電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和5年度下期 理論 問6|直流回路

問題

電験三種 | 理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

図のような直流回路において,抵抗6Ωの端子間電圧の大きさVの値[V]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (図:左側は21Vの電源と5Ωの抵抗の直列,右側は14Vの電源と10Ωの抵抗の直列で,両者が中央の6Ωの抵抗に並列につながっている。二つの電源はいずれも上側が正極。Vは6Ωの両端の電圧。)

問題の図(出典: 令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問6/電気技術者試験センター)

図の出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問6

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正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

二つの電源をもつ直流回路で,中央の6Ωにかかる電圧を求める問題です(令和5年度下期 問6)。

中央の6Ωの上端と下端の2点の間に,「21V+5Ω」「6Ω」「14V+10Ω」の三つの枝が並列につながっています。このような回路はミルマンの定理を使うと一度で解けます。

V=(21/5+0/6+14/10)÷(1/5+1/6+1/10)=5.6÷(7/15)=12V

確かめると,5Ωには(21-12)/5=1.8A,10Ωには(14-12)/10=0.2Aが流れ,合わせた2.0Aが6Ωを流れて12Vになります。

正答は(4)です。

【ミルマンの定理】

2点間に並列につながった枝の電源電圧をEₖ,抵抗をRₖとすると,2点間の電圧は

V=(ΣEₖ/Rₖ)/(Σ1/Rₖ)

です。二つの電源は上側が正極なので,どちらも上側の点の電位を上げる向きです。

【分子】

21/5+14/10=4.2+1.4=5.6[A](6Ωの枝には電源がないので0)

【分母】

1/5+1/6+1/10=6/30+5/30+3/30=14/30=7/15[S]

【答え】

V=5.6÷(7/15)=5.6×15/7=12[V]

【キルヒホッフの電流則で確かめる】

上側の点の電位をVとして,流れ出る電流の和を0とおきます。

(V-21)/5+V/6+(V-14)/10=0

両辺を30倍して 6(V-21)+5V+3(V-14)=0

14V=126+42=168 → V=12[V]

【各枝の電流】

5Ωの枝:(21-12)/5=1.8A,10Ωの枝:(14-12)/10=0.2A,6Ω:12/6=2.0A

1.8+0.2=2.0A で電流の収支が合います。

正答は(4)です。

【ミルマンの定理の考え方】

電源Eₖと抵抗Rₖの直列の枝は,電流源Eₖ/Rₖと抵抗Rₖの並列に置き換えられます(電源の等価変換)。すべての枝を電流源と抵抗の並列にすると,電流源の和 ΣEₖ/Rₖ が,抵抗の並列合成 1/(Σ1/Rₖ) に流れ込む形になり,その電圧が V=(ΣEₖ/Rₖ)/(Σ1/Rₖ) です。本問のように「2点の間に並列の枝が並ぶ」形では,連立方程式を立てるより速く解けます。

【重ね合わせの理で解く別解】

21Vだけのとき:14Vを短絡すると,6Ωと10Ωの並列は 60/16=3.75Ω。

V₁=21×3.75/(5+3.75)=21×3.75/8.75=9V

14Vだけのとき:21Vを短絡すると,5Ωと6Ωの並列は 30/11Ω。

V₂=14×(30/11)/(10+30/11)=14×30/140=3V

V=V₁+V₂=9+3=12V

同じ結果になります。各電源がどれだけ寄与しているかが分かるのがこの方法の利点です。

【テブナンの定理で解く別解】

6Ωを外した端子から見ると,二つの電源の枝が並列になっています。

開放電圧:二つの電源の間を流れる電流は (21-14)/(5+10)=7/15A,端子電圧は 21-5×7/15=21-7/3=56/3V

内部抵抗:5Ωと10Ωの並列で 10/3Ω

V=(56/3)×6/(10/3+6)=(56/3)×6/(28/3)=12V

【誤りの選択肢】

(3)の7Vは二つの電源電圧の差(21-14)で,電圧の差だけで考えると選んでしまう値です。6Ωの両端の電圧は,両側の電源と三つの抵抗の関係で決まります。本問では12Vで,14Vの電源からも6Ωに向かって電流(0.2A)が流れ込んでいます。もし14Vの電源の向きが逆なら,同じ計算で V=(4.2-1.4)÷(7/15)=6V となり,電源の向きの読み取りが結果を大きく左右します。

【関連する出題パターン】

電源を二つ以上含む回路は,ミルマンの定理・重ね合わせの理・テブナンの定理・キルヒホッフの法則のどれでも解けます。三つ以上の方法で同じ答えを出す練習をしておくと,本番では一番速い方法を選べるようになります。

この問題の根拠出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。