電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和5年度下期 理論 問13|電子回路(トランジスタ・増幅)

問題

電験三種 | 理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

図に示すように二つの増幅器を縦続接続した回路があり,増幅器1の電圧増幅度は10である。今,入力電圧vᵢの値として0.4mVの信号を加えたとき,出力電圧vₒの値は0.4Vであった。増幅器2の電圧利得の値[dB]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (図:vᵢ → 増幅器1 → 増幅器2 → vₒ の順に接続)

問題の図(出典: 令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問13/電気技術者試験センター)

図の出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問13

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

二つの増幅器をつないだとき,2段目の増幅器の利得[dB]を求める問題です(令和5年度下期 問13)。

まず全体の電圧増幅度を出します。入力0.4mVが出力0.4Vになったので,0.4V÷0.4mV=1000倍です。

縦続接続では増幅度は掛け算になるので,増幅器2の増幅度は1000÷10=100倍です。

電圧利得は20log₁₀(増幅度)で表すので,20log₁₀100=20×2=40dB。正答は(3)です。

【全体の電圧増幅度】

A=vₒ/vᵢ=0.4[V]/(0.4×10⁻³[V])=1000

【増幅器2の電圧増幅度】

縦続接続では全体の増幅度は各段の積です。

A=A₁×A₂ より A₂=A/A₁=1000/10=100

【デシベルに換算】

電圧利得 G₂=20log₁₀A₂=20log₁₀100=20×2=40[dB]

【デシベルの和で解く方法】

デシベルで表すと,縦続接続の利得は各段の和になります。

全体:G=20log₁₀1000=60dB

増幅器1:G₁=20log₁₀10=20dB

増幅器2:G₂=G-G₁=60-20=40dB

どちらの方法でも同じ結果です。

【選択肢の見分け】

60dBは回路全体の利得,20dBは増幅器1の利得で,どちらも増幅器2の値ではありません。また,電圧の利得を10log₁₀で計算すると増幅器2は20dBになってしまいます。電圧(と電流)は20log₁₀,電力は10log₁₀です。

正答は(3)です。

【なぜ電圧は20log₁₀なのか】

デシベルはもともと電力の比を対数で表す単位で,電力利得は10log₁₀(P₂/P₁)です。入力と出力の抵抗が等しいとき,電力は電圧の2乗に比例するので

10log₁₀(V₂²/V₁²)=20log₁₀(V₂/V₁)

となります。電圧利得に20が付くのはこのためです。

【縦続接続で利得が足し算になる理由】

増幅度は A=A₁×A₂ と掛け算ですが,対数をとると

20log₁₀(A₁A₂)=20log₁₀A₁+20log₁₀A₂

と和に変わります。多段の増幅器や減衰器を組み合わせる計算では,デシベルにしておくと足し算と引き算だけで済みます。

【覚えておくと速い対応】

増幅度10倍=20dB,100倍=40dB,1000倍=60dBのように,10倍ごとに20dB増えます。電圧が2倍なら約6dB(20log₁₀2≒6.02),1/√2倍なら約-3dBです。本問は全体が1000倍=60dB,1段目が10倍=20dBなので,暗算でも残りが40dBと分かります。

【誤りの選択肢の作られ方】

・(5) 60:全体の利得をそのまま答えた場合

・(2) 20:増幅器1の利得,または増幅器2の増幅度100を10log₁₀で換算した場合

・(1) 10:増幅器1の増幅度10の数字をそのまま選んだ場合

・(4) 50:本問の数値から筋の通った計算では出てこない値です

mVとVの換算(0.4mV=0.4×10⁻³V)を誤ると全体の増幅度の桁がずれ,結果が20dB単位(10倍ごと)でずれる点にも注意します。

【関連する出題パターン】

・入力電圧と各段の利得[dB]が与えられ,出力電圧を求める問題(利得の和を求めて,増幅度に戻す)

・増幅回路の電圧増幅度と電流増幅度から電力利得を求める問題(電力増幅度=電圧増幅度×電流増幅度,電力利得は10log₁₀)

・負帰還をかけたときの増幅度 A/(1+Aβ) を求め,dBに直す問題

いずれも「倍率は積,デシベルは和」と「電圧は20log₁₀,電力は10log₁₀」の二点が基本です。

この問題の根拠出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。