電験三種は令和4年度から年2回(上期・下期)です。公式サイトで公開されている15回分のうち、文字が取り出せる令和4年度上期〜令和8年度上期の9回を比べ、同じ図・同じ文章の問題が少なくとも10組あることを確かめました。科目合格の免除期間、解く時間の目安も表にしています。
目次
結論:電験三種は令和4年度から年2回(上期・下期)になったので、過去問は「何年分」ではなく「何回分」で数えるのが正確です。公式サイト(電気技術者試験センター)には平成28年度〜令和8年度上期の15回分が公開されていて、そのうち令和4年度上期〜令和8年度上期の9回は文字が取り出せます。この9回を比べると、図まで同じ問題が少なくとも10組ありました(2026-10-28 時点・当サイトの調査)。
「過去問は何年分やればよいか」の答えは、試験の回数が変わると数え方も変わります。ここでは、公式に公開されている回数、同じ問題が出た組の実例、科目合格の免除期間、解く時間の目安を、確認した範囲に限って書きます。出題を予想する資料ではありません。
令和4年度から年2回:「年」ではなく「回」で数える
公式サイトの過去問ページ(電気技術者試験センター)には、次の15回分の問題と解答が掲載されています。試験日は各回のページに書かれた日付です。
| 区分 | 回数 | 試験日(令和8年度上期まで) |
|---|---|---|
| 平成28年度〜令和3年度(年1回) | 6回 | 平成28年9月4日、平成29年9月3日、平成30年9月2日、令和元年9月1日、令和2年9月13日、令和3年8月22日 |
| 令和4年度上期・下期 | 2回 | 令和4年8月21日、令和5年3月26日 |
| 令和5年度上期・下期 | 2回 | 令和5年8月20日、令和6年3月24日 |
| 令和6年度上期・下期 | 2回 | 令和6年8月18日、令和7年3月23日 |
| 令和7年度上期・下期 | 2回 | 令和7年8月31日、令和8年3月22日 |
| 令和8年度上期 | 1回 | 令和8年8月30日 |
| 合計 | 15回 |
令和4年度以降は9回です(2+2+2+2+1)。下期の試験は暦年では翌年の3月に行われるため、「令和4年度」の2回の試験日は、令和4年8月と令和5年3月にまたがります。
電験三種 公開されている問題の回数:平成28年度〜令和8年度上期の15回。教育目的など、試験制度の意義に反しない限り、許諾・使用料は不要(著作権は放棄していない)。出典の明記が必要で、改変した場合はその旨の明記が必要。最終確認日:2026-10-28。出典:電気技術者試験センター 過去問題・解答。
過去問ページの注意書きでは、教育目的など、試験制度の意義に反しない限り、問題集やテキストへの使用に許諾と使用料は不要で、出典の明記が条件、改変した場合はその旨の明記が必要とされています。著作権は放棄されていません。この記事で問題を取り上げるときも、出典(年度・期・科目)を書き、図や文章はそのまま載せていません。
解く時間で数える:1回分は4科目で335分
試験時間は、理論・電力・機械が各90分、法規が65分です(令和8年度上期の受験案内)。1回分をすべて解くと90+90+90+65=335分、約5時間35分になります。
| 解く回数 | 計算 | 試験時間の合計 |
|---|---|---|
| 1回分 | 335分 | 約5時間35分 |
| 3回分 | 335×3=1,005分 | 約16時間45分 |
| 5回分 | 335×5=1,675分 | 約27時間55分 |
| 9回分(令和4年度上期〜令和8年度上期) | 335×9=3,015分 | 約50時間15分 |
| 15回分(公開されている全部) | 335×15=5,025分 | 約83時間45分 |
この表は、試験時間どおりに解いた場合の時間だけです(合格ナビの目安)。見直し、答え合わせ、解説を読む時間は含んでいません。解き直しの時間を、解く時間の1〜2倍と置くかどうかは、人によって違うため、1回分で自分の数字を測って決めてください。
電験三種 令和8年度上期の試験時間:理論90分・電力90分・機械90分・法規65分。解答は五肢択一。最終確認日:2026-10-28。出典:電気技術者試験センター 令和8年度第三種電気主任技術者上期試験 受験案内。
試験の方式は、令和8年度上期の受験案内では、CBT方式か筆記方式の選択制です。方式の違いは電験三種のCBT方式にまとめています。
同じ問題が出た組:9回・594問を比べた結果
令和4年度上期〜令和8年度上期の9回は、問題冊子の文字が取り出せます。各回の番号付き問題は、理論18問・電力17問・機械18問・法規13問の計66問で、9回では66×9=594問です。この594問を、回をまたいで文字の重なりで比べました(当サイトの調査)。
重なりが大きかった組のうち、問題冊子のページを並べて、図・選択肢まで同じだと目で確かめたのは次の10組です(文字の重なりが0.7以上の組だけを調べたため、「少なくとも10組」です)。
| 科目 | 1回目 | 2回目 | 確かめた内容 |
|---|---|---|---|
| 理論 | 令和5年度上期 問5 | 令和6年度上期 問5 | 回路図・数値・選択肢が同じ(直流回路で10 Ωの抵抗の消費電力) |
| 理論 | 令和6年度上期 問10 | 令和7年度上期 問10 | 回路図・波形の選択肢が同じ(スイッチを閉じたときの電流) |
| 理論 | 令和5年度下期 問9 | 令和6年度上期 問9 | 電圧・電流の式と選択肢が同じ(電力の値) |
| 理論 | 令和5年度下期 問17 | 令和6年度上期 問17 | 図・数値・選択肢が同じ(コンデンサの回路) |
| 電力 | 令和4年度上期 問16 | 令和6年度上期 問16 | 本文・数値・選択肢が同じ(変圧器二次側の遮断器の定格遮断電流と負荷分担) |
| 機械 | 令和6年度下期 問14 | 令和7年度上期 問14 | 論理回路・波形の選択肢が同じ |
| 機械 | 令和4年度下期 問17 | 令和6年度下期 問17 | 図・数値が同じ(点光源の照度) |
| 法規 | 令和5年度上期 問12 | 令和6年度下期 問12 | 図・数値・選択肢が同じ(B種接地抵抗の上限と、常時流れる電流) |
| 法規 | 令和5年度下期 問12 | 令和6年度上期 問12 | 設問・数値・選択肢が同じ(図の位置のみ違う) |
| 法規 | 令和4年度下期 問7 | 令和7年度上期 問9 | 本文・空欄・選択肢が同じ(低圧屋内配線の金属ダクト工事) |
10組はすべて、前の回の問題が、後の回に同じ形で出ています。594問のうち、同じ形の組は少なくとも10組(1組あたり2問)で、割合は20÷594=約3.4%です。
文字の重なりが0.7以上の組は、同じ形の10組を含めて34組ありました。残りの24組は、数値・語句・選択肢の順番などが変わっています。変わり方の例を、確かめられた範囲で挙げます。
- 理論 令和4年度下期 問10 と 令和6年度上期・令和7年度上期 問10:回路のコンデンサの値が1 Fから2 Fに変わっています(ページで確認)。同じ形でも、答えが変わります
- 理論 令和4年度上期 問6 と 令和8年度上期 問6:コンデンサを並列にする問題で、選択肢の並び順が変わっています(ページで確認)
- 法規 令和4年度下期 問8 と 令和8年度上期 問7:本文の「送配電事業者」が「送配電事業者又は配電事業者」になっています(文字の比較で確認)
- 法規 令和4年度上期 問9 と 令和7年度上期 問1:「共有する」が「共用する」に変わっています(文字の比較で確認)
この調査は、文字が取り出せる9回の中だけの比較です。平成28年度〜令和3年度の6回は、冊子が画像のため、同じ手順では比べていません。また、問題の語句が違っても同じ論点を問う組は、この表には入っていません。
電験三種 令和4年度上期〜令和8年度上期の問題冊子:理論18問・電力17問・機械18問・法規13問の番号付き問題(理論と機械は問17・問18が選択)。最終確認日:2026-10-28。出典:電気技術者試験センター 過去問題・解答(各回の問題冊子PDF。同じ問題の組の抽出と確認は合格ナビ)。
この結果から言えるのは、「過去に出た形が、別の回に同じ形でも出ている」という事実までです。次に出る問題を示すものではありません。答えを覚えるより、数値が変わっても解けるよう、式の立て方を確かめるために使うのが安全です。
合格ナビで解ける、同じ形の問題
合格ナビには、令和4年度上期〜令和7年度下期のうち令和6年度下期を除く7回から、356問を載せています(理論87問・電力90問・機械89問・法規90問)。令和8年度上期の問題は、まだ載せていません。次の問題は、上の表と、変わった組の例に対応しています。出題元は、各問題ページの出典欄に年度・期・科目を書いています。
- 理論:直流回路で10 Ωの抵抗が消費する電力(令和6年度上期 問5。令和5年度上期 問5と同じ形)
- 理論:スイッチを閉じたときの電流波形(令和4年度下期 問10。コンデンサは1 F)
- 法規:低圧屋内配線の金属ダクト工事(令和4年度下期 問7)
- 法規:低圧屋内配線の金属ダクト工事(令和7年度上期 問9)
- 法規:B種接地抵抗の上限と、常時流れる電流(令和5年度上期 問12)
- 機械:論理回路の出力波形(令和7年度上期 問14)
法規の金属ダクト工事は、令和4年度下期と令和7年度上期の2つを続けて解くと、同じ形の問題を回をまたいで確かめられます。
法規は「4月1日現在の法令」:下期も同じ年度の4月1日
各回の法規の問題冊子には、問題はその年の4月1日現在、効力のある法令(電気設備技術基準の解釈を含む)に基づいて出題されている旨が書かれています。令和4年度上期〜令和8年度上期の9回すべてで、基準日は次のとおりでした。
| 回 | 試験日 | 法規の基準日 |
|---|---|---|
| 令和4年度上期・下期 | 令和4年8月21日/令和5年3月26日 | 令和4年4月1日 |
| 令和5年度上期・下期 | 令和5年8月20日/令和6年3月24日 | 令和5年4月1日 |
| 令和6年度上期・下期 | 令和6年8月18日/令和7年3月23日 | 令和6年4月1日 |
| 令和7年度上期・下期 | 令和7年8月31日/令和8年3月22日 | 令和7年4月1日 |
| 令和8年度上期 | 令和8年8月30日 | 令和8年4月1日 |
下期の試験は、基準日から約1年後に行われます(例:令和7年4月1日の基準日で、試験日は令和8年3月22日)。古い回の法規を解くときは、問題の基準日以降に条文が変わっていないかを、現行の条文で確かめる必要があります。法令の改正で値や語句が変わる点は、電験三種の電気設備技術基準と法規の攻略にまとめています。
電験三種 法規の基準日:令和4年度上期〜令和8年度上期の9回すべてで、各回の問題冊子に「令和○年4月1日現在、効力のある法令」(年度の4月1日)と記載。最終確認日:2026-10-28。出典:電気技術者試験センター 過去問題・解答(法規の各回の問題冊子)。
科目合格を使うと、解く回数が変わる
4科目のうち一部だけ合格すると「科目合格」になり、申込みのときに免除を申請すると、その科目の試験が免除されます。免除は、科目合格した回の次の回から最大で連続5回です(令和8年度上期の受験案内10頁)。免除期間は次のとおりです。
| 科目合格した回 | 免除期間の終わり |
|---|---|
| 令和5年度下期 | 令和8年度上期まで |
| 令和6年度上期 | 令和8年度下期まで |
| 令和6年度下期 | 令和9年度上期まで |
| 令和7年度上期 | 令和9年度下期まで |
| 令和7年度下期 | 令和10年度上期まで |
| 令和8年度上期 | 令和10年度下期まで |
「科目合格」を持っていても、免除の申請をしないと自動では免除されません。申請しないで受験した場合は、申込みの内容と試験の結果が優先されます。科目合格の制度の詳細は電験三種の科目合格を見てください。
電験三種 令和8年度下期の日程:申込期間は令和8年11月9日〜11月26日。CBT方式の試験期間は令和9年2月4日〜2月28日、筆記方式は令和9年3月21日。受験手数料(インターネット申込み)7,700円(非課税)。最終確認日:2026-10-28。出典:電気技術者試験センター 令和8年度電気主任技術者試験の実施日程等のご案内。
1回の受験で全科目を解く場合と、免除を使って残りの科目だけを解く場合では、同じ回数の過去問でも解く時間が変わります。免除を使う科目は、その科目の過去問を減らし、受験する科目の過去問を増やす、という分け方もできます。
何回分を解くかを決める3つの考え方
どれが得点に有利かを示す公式資料はないので、当サイトの考え方として3つを並べます。
1. 直近の9回を、新しい回から順に解く(令和4年度上期以降は文字が取り出せ、同じ形の問題を比べやすい)。合計3,015分(約50時間15分)
2. 苦手な科目だけ、9回分を解く。1科目あたりの時間は、理論810分・電力810分・機械810分・法規585分(各科目の試験時間×9)
3. 試験日までの日数から逆算し、1回分を3日で解く、のように回数を決める。日数と時間は自分の数字で決める
どの考え方でも、同じ形の問題が別の回に出ていることを、解いたときに確かめてください。同じ形の問題は、解いた記録(解けた・時間がかかった・間違えた)を残すと、次に解くときの復習が早くなります。受験の流れ全体は電験三種とは(取り方・免除・窓口)、勉強の進め方は電験三種の勉強方法を参照してください。
まとめ
- 令和4年度から年2回なので、過去問は「回」で数える。公式サイトには平成28年度〜令和8年度上期の15回分が公開されている
- 令和4年度上期〜令和8年度上期の9回は、番号付き問題が計594問。同じ図・同じ文章の問題は少なくとも10組、数値や語句が変わった組は24組(文字の重なり0.7以上・当サイトの調査)
- 1回分を解くと335分。9回分で3,015分(約50時間15分)で、見直しや復習の時間は別(合格ナビの目安)
- 法規の基準日は、上期・下期とも、その年度の4月1日(令和4年度上期〜令和8年度上期)
- 科目合格の免除は、次の回から最大で連続5回。申込みのときに免除の申請が必要
著作権・正確性の方針:本サイトは一般財団法人 電気技術者試験センターと一切関係ありません。掲載問題は同センターが公開する過去の試験問題で、同センターが示す条件(出典の明記・改変時の明記)に従って利用しています。各問題ページに出典(年度・期・科目)を記載しています。
よくある質問
Q電験三種の過去問は、何年分を解けばよいですか?
令和4年度から試験が年2回(上期・下期)になったため、「年」ではなく「回」で数えると迷いません。公式サイトには平成28年度から令和8年度上期までの15回分が公開されています。このうち令和4年度上期〜令和8年度上期の9回は5年度分にあたります。何回分を解くかは、解く時間(1回分は4科目で335分)と試験日までの日数から決めてください。
Q過去問に、同じ問題は本当に出ますか?
令和4年度上期〜令和8年度上期の9回分(各回の番号付き問題66問)を、文字の一致で比べました。図まで含めて同じだった問題は、理論4組・電力1組・機械2組・法規3組の、少なくとも10組です(文字の重なりが0.7以上の組を、問題冊子のページで目視して確認。重なりが0.7未満の組は比べていません)。ただし比べたのは9回分だけで、平成28年度〜令和3年度の冊子は画像のため調べていません。次の回に同じ問題が出るかどうかを示す資料はありません。
Q数値だけが変わった問題はありますか?
あります。理論の「スイッチを閉じた直後の電流の波形」を選ぶ問題は、令和4年度下期の問10では回路のコンデンサが1 Fで、令和6年度上期と令和7年度上期の問10では2 Fでした(問題冊子のページで確認)。同じ形の問題で、値が変わると答えが変わるため、答えを覚えるのではなく、解き方を覚える必要があります。
Q法規は、どの時点の法令で出題されますか?
各回の法規の問題冊子には「問題は、令和○年4月1日現在、効力のある法令(電気設備技術基準の解釈を含む。)に基づいて出題されている」という趣旨の記載があります。令和4年度〜令和8年度の9回で、上期・下期とも、その年度の4月1日でした。たとえば令和7年度下期(試験日は令和8年3月22日)の基準日は令和7年4月1日です。
Q科目合格すると、何回まで免除されますか?
令和8年度上期の受験案内(10頁)では、科目合格すると、その次の回から最大で連続5回、その科目の試験免除を受ける権利が得られます。たとえば令和7年度下期に科目合格した場合の免除期間は令和10年度上期までです。免除は自動では適用されないので、申込みのときに免除の申請が必要です。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月28日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

