電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和5年度下期 理論 問7|電磁気・回路理論

問題

電験三種 | 理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

図のように,抵抗,切換スイッチS及び電流計を接続した回路がある。この回路に直流電圧100Vを加えた状態で,図のようにスイッチSを開いたとき電流計の指示値は2.0Aであった。また,スイッチSを①側に閉じたとき電流計の指示値は2.5A,スイッチSを②側に閉じたとき電流計の指示値は5.0Aであった。このとき,抵抗rの値[Ω]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電流計の内部抵抗は無視できるものとし,測定誤差はないものとする。 (図:100Vの直流電源に電流計,R₁[Ω],R₂[Ω]が直列に接続されている。R₁とR₂の接続点にスイッチSがあり,①側に閉じるとR₂に抵抗r[Ω]が並列に入り,②側に閉じるとR₂が導線で短絡される。)

問題の図(出典: 令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問7/電気技術者試験センター)

図の出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問7

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正解は 5
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  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

スイッチの切り換えで変わる電流から,抵抗rを求める直流回路の問題です(令和5年度下期 問7)。

スイッチを開いたときは R₁+R₂=100÷2.0=50Ω。②側ではR₂が短絡されるので R₁=100÷5.0=20Ω,よって R₂=30Ω です。

①側ではR₂とrが並列になり,全体は 100÷2.5=40Ω。並列部分は 40-20=20Ω なので,30r/(30+r)=20 を解いて r=60Ω です。正答は(5)です。

【スイッチ開(R₁とR₂の直列)】

R₁+R₂=100/2.0=50[Ω]……①

【②側(R₂を短絡)】

②側に閉じると,R₁とR₂の接続点が導線で下側につながり,R₂の両端が短絡されます。回路の抵抗はR₁だけです。

R₁=100/5.0=20[Ω]

①式より R₂=50-20=30[Ω]

【①側(R₂とrの並列)】

全体の抵抗は 100/2.5=40[Ω]

並列部分の合成抵抗は 40-R₁=40-20=20[Ω]

R₂r/(R₂+r)=20 に R₂=30 を入れて

30r=20(30+r)

30r=600+20r

10r=600 → r=60[Ω]

【検算】

30Ωと60Ωの並列は 30×60/(30+60)=20Ω。全体は 20+20=40Ω で,電流は 100/40=2.5A となり条件に合います。

並列部分の電圧は 2.5×20=50V なので,R₂には 50/30≒1.67A,rには 50/60≒0.83A が流れ,合計2.5Aで電流計の指示と一致します。

【選択肢との関係】

20(R₁),30(R₂),40(①側の全体),50(開いたときの全体)はいずれも途中で出てくる値です。最後に求めたのがrであることを確認して選びます。

正答は(5)です。

【解き方の組み立て】

未知数はR₁,R₂,rの三つで,条件(電流の測定値)も三つあります。三つの式を立てれば解けますが,スイッチの位置ごとに回路がどう変わるかを先に見極めると,一つずつ順に決まっていきます。

・開:R₁+R₂

・②:R₁だけ(R₂を短絡)

・①:R₁+(R₂とrの並列)

一番単純な②からR₁を決め,開からR₂を決め,最後に①からrを求める順序が最短です。

【コンダクタンスで解く別解】

並列部分の合成抵抗20Ωをコンダクタンスで表すと 1/20=1/30+1/r です。

1/r=1/20-1/30=(3-2)/60=1/60 → r=60Ω

分数の計算に慣れていれば,こちらのほうが速く解けます。

【選択肢の作られ方】

・(1) 20:R₁の値,または並列部分の合成抵抗20Ωを,rと取り違えた場合

・(2) 30:R₂の値

・(3) 40:①側の全体の抵抗

・(4) 50:スイッチを開いたときの全体の抵抗

このように誤りの選択肢は,途中で出てくる値がそのまま並んでいます。何を求めているのかを最後に確認することが大切です。

【並列抵抗の性質による確認】

並列の合成抵抗は,どちらの抵抗よりも小さくなります。合成抵抗20ΩがR₂=30Ωより小さいことは並列として自然で,rは20Ωより大きい値でなければなりません。この性質だけで(1)の20Ω以下は除外できます。

【短絡の見落としに注意】

②側では,スイッチの先が導線だけで下側の線につながっているため,R₂の両端が同じ電位になり,R₂には電流が流れません。図の上でR₂が「消える」ことに気づけるかが本問の最初の関門です。もしR₂が短絡されることに気づかずに,②側でもR₂を残して計算すると,R₁とR₂を決める式が立たなくなります。

【関連する出題パターン】

・スイッチの開閉で電流が何倍になるかを与え,抵抗の比を求める問題

・電流計や電圧計の内部抵抗を考慮して測定値の誤差を求める問題(本問はただし書で内部抵抗を無視しています)

・ブリッジ回路で,スイッチの開閉によって電流が変わらない条件(平衡条件)を使う問題

いずれも「スイッチの位置ごとに等価回路を描き直す」ことが出発点です。

この問題の根拠出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。