電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和5年度下期 理論 問14|電磁気・回路理論

問題

電験三種 | 理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

固有の名称をもつSI組立単位の記号と,これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (各選択肢は「SI組立単位の記号 SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方」の順)

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

単位記号と,それを別の単位で書き直したものの組合せから誤りを選ぶ問題です(令和5年度下期 問14)。

単位は,その量を表す式から作れます。たとえば静電容量はC=Q/Vなので F=C/V,電力は P=W/t なので W=J/s です。

磁束Φ[Wb]は,ファラデーの法則 e=dΦ/dt から「電圧×時間」の次元をもちます。したがって Wb=V·s(ボルト秒)であり,V/s(ボルト毎秒)ではありません。

ほかの四つは式どおりで正しく,誤りは(5)です。正答は(5)です。

【解き方】

それぞれの単位が表す量の定義式を思い出し,両辺の単位を比べます。

(1) F(ファラド):静電容量 C=Q/V。電荷[C]÷電圧[V]なので F=C/V。正しい。

(2) W(ワット):電力(仕事率)P=W/t。エネルギー[J]÷時間[s]なので W=J/s。正しい。

(3) S(ジーメンス):コンダクタンス G=1/R=I/V。電流[A]÷電圧[V]なので S=A/V。正しい。

(4) T(テスラ):磁束密度 B=Φ/S。磁束[Wb]÷面積[m²]なので T=Wb/m²。正しい。

(5) Wb(ウェーバ):ファラデーの法則 e=NdΦ/dt より,Φの単位は「電圧×時間」です。Wb=V·s であり,V/s は誤り。

【間違えやすい点】

V/s は「1秒あたりの電圧の変化の速さ」の単位で,磁束とは別の量です。誘導起電力が「磁束の時間変化率」であることを逆にたどると,磁束は「電圧に時間を掛けたもの」になります。割るのか掛けるのかを,式の形から確かめるのが確実です。

正答は(5)です。

【単位を式から組み立てる】

SI組立単位は,基本単位(m,kg,s,A など)を物理法則でつないで作られています。暗記に頼らず,次のように定義式から導けば取り違えがなくなります。

・J=N·m(仕事=力×距離),W=J/s(仕事率=仕事÷時間)

・C=A·s(電荷=電流×時間)

・V=W/A=J/C(電力=電圧×電流,電圧=電荷あたりのエネルギー)

・Ω=V/A,S=A/V=1/Ω

・F=C/V(Q=CV)

・Wb=V·s(e=dΦ/dt)

・T=Wb/m²(B=Φ/S)

・H=Wb/A=V·s/A=Ω·s(LI=NΦ,または e=L di/dt)

【(5)の確かめ方】

ファラデーの法則 e=dΦ/dt の両辺の単位を比べると,[V]=[Wb]/[s] です。両辺に[s]を掛けて[Wb]=[V·s]。もし Wb=V/s なら,e=dΦ/dt の右辺は V/s² になり,左辺の V と合いません。このように「式の両辺の単位がそろうか」を見る方法(次元の確認)は,計算問題で答えの式を検算するときにも使えます。

【誤りの組合せの作り方】

本問は,掛け算と割り算を入れ替えるという典型的な誤りで作られています。同じ作り方で,次のような組合せも誤りとして出されやすいので注意します。

・C=A/s(正しくは A·s)

・H=Wb·A(正しくは Wb/A)

・T=Wb·m²(正しくは Wb/m²)

逆に,Ω·s(=H),S(=1/Ω),J/C(=V)のように見慣れない形でも,定義式から導けば正しいと判断できます。

【関連する出題】

単位の組合せ問題は,本問のように「名称をもつ組立単位」と「他の表し方」を対にする形のほか,「ある物理量とその単位」を対にする形でも出題されます。例えば「磁界の強さ:A/m」「誘電率:F/m」「透磁率:H/m」「抵抗率:Ω·m」「導電率:S/m」は,それぞれの定義式(H=NI/l,C=εS/d,L=μN²S/l,R=ρl/S)から導けます。

この問題の根拠出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。