問題
次の文は、「こども基本法」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A この法律において「こども」とは、心身の発達の過程にある者をいい、年齢による上限は定められていない。 B 都道府県は、こども大綱を勘案して、都道府県こども計画を定めなければならない。 C 基本理念の一つとして、こどもの養育については、家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識の下、これらの者に対してこどもの養育に関し十分な支援を行うことが掲げられている。 D 国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとされている。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「子ども家庭福祉」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は5です。こども基本法の「こども」は「心身の発達の過程にある者」で、18歳などの年齢で区切っていません(A○)。都道府県こども計画は「定めるよう努める」とされる努力義務で、「定めなければならない」は誤りです(B×)。家庭を基本とし保護者が第一義的責任を持つという考え方(C○)と、施策にこどもや子育て当事者の意見を反映させる仕組み(D○)は、どちらも条文どおりです。
A ○ 第2条第1項は「この法律において『こども』とは、心身の発達の過程にある者をいう。」と定めています。児童福祉法の「児童」(満18歳に満たない者)のような年齢の区切りはありません。
B × 第10条第1項は「都道府県は、こども大綱を勘案して、当該都道府県におけるこども施策についての計画…を定めるよう努めるものとする。」としています。市町村こども計画(第2項)も同じく努力義務です。義務とする記述は誤りです。なお、計画を定めたり変更したりしたときは遅滞なく公表しなければなりません(第3項)。
C ○ 第3条第5号の基本理念は、こどもの養育は家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識の下、これらの者に十分な支援を行うとともに、家庭での養育が困難なこどもにはできる限り家庭と同様の養育環境を確保することを掲げています。
D ○ 第11条の「こども施策に対するこども等の意見の反映」の規定どおりです。策定・実施・評価のすべての段階が対象です。
以上から、A○ B× C○ D○ の5が正答です。
法の成り立ち こども基本法は令和4年に制定され、令和5年4月1日に施行されました(こども家庭庁の発足と同日)。第1条で「日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり」と明記し、こども施策を社会全体で総合的に推進することを目的としています。
「こども」の定義と他法との違い 年齢で区切らない定義は、18歳や20歳といった節目で支援が途切れないようにするためのものです。これに対し、児童福祉法の「児童」は満18歳に満たない者、児童虐待防止法の「児童」も18歳に満たない者と年齢で定義されています。こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律は、第2条で「こども」をこども基本法第2条第1項の「こども」としており、同じ定義を使っています。
基本理念(第3条)の六つ ①個人として尊重され差別的取扱いを受けない、②適切な養育・生活の保障・教育を受ける機会、③年齢・発達の程度に応じた意見表明と社会参画の機会、④意見の尊重と最善の利益の優先考慮、⑤家庭を基本とする養育と保護者への支援・家庭と同様の養育環境の確保、⑥家庭や子育てに夢を持ち喜びを実感できる社会環境の整備、です。③④は児童の権利に関する条約の第12条・第3条と、⑤は同条約第18条・第20条と対応しています。
大綱と計画の関係 政府は「こども大綱」を定めなければならない(第9条第1項・義務)のに対し、都道府県・市町村のこども計画は努力義務です(第10条)。国の大綱は義務、自治体の計画は努力義務という対比は、こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律(大綱は義務・都道府県計画と市町村計画は努力義務)でも同じ構造です。また、都道府県こども計画は、都道府県子ども・若者計画やこどもの貧困対策の都道府県計画など、他の法令に基づく計画と一体のものとして作成することができます(第10条第4項)。
意見反映の位置づけ 第11条は国・地方公共団体に、施策の策定・実施・評価に当たってこどもや養育者などの意見を反映させる措置を求めています。こども大綱の案を作るこども政策推進会議にも、こどもや養育者、学識経験者、民間団体などの意見を反映させる措置が求められています(第17条第3項)。こども家庭庁が行うアンケートや対話の場などの取組は、これらの規定を背景にしています。
- こども基本法第2条e-Govで原文を読む
- 児童福祉法e-Govで原文を読む
- 日本国憲法e-Govで原文を読む
- 児童虐待の防止等に関する法律e-Govで原文を読む
- こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「子ども家庭福祉」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:こども基本法(令和4年法律第77号)第2条第1項・第3条第5号・第10条第1項・第11条条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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