問題
次の文は、児童福祉法に定める児童の意見聴取等に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 都道府県知事又は児童相談所長は、児童養護施設への入所措置や一時保護を行う場合、又はこれらを解除する場合には、児童の最善の利益を考慮するとともに、児童の意見又は意向を勘案して措置を行うために、あらかじめ、年齢、発達の状況その他の当該児童の事情に応じ、意見聴取その他の措置をとらなければならない。 B 児童の生命又は心身の安全を確保するため緊急を要する場合には、意見聴取等措置は、措置を行った後も含めて省略することができる。 C 意見表明等支援事業とは、措置等に係る児童の意見又は意向について、児童の福祉に関し知識又は経験を有する者が、意見聴取その他これらの者の状況に応じた適切な方法により把握するとともに、これらの意見又は意向を勘案して児童相談所、都道府県その他の関係機関との連絡調整その他の必要な支援を行う事業をいう。 D 意見聴取等措置の対象は、15歳以上の児童に限られる。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「子ども家庭福祉」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は2です。令和4年の児童福祉法改正で、施設入所や一時保護などを決めるときには、あらかじめ子どもの意見を聴く「意見聴取等措置」が義務づけられました(A○)。緊急のときでも省略はできず、措置の後で速やかに行わなければなりません(B×)。子どもの意見や意向を把握し、関係機関との調整をする「意見表明等支援事業」も新設されました(C○)。年齢で対象を区切ってはおらず、年齢や発達の状況に応じた方法で行います(D×)。
A ○ 第33条の3の3は、都道府県知事、児童相談所長又は措置施設の長が、施設入所等の措置や一時保護を行う場合・解除する場合などに、あらかじめ年齢・発達の状況その他の事情に応じ意見聴取その他の措置(意見聴取等措置)をとらなければならないと定めています。
B × 同条ただし書は、緊急を要しあらかじめ意見聴取等措置をとるいとまがないときは、措置を行った後速やかに意見聴取等措置をとらなければならないとしています。省略できるのではなく、事後に行う義務があります。
C ○ 第6条の3第17項の意見表明等支援事業の定義どおりです。意見聴取等措置の対象となる児童の意見・意向や、施設入所等の措置がとられている児童の処遇についての意見・意向を、児童の福祉に関し知識又は経験を有する者が把握し、関係機関との連絡調整などの支援を行います。
D × 条文は「年齢、発達の状況その他の当該児童の事情に応じ」とし、年齢による対象の限定はありません。乳幼児であっても、その子どもに応じた方法で意見や意向をくみ取ることが求められます。
以上から、A○ B× C○ D× の2が正答です。
対象となる場面 第33条の3の3が意見聴取等措置を義務づける場面は、①児童福祉司等による指導(第26条第1項第2号)の措置、②児童福祉司等による指導(第27条第1項第2号)、施設入所・里親委託等(同項第3号)、指定発達支援医療機関への委託(同条第2項)の措置、③家庭裁判所の承認による施設入所等の措置の期間の更新、④一時保護の開始と解除、⑤児童虐待防止法に基づく面会・通信の制限の開始と終了、です。それぞれ、措置を採る場合だけでなく、解除・停止・変更の場合も含まれます。
意見表明等支援事業の役割 意見表明等支援事業は、児童の福祉に関し知識又は経験を有する者が子どもの意見や意向を把握し、それを勘案して児童相談所・都道府県などの関係機関との連絡調整その他の支援を行うもので(第6条の3第17項)、子どもの声を関係機関に届ける役割を担います。都道府県等が行う事業で(所管行政庁は都道府県知事)、令和7年10月1日からは、この事業の従事者による虐待も被措置児童等虐待の対象に含まれています(第33条の10)。
権利擁護の環境整備 都道府県の業務として、児童養護施設への入所の措置、一時保護の措置その他の措置の実施や処遇に対する児童の意見又は意向に関し、都道府県児童福祉審議会その他の機関の調査審議及び意見の具申が行われるようにすることその他の児童の権利の擁護に係る環境の整備を行うことも定められています(第11条第1項第2号リ)。子どもの意見を聴く仕組み(意見聴取等措置)、意見表明を支える仕組み(意見表明等支援事業)、第三者機関で審議する仕組み(権利擁護の環境整備)が、令和4年改正で一体的に整えられたと整理できます。
理念との関係 児童福祉法第2条第1項は、全て国民は、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されるよう努めなければならないとしています。こども基本法第3条第3号・第4号、児童の権利に関する条約第12条(意見表明権)と同じ流れの中にある規定です。
紛らわしい点 「緊急なら省略できる」「一定年齢以上に限る」「措置を採るときだけで解除のときは不要」といった限定は、いずれも条文にありません。条文の「あらかじめ」と、緊急時の「措置後速やかに」をセットで押さえておきます。
- 児童福祉法第2条e-Govで原文を読む
- 児童虐待の防止等に関する法律e-Govで原文を読む
- こども基本法第3条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「子ども家庭福祉」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の3第17項・第33条の3の3条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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