保育士

保育士の仕事内容法令が定める役割・保育所の一日の流れ・資格を活かせる職場

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

保育士の仕事内容を、児童福祉法第18条の4、保育所保育指針、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の条文で説明します。保育士の定義、保育所保育指針が示す役割と専門性、保育時間と一日の流れについて公的に決まっていること、保育士を置く(または資格として挙げる)児童福祉施設の一覧を、確認日つきで整理しました。

目次
  1. 保育士の仕事は、法律でどう定義されているか
  2. 保育所保育指針が示す、保育所の役割と保育士の仕事
  3. 保育所の一日の流れ|公的に決まっているのは枠組みだけ
  4. 保育士の専門性|指針が挙げる知識・技術・判断と倫理
  5. 保育士の資格を活かせる職場|法令が保育士を置く、または資格として挙げる施設
  6. 大変・やりがい・向いている人|公的な資料から言えること、言えないこと
  7. まとめ・次にやること
結論:保育士の仕事は、ひとことで言えば、子どもを保育することと、保護者の子育てを支えることの2つです。法律(児童福祉法第18条の4)も、保育士の業を「児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導」と定めています。保育所保育指針に沿って具体的に並べると、計画を立てて日々の保育(食事・午睡・遊びを含む生活全体)を行い、記録して見直すこと、子どもの健康と安全を守ること、保護者との連絡や相談、地域の子育て家庭への支援、研修による専門性の向上が仕事に含まれます(当サイトによる整理)。一日の流れの標準的な時間割は、法令にも指針にも書かれておらず、決まっているのは保育時間が一日8時間を原則とすること(設備運営基準第34条)など、枠組みだけです。保育士の資格を使える職場は保育所だけではなく、乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センターなど、設備運営基準が保育士を職員として挙げる施設が複数あります。

この記事は、法令と国の文書をもとに保育士の仕事を説明します(倫理綱領だけは、それを定めた団体のページを出典にしています)。やりがいや向いている人のような感じ方の話は、公的な資料に定義がないため、書かれていることと書かれていないことを分けて示します。引用する条文は、e-Gov 法令検索の現行の条文(2026-10-12 時点)です。合格ナビは、全国保育士養成協議会(以下「協議会」)や国の機関とは関係のない学習サイトで、掲載する問題と解説は合格ナビが独自に作ったオリジナル教材です。

保育士の仕事は、法律でどう定義されているか

児童福祉法第18条の4は、保育士を、保育士登録を受けた人のうち、次の仕事をする人と定めています。

「保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者」

この条文から読み取れる仕事の中身は、3つです。

  • 児童の保育を行うこと
  • 児童の保護者に対して、保育に関する指導を行うこと
  • 「専門的知識及び技術」を用いること(保育士登録を受け、保育士の名称を用いて行う)

同じ法律には、保育士の仕事に関わる義務も書かれています。

  • 第18条の21:「保育士は、保育士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」
  • 第18条の22:「保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。」(保育士でなくなった後も同様)
  • 第18条の23:「保育士でない者は、保育士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。」(名称独占。試験に合格しただけでは保育士と名乗れず、登録が必要です。手続きは保育士登録の記事に、名称独占や義務に違反した場合の扱いは保育士資格とはにまとめています)

試験・養成施設を経て登録を受けるまでの全体像は保育士試験とはに、受験資格は保育士資格の取り方にあります。

保育所保育指針が示す、保育所の役割と保育士の仕事

保育所の保育の内容は、設備運営基準第35条により、内閣総理大臣が定める指針に従います。この指針にあたるのが保育所保育指針で、現行の指針は、平成29年に厚生労働大臣が告示したものです。

保育所保育指針の告示番号と適用日:平成29年厚生労働省告示第117号。平成30年4月1日から適用。第1章 総則、第2章 保育の内容、第3章 健康及び安全、第4章 子育て支援、第5章 職員の資質向上の5章構成。最終確認日:2026-10-12。出典:こども家庭庁 保育所保育指針(PDF)。

指針の内容は、保育所保育指針の記事で試験の範囲として整理しています。ここでは、仕事の中身が書かれている箇所だけを取り上げます。

保育所の役割(第1章1の(1))。 指針は、保育所が次のような場所であるとしています。

  • 入所する子どもについて、「入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない」
  • 保育所の特性は、「保育に関する専門性を有する職員が、家庭との緊密な連携の下に、子どもの状況や発達過程を踏まえ、保育所における環境を通して、養護及び教育を一体的に行うことを特性としている」
  • 保育所の役割には、子どもの保育だけでなく、「入所する子どもの保護者に対する支援及び地域の子育て家庭に対する支援等を行う役割を担うもの」が含まれる

保育士の職責(同じ(1)のエ)。 指針は、保育所における保育士について、児童福祉法第18条の4を踏まえた次の文章を置いています。

「倫理観に裏付けられた専門的知識、技術及び判断をもって、子どもを保育するとともに、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行うものであり、その職責を遂行するための専門性の向上に絶えず努めなければならない」

法律の定義の「専門的知識及び技術」と比べると、指針の文章には「判断」と「倫理観」が加わっており、専門性の向上に絶えず努めることも職責として書かれています。

養護と教育。 指針は、養護を「子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わり」と説明しています。保育は、この養護と教育を一体的に行うものとされています(設備運営基準第35条も「養護及び教育を一体的に行うことをその特性」と書いています)。第2章は、乳児保育、1歳以上3歳未満児、3歳以上児の区分で、保育のねらい及び内容を示しています。3歳以上児などの領域の整理は保育の5領域の記事にあります。

指針の章立てを、仕事の種類に当てはめると、次のようになります。右の列は、当サイトによる整理です。

指針の章指針が示している内容(要旨)仕事としては
第1章 総則保育所の役割、保育の目標・方法・環境、全体的な計画・指導計画の作成、記録と評価計画を立て、保育し、記録して見直す
第2章 保育の内容養護と教育のねらい及び内容、年齢区分ごとの保育子どもの発達に応じた日々の保育
第3章 健康及び安全健康支援、食育の推進、環境・衛生管理、事故防止、災害への備え健康観察、食事、安全管理、避難訓練
第4章 子育て支援保育所を利用している保護者への支援、地域の保護者等への支援保護者との連絡・相談、地域への支援
第5章 職員の資質向上職員の専門性、施設長の責務、研修研修を受け、学び合う

計画と記録については、指針の第1章が、「保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること」と書いています。第3章は、不適切な養育の兆候が見られる場合や虐待が疑われる場合の対応も定めています。虐待が疑われる場合については、「速やかに市町村又は児童相談所に通告し、適切な対応を図ること」とあります。

保護者への支援については、第4章が「保育及び子育てに関する知識や技術など、保育士等の専門性や、子どもが常に存在する環境など、保育所の特性を生かし、保護者が子どもの成長に気付き子育ての喜びを感じられるように努めること」と書いています。設備運営基準第36条も、保育所の長は「常に入所している乳幼児の保護者と密接な連絡をとり、保育の内容等につき、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない」と定めています。

保育所の一日の流れ|公的に決まっているのは枠組みだけ

「一日の流れ」を検索する人が知りたいのは、時刻ごとの予定表です。ところが、国の文書には、その予定表がありません。

児童福祉法、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準、保育所保育指針、保育所保育指針解説には、保育所の一日の標準的な時間割の記載がありません(2026-10-12 時点)。当サイトは、時刻ごとの流れを表にして示すことはしません。国の文書で確かめられるのは、次の枠組みです。

保育時間の原則:保育所における保育時間は一日につき8時間を原則とし、その地方における乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、保育所の長が定める(設備運営基準第34条)。最終確認日:2026-10-12。出典:e-Gov法令検索 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準。

設備運営基準第34条の条文は、「保育所における保育時間は、一日につき八時間を原則とし、その地方における乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、保育所の長がこれを定める。」です。条文が定めているのは「保育時間」で、保育所が開いている時間(開所時間)を決める条文ではありません。保護者の就労状況に応じて子どもが保育所で過ごす時間が異なることは、指針解説も前提にしています。

保育所保育指針が、一日の過ごし方について求めていることは、次のとおりです。

  • 生活のリズム:保育の方法として、「子どもの生活のリズムを大切にし、健康、安全で情緒の安定した生活ができる環境や、自己を十分に発揮できる環境を整えること」(第1章1の(3))
  • 活動と休息:指導計画で、「一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること」(第1章3の(2))
  • 午睡:「午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること」(同)
  • 長時間にわたる保育:「長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること」(同)
  • 食育:「意欲をもって食に関わる体験を積み重ね、食べることを楽しみ、食事を楽しみ合う子どもに成長していくことを期待するものである」(第3章2の(1))。食事の提供を含む食育計画を、全体的な計画に基づいて作成するとされています

指針には、時刻ではなく「配慮すること」が並んでいます。また、保育所保育指針解説は、計画的な援助をねらいとした活動についても、小学校のように時間割に沿って教科ごとに指導する方法とは異なることに留意が必要だと説明しています。

当サイトの読み方を添えます。指針は、各保育所が全体的な計画を作り、それに基づいて長期的・短期的な指導計画を作るとしています。そのため、一日の具体的な流れは、保育所ごとの計画で決まるもので、全国共通の標準はない、というのが条文と指針からの読みです。各園の日課は、その園が公表している資料や説明で確かめてください。保育の利用時間の区分など、子ども・子育て支援の制度に基づく話は、この記事では扱いません。

保育士の専門性|指針が挙げる知識・技術・判断と倫理

どんな力が必要かという問いに、国の文書が書いているのは、専門性と倫理です。

保育所保育指針第5章は、職員の資質向上の基盤を次のように書いています。

「職員一人一人の倫理観、人間性並びに保育所職員としての職務及び責任の理解と自覚が基盤となる」

そのうえで、各職員は、研修などを通じて、保育士・看護師・調理員・栄養士など、それぞれの職務内容に応じた専門性を高めるため、必要な知識及び技術の修得、維持及び向上に努めなければならない、とされています。

保育士個人の倫理の面では、保育所保育指針解説が、保育士については全国保育士会が「全国保育士会倫理綱領」を定めていると説明しています。倫理綱領の本文は、全国保育協議会(保育士試験を実施する全国保育士養成協議会とは別の団体)のページ「全国保育士会とは」に載っています。本文の末尾には、全国社会福祉協議会・全国保育協議会・全国保育士会の名と、平成14年度第2回全国保育士会委員総会で採択された(平成15年2月26日)ことが記されています。本文は、前文に続けて次のように書いています。

「私たちは、子どもが現在(いま)を幸せに生活し、未来(あす)を生きる力を育てる保育の仕事に誇りと責任をもって、自らの人間性と専門性の向上に努め、一人ひとりの子どもを心から尊重し、次のことを行います。」

続けて、次の3つの宣言と、8つの項目が並びます。

  • 「私たちは、子どもの育ちを支えます。」
  • 「私たちは、保護者の子育てを支えます。」
  • 「私たちは、子どもと子育てにやさしい社会をつくります。」

8つの項目は、1 子どもの最善の利益の尊重、2 子どもの発達保障、3 保護者との協力、4 プライバシーの保護、5 チームワークと自己評価、6 利用者の代弁、7 地域の子育て支援、8 専門職としての責務です。法律の守秘義務(児童福祉法第18条の22)は項目4に、指針の保護者支援は項目3と7に、専門性の向上は項目8に、それぞれ対応しています(当サイトの整理)。倫理綱領は、保育士会が定めた規範で、法律ではありません。

保育士の資格を活かせる職場|法令が保育士を置く、または資格として挙げる施設

保育士の資格が使える職場として、法令の上で確かめられるのは、次の施設です。児童福祉施設のうち、設備運営基準が、職員として保育士を挙げているか、職員の資格の一つに保育士の資格を挙げている施設と、認定こども園法が保育教諭の要件に保育士登録を挙げている幼保連携型認定こども園を載せました。小規模保育事業など、児童福祉施設ではない事業の基準は、この記事では扱っていません。

表の右の列は、【必置】=置かなければならない職員として保育士が挙がっているもの、【資格の一つ】=ある職種の資格要件の選択肢の一つとして保育士の資格が挙がっているもの、【代替】=ほかの職種に代えて保育士を置けるもの、に分けています。

施設児童福祉法設備運営基準などでの保育士の位置づけ
保育所第39条【必置】第33条:置かなければならない職員(保育士、嘱託医、調理員)
幼保連携型認定こども園第39条の2設備運営基準ではなく認定こども園法第15条が、保育教諭の資格を定める(幼稚園の普通免許状と保育士登録の両方。当面は、どちらか一方でもなれる附則の特例があります)。詳しくは認定こども園・保育所・幼稚園の違い
乳児院第37条【代替】第21条(乳幼児10人未満の乳児院を除く):看護師の一部を、保育士または児童指導員で代えることができる。【必置】同条:そのほかに、乳幼児20人以下の施設には保育士を1人以上置く。【代替】第22条(乳幼児10人未満):看護師は、1人を除き、保育士または児童指導員で代えることができる
母子生活支援施設第38条【資格の一つ】第28条:母子支援員の資格の一つ。第30条:保育所に準ずる設備を設ける場合の保育士の数の基準
児童厚生施設第40条【資格の一つ】第38条:児童の遊びを指導する者の資格の一つ
児童養護施設第41条【必置】第42条:置かなければならない職員。児童指導員及び保育士の総数の基準あり。第46条:児童指導員及び保育士のうち少なくとも一人を児童と起居を共にさせる
障害児入所施設第42条【必置】第49条(福祉型)・第58条(医療型):入所させる児童の障害の区分ごとに、置かなければならない職員として児童指導員・保育士などを挙げる
児童発達支援センター第43条【必置】第63条:置かなければならない職員。児童指導員、保育士などの総数の基準あり
児童心理治療施設第43条の2【必置】第73条:置かなければならない職員。児童指導員及び保育士の総数の基準あり
児童自立支援施設第44条【資格の一つ】第83条:児童生活支援員の資格の一つ
乳児院の保育士の配置:乳幼児10人以上を入所させる乳児院のうち、乳幼児20人以下を入所させる施設には、看護師に代えて置く保育士のほかに、保育士を1人以上置かなければならない(設備運営基準第21条第1項・第6項・第7項)。乳幼児10人未満の乳児院では、看護師7人以上のうち1人を除き、保育士または児童指導員で代えることができる(同第22条第2項)。最終確認日:2026-10-12。出典:e-Gov法令検索 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準。

この表の見方に、3つの注意があります。

1. 置かなければならない職員と、職員の資格の一つとして挙げられている場合は違います。保育所、児童養護施設、児童発達支援センターなどでは、保育士が置く職員の種類として挙げられています。母子支援員、児童の遊びを指導する者、児童生活支援員では、保育士の資格を有することは、資格要件のうち複数ある選択肢の一つです。

2. 保育所の保育士の人数の基準は保育士の配置基準の記事にまとめています。この記事では繰り返しません。

3. 設備運営基準の条文には、認定地方公共団体の区域内の施設について、保育士のほか、地域限定保育士などを含めて書き分けている箇所があります。地域限定保育士については地域限定保育士の記事を見てください。

各施設の目的は、児童福祉法の条文に書かれています。たとえば、児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて養護し、退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行う施設です(第41条)。乳児院は、乳児を入院させて養育し、退院した者について相談その他の援助を行う施設です(第37条)。同じ「保育士」の資格でも、通所して保育を行う保育所と、入所して生活を支える施設とでは、仕事の中身が違います。

保育士として登録している人の数と、実際に社会福祉施設等で働く人の数には、差があります。

保育士の登録者数と従事者数:こども家庭庁の基礎資料「保育人材の確保のための総合的な対策」(令和8年3月版)によると、保育士登録者数は約191万人、社会福祉施設等の従事者数は約68万人、保育士資格を持ち登録されているが社会福祉施設等で従事していない者は約123万人。資料の文章には年の表示がなく、同じページのグラフの最新年である令和6年の値(従事者675千人と非従事1,230千人の合計1,905千人)と一致する(当サイトによる照合)。登録者数はこども家庭庁成育局成育基盤課調べ(各年10月1日)、従事者数は厚生労働省「社会福祉施設等調査」(各年10月1日)の社会福祉施設に従事する保育士の数を元にしたもの(幼保連携型認定こども園は文部科学省「学校基本調査」(各年5月1日))。従事者数には、常勤ではない短時間勤務の保育士も1名として計上し、保育所のほか児童養護施設等の社会福祉施設で従事している者も含む。社会福祉施設等で従事していない保育士数には、認可外保育施設や幼稚園に勤務する者と、保育士が死亡した場合の資格喪失の届出を行っていない者を含む。認可外保育施設に勤務する保育士数は64,873人(令和6年地域児童福祉事業等調査)、幼稚園に勤務する者(本務者)は82,809人(令和6年学校基本調査。全ての者が保育士資格を有しているとは限らない)。最終確認日:2026-10-12。出典:こども家庭庁 基礎資料 保育人材の確保のための総合的な対策(令和8年3月版)。

「社会福祉施設等で従事していない」約123万人は、働いていない人の数ではありません。資料は、この数に、認可外保育施設や幼稚園で働く人と、死亡後の届出がされていない人も含むと書いています。人数が示されているのは認可外保育施設と幼稚園の2つだけで、この資料には、それ以外の勤め先や、働いていない人の内訳の記載がありません(2026-10-12 時点)。

大変・やりがい・向いている人|公的な資料から言えること、言えないこと

この3つは、検索が多い言葉です。当サイトは、体験談や感想は書かず、国の文書に書かれていることだけを答えます。

大変と言われる理由。 こども家庭庁の基礎資料「保育人材の確保のための総合的な対策」(令和8年3月版)は、「保育士を退職した理由として、仕事量が多いことや労働時間が長いことが要因として挙げられている」と書いています。同じ資料に、非効率な事務作業や紙での業務によって、こどもと向き合う時間が取れないという意見が載っています。対応の方向として、同じ資料は、保育現場へのICTの導入や、保育補助者などの配置の推進、休憩の適切な確保を挙げています。この資料には、退職理由を挙げた人の数や割合、調査の対象者数(N)の記載がありません(2026-10-12 時点)。どのくらいの人がそう答えたかは、この資料からは言えません。

責任の重さを示す記述は、指針にもあります。第3章は、事故防止の取組で、「睡眠中、プール活動・水遊び中、食事中等の場面では重大事故が発生しやすい」ことを踏まえた対策を求めています。

やりがい。 児童福祉法、設備運営基準、保育所保育指針、保育所保育指針解説、こども家庭庁の保育の基礎資料には、保育士のやりがいを定義した記載がありません(2026-10-12 時点)。感じ方は人によって違うため、公的に決められる性質のものではない、というのが当サイトの読みです。国の文書が書いているのは、仕事の目的です。たとえば指針の第4章は、保育士等の専門性を生かして、保護者が子どもの成長に気付き子育ての喜びを感じられるように努めること、と書いています。これは、保護者への支援の目的であって、保育士自身の気持ちの説明ではありません。なお、こども家庭庁の基礎資料「保育の現場・職業の魅力発信」(令和8年3月版)は、こども家庭庁のHPに「ハローミライの保育士」を開設し、保育所等の実践事例集や実践動画などを掲載して保育の魅力を発信している、と書いています。現場の様子を国の発信で見たいときは、この特設サイトが手がかりになります。

向いている人。 同じく、法令・指針・解説・基礎資料には、保育士に向いている人の条件を示した記載がありません(2026-10-12 時点)。指針解説に「適性」という言葉は出てきますが、施設長が職員一人一人の適性等を踏まえて研修や配置を考える、という文脈です。公的に決まっている条件は、資格に関するものです。保育士になるには、試験に合格するか、指定保育士養成施設を卒業して資格を得たうえで、保育士登録を受けます。働き始めてからは、信用を傷つける行為の禁止と秘密保持(児童福祉法第18条の21・第18条の22)、指針が求める専門性の向上への努力が義務や責務です。性格や向き不向きを、国の文書から判断することはできません。

まとめ・次にやること

  • 保育士の仕事は、児童福祉法第18条の4により、児童の保育と、児童の保護者に対する保育に関する指導です
  • 保育所保育指針は、保育所の役割に保護者への支援と地域の子育て家庭への支援を含め、保育士の専門性を「倫理観に裏付けられた専門的知識、技術及び判断」と書いています
  • 保育所の一日の標準的な時間割は、法令にも指針にも書かれていません。決まっているのは、保育時間が一日8時間を原則とすることと、生活のリズム、午睡、長時間保育への配慮です
  • 保育士の資格が使える職場は保育所だけではなく、設備運営基準が保育士を挙げる児童福祉施設が複数あります。保育士が必須の施設と、資格の選択肢の一つの施設があります
  • 大変と言われる理由は、こども家庭庁の資料に退職理由の記述がありますが、人数や割合は書かれていません。やりがいや向いている人を定義した公的な記載はありません

次にやることは、①保育士になる道筋を保育士試験とはで確かめる、②受験資格を保育士資格の取り方で確かめる、③この記事で出てきた児童福祉施設の分野を、社会的養護のオリジナル問題で確かめる、の3つです。

出典の一覧:e-Gov法令検索 児童福祉法、e-Gov法令検索 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準、e-Gov法令検索 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律、こども家庭庁 保育所保育指針(PDF)、こども家庭庁 保育所保育指針解説(PDF)、こども家庭庁 基礎資料 保育人材の確保のための総合的な対策(PDF)、こども家庭庁 基礎資料 保育の現場・職業の魅力発信(PDF)、こども家庭庁 保育(関連資料の一覧)、全国保育協議会 全国保育士会とは(全国保育士会倫理綱領)。数字と日付は2026-10-12 時点のものです。

よくある質問

Q保育士の仕事は、子どもの世話だけですか?

児童福祉法第18条の4は、保育士の業を「児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導」と定めています。子どもの保育だけでなく、保護者への保育に関する指導も法律上の仕事に含まれます。保育所保育指針は、さらに第4章で、保育所を利用している保護者への子育て支援と、地域の保護者等への子育て支援を挙げています(e-Gov 法令検索の現行条文と、こども家庭庁が掲載する保育所保育指針・2026年10月12日確認)。

Q保育所の一日の流れ(時間割)は、公的に決まっていますか?

決まっていません。児童福祉法、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準、保育所保育指針、保育所保育指針解説には、保育所の一日の標準的な時間割の記載がありません(2026-10-12 時点)。決まっているのは枠組みで、設備運営基準第34条は、保育時間を一日につき8時間を原則とし、保育所の長が定めるとしています。保育所保育指針は、生活のリズム、午睡、長時間にわたる保育などへの配慮を求めています。各園の日課は、各園が公表している資料で確かめます。

Q保育士の資格は、保育所以外の施設でも使えますか?

設備運営基準が、保育士を置く職員として挙げている、または職員の資格の一つとして挙げている児童福祉施設は、保育所のほかにもあります。乳児院、母子生活支援施設、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設です。職種や、保育士が必須か選択肢の一つかは施設ごとに違います。幼保連携型認定こども園の保育教諭も、認定こども園法第15条で保育士登録が要件の一つです。この記事の表に条番号つきでまとめました(e-Gov 法令検索の現行条文・2026年10月12日確認)。

Q保育士の仕事が大変だと言われる理由は、公的な資料で確かめられますか?

こども家庭庁の基礎資料「保育人材の確保のための総合的な対策」(令和8年3月版)に、保育士を退職した理由として、仕事量が多いことや労働時間が長いことが要因として挙げられている、という記述があります。同じ資料に、非効率な事務作業や紙での業務によって、こどもと向き合う時間が取れないという意見も載っています。この資料には、その理由を挙げた人の数や割合の記載がありません(2026-10-12 時点)。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月12日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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