No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置。
税額は改正で変わることがあります。試験の直前には、国税庁の印紙税の案内と、最新の試験案内で確認してください。
まとめ
- 不動産売買契約書は第1号の1文書、土地の賃貸借契約書は第1号の2文書、建設工事の請負契約書は第2号文書。建物の賃貸借契約書は課税対象にならない
- 軽減措置の対象は、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される、売買契約書(契約金額が10万円を超えるもの)と建設工事の請負契約書(契約金額が100万円を超えるもの)
- 請負の税額は、500万円以下の区切りが売買と違う。500万円を超える区分は、売買と請負で同じ税額
- 土地賃貸借の記載金額は、権利金など後日返還されないものの金額。賃貸料と、後日返還される保証金・敷金は含めない
- 消費税の課税事業者が作成する文書で消費税額等が区分記載されていれば、第1号・第2号・第17号文書では記載金額に含めない
本サイトは一般財団法人 不動産適正取引推進機構とは関係ありません。掲載している問題は、機構が公表する出題範囲を参照して合格ナビが作成した論点別問題です。税額と軽減措置は、必ず国税庁の最新の案内で確認してください。
よくある質問
Q建物の賃貸借契約書に、収入印紙は必要ですか。
国税庁のタックスアンサー(No.7106)は、建物の賃貸借契約書は印紙税の課税対象とならないとしています。建物の所在地や使用収益の範囲を確定するために敷地の面積が記載されていても、建物の賃貸借契約書であるとして課税対象になりません。ただし、敷地についての賃貸借契約を結んだことが明らかなものは、土地の賃借権の設定に関する契約書(第1号の2文書)に当たります。
Q土地の賃貸借契約書で、敷金や月額の地代は、記載金額に入りますか。
入りません。国税庁は、土地の賃借権の設定又は譲渡に関する契約書の記載金額を、権利金など、契約に際して相手方に交付し、後日返還されないことが予定されているものの金額としています。後日返還される保証金・敷金や、契約成立後の使用収益の対価である賃貸料は含みません。月額の地代だけが書かれた契約書は、記載金額のない第1号の2文書として扱われます(No.7101・No.7107)。
Q工事請負契約書の金額に消費税が含まれているとき、印紙税の判定はどの金額で行いますか。
消費税の課税事業者が課税対象取引で作成する文書で、消費税額等が区分記載されているか、税込価格と税抜価格が記載されていて消費税額等が明らかなときは、消費税額等を記載金額に含めません(No.7124)。国税庁の例では、「請負金額1,100万円うち消費税額等100万円」なら記載金額は1,000万円です。「税込」とだけ書かれ、消費税額等が明らかでないときは、1,100万円が記載金額になります。この取扱いがある課税文書は、第1号文書、第2号文書、第17号文書の3つに限られています。
Q売買契約書に、時価と違う売買金額を書いたときは、どちらの金額で判定しますか。
契約書に記載された売買金額です。国税庁の記載金額の一覧(No.7122)には、時価600万円の土地を500万円で売買すると記載した場合の記載金額は500万円、という例が挙がっています。また、同じ一覧には、契約書に記載された金額であっても、手付金額や内入金額は記載金額に該当しない、とあります。
Q建物の建築工事と設計の請負が1枚の契約書に書かれているとき、軽減措置は受けられますか。
国税庁は、建設工事の請負に関する契約に基づき作成される契約書であれば、建設工事以外の請負に関する事項が併記されていても、全体が軽減措置の対象になるとしています。例として、建物建設工事の請負5,000万円と建物設計の請負500万円が記載された契約書は、契約金額が5,500万円で、印紙税額は3万円です(No.7108)。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月8日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

