問題
次の文は、「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A この法律における「こども」とは、こども基本法第2条第1項に規定するこどもをいう。 B 大綱には、こどもの貧困率、ひとり親世帯の貧困率、ひとり親世帯の養育費受領率、生活保護世帯に属するこどもの高等学校等進学率及び大学等進学率等のこどもの貧困に関する指標と、当該指標の改善に向けた施策を定めるものとされている。 C 市町村は、大綱(都道府県計画が定められているときは、大綱及び都道府県計画)を勘案して、市町村計画を定めなければならない。 D こどもの貧困の解消に向けた対策は、こどもの貧困がその家族の責任に係る問題としてのみ捉えられるべきものではなく、その背景に様々な社会的な要因があることを踏まえ、社会的な取組として推進されなければならない。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「子ども家庭福祉」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は4です。この法律は令和6年の改正で題名が「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」に変わりました。「こども」はこども基本法と同じく「心身の発達の過程にある者」です(A○)。大綱には貧困率や進学率などの指標を定めます(B○)。都道府県計画・市町村計画は「定めるよう努める」努力義務なので、Cの「定めなければならない」は誤りです。こどもの貧困を家族だけの責任とせず社会全体で取り組むという理念(D○)も条文どおりです。
A ○ 第2条は「この法律において『こども』とは、こども基本法第二条第一項に規定するこどもをいう。」と定めています。つまり、年齢で区切らず「心身の発達の過程にある者」が対象です。
B ○ 第9条第2項第2号は、大綱に定める事項として、こどもの貧困率、ひとり親世帯の貧困率、ひとり親世帯の養育費受領率、生活保護世帯に属するこどもの高等学校等進学率、生活保護世帯に属するこどもの大学等進学率等の指標と、その改善に向けた施策を挙げています。これらの指標の定義は政令で定めます(同条第5項)。
C × 第10条第2項は、市町村は大綱(都道府県計画があるときは大綱及び都道府県計画)を勘案して市町村計画を「定めるよう努めるものとする」としています。都道府県計画(第1項)も同じく努力義務です。義務とする記述は誤りです。
D ○ 第3条第5項の基本理念どおりです。こどもの貧困の背景に様々な社会的な要因があることを踏まえ、国民の理解を深めることを通じて社会的な取組として推進するとしています。
以上から、A○ B○ C× D○ の4が正答です。
題名の変更 この法律は平成25年に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」として制定され、令和6年法律第68号により現在の題名に改められました(令和6年9月25日施行)。改正では、目的規定に「こどもの貧困の解消」を明記し、貧困により、こどもが適切な養育・教育・医療を受けられないこと、多様な体験の機会を得られないことなどによって権利利益を害され社会から孤立することのないようにする、という考え方が示されました。目的規定は、日本国憲法第25条その他の基本的人権に関する規定、児童の権利に関する条約、こども基本法の精神にのっとるとしています。
基本理念(第3条)の構造 第1項はこどもの意見の尊重と最善の利益の優先考慮、第2項は「こどもの現在の貧困を解消するとともにこどもの将来の貧困を防ぐ」こと、第3項は教育の支援・生活の安定に資するための支援・保護者に対する就労の支援・経済的支援を包括的かつ早期に講ずること、第4項は妊娠から出産まで及びこどもがおとなになるまでの切れ目のない支援、第5項は社会的な取組としての推進(D)、第6項は関係機関の連携です。「現在の貧困」と「将来の貧困」の両方を掲げている点が、この法律の考え方の中心です。
四つの柱 基本的施策は、教育の支援(第11条)、生活の安定に資するための支援(第12条)、保護者に対する職業生活の安定と向上に資するための就労の支援(第13条)、経済的支援(第14条)の四つで、ほかに民間団体の活動の支援(第15条)、調査研究等(第16条)が置かれています。
大綱とこども大綱の関係 第9条第4項により、こども基本法に基づくこども大綱のうち第9条第2項各号の事項に関する部分は、この法律の大綱とみなされます。また、政府は毎年、こどもの貧困の状況と対策の実施状況を国会に報告・公表しなければならず(第8条第1項)、こども基本法に基づく年次報告がされたときは、この報告もされたものとみなされます(同条第2項)。
紛らわしい点 国の大綱は「定めなければならない」(義務)、都道府県計画・市町村計画は「定めるよう努める」(努力義務)という書き分けは、こども基本法の大綱と計画の関係と同じです。指標の具体的な数値(貧困率など)は年度によって変わるため、数値そのものは問題の正誤の決め手にせず、どのような指標が法律に挙げられているかを押さえておきます。
- こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律e-Govで原文を読む
- こども基本法第2条・第二条e-Govで原文を読む
- 日本国憲法第25条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「子ども家庭福祉」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律(平成25年法律第64号)第2条・第3条第5項・第9条第2項・第10条第2項条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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