保育士試験の科目「子ども家庭福祉」の範囲(協議会の出題範囲と教科目の目標・内容)と、土台になる児童福祉法・こども基本法・こども家庭庁設置法・児童虐待防止法の要点を、e-Govと公式資料にそって整理しました。
目次
結論:科目「子ども家庭福祉」の範囲は、協議会の出題範囲で、養成課程の教科目「子ども家庭福祉」と「子ども家庭支援論」の内容とされています。土台になるのは、児童福祉法、こども基本法、こども家庭庁設置法、児童虐待防止法の4つです。まず、理念(児童福祉法第1条〜第3条、こども基本法)、実施体制(国・都道府県・市町村、児童相談所、こども家庭センター)、施設と事業、虐待の防止の4つに分けると、全体を整理しやすくなります。
「子ども家庭福祉」は、子どもと家庭を支える制度の全体像を扱う科目です。このページでは、協議会が示している範囲を確認したうえで、主な法律の条文を e-Gov 法令検索の本文で読み、制度のつながりを整理します。科目の配点や免除は保育士試験の科目と科目免除、合格基準は保育士試験の合格率と合格基準、勉強の進め方は独学の勉強法にまとめています。隣り合う科目は社会福祉と教育原理・社会的養護です。
条文を読むときの法令の基準日:協議会は、筆記試験の法令・保育所保育指針等は令和8年4月1日以前に施行されたものに基づくと案内している。e-Gov の現行版の児童福祉法(2026-10-11 時点)は令和8年10月1日施行の改正を反映した版で、第33条(一時保護)の文言が4月1日の版と異なる。このページの児童福祉法・児童虐待防止法の引用は、令和8年4月1日時点の版(e-Gov の時点指定)で確認した。こども基本法(令和6年9月25日施行の版)とこども家庭庁設置法(令和8年4月1日施行の版)は、基準日時点で有効な版を引用している。最終確認日:2026-10-11。出典:協議会 筆記試験(後期)概要・e-Gov法令検索 児童福祉法。
協議会が示す「子ども家庭福祉」の範囲
協議会の「保育士試験出題範囲」は、科目ごとに出題の基本方針を示しています。子ども家庭福祉の基本方針は、次のとおりです。
「現代社会における子ども家庭福祉の意義及び役割について体系的に理解しているかを問うことを基本とする。」
出題範囲は、養成課程の教科目の「子ども家庭福祉」と「子ども家庭支援論」の内容とされています。協議会の出題範囲には、出題上の留意事項として、次の4つが書かれています。
- 子どもの人権擁護及び子ども家庭福祉に関する現代的課題等について理解しているかという点についても出題し、その場合には具体的事例を設定して問う等の工夫が必要であること
- 「子ども家庭福祉の歴史的変遷の部分からは、歴史的に古いもの又は現在の制度体系と関連のないものは出題しない。」
- 保育原理、社会福祉及び社会的養護の出題と十分関連をとって出題すること
- 経過措置として、当分の間、改正前の出題範囲となっている家庭支援論の内容を理解していることを前提とした出題とすること
科目の中身:教科目「子ども家庭福祉」の目標と内容
協議会が公開している「教科目の教授内容」(平成15年12月9日付け厚生労働省通知の別紙)には、教科目ごとの目標と内容が書かれています。「子ども家庭福祉」の目標は5つです。
1. 現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷について理解する
2. 子どもの人権擁護について理解する
3. 子ども家庭福祉の制度や実施体系等について理解する
4. 子ども家庭福祉の現状と課題について理解する
5. 子ども家庭福祉の動向と展望について理解する
内容は、この5つに対応した次の構成です。
| 大項目 | 小項目(教授内容の記載) |
|---|---|
| 1 現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷 | 理念と概念、歴史的変遷、現代社会と子ども家庭福祉 |
| 2 子どもの人権擁護 | 人権擁護の歴史的変遷、児童の権利に関する条約、人権擁護と現代社会における課題 |
| 3 子ども家庭福祉の制度と実施体系 | 制度と法体系、実施体系、児童福祉施設、専門職 |
| 4 子ども家庭福祉の現状と課題 | 少子化と地域子育て支援、母子保健と子どもの健全育成、多様な保育ニーズへの対応、子ども虐待・DVとその防止、社会的養護、障害のある子どもへの対応、少年非行等への対応、貧困家庭・外国籍の子どもとその家庭への対応 |
| 5 子ども家庭福祉の動向と展望 | 次世代育成支援と子ども家庭福祉の推進、地域における連携・協働とネットワーク、諸外国の動向 |
もう一方の教科目「子ども家庭支援論」は、目標が4つで、保育の専門性を活かした子ども家庭支援の意義、子育て家庭に対する支援の体制、要保護児童等及びその家庭に対する支援などが内容に含まれます。保育所保育指針の子育て支援の章(保育所保育指針とは)と重なる部分です。
軸になる法律と文書:4つの法律とこども大綱
| 法令・文書 | 何を定めているか |
|---|---|
| 児童福祉法(昭和22年法律第164号) | 児童の福祉を保障するための原理、児童福祉施設、児童相談所、子育て支援事業、里親、要保護児童の通告と措置など |
| こども基本法(令和4年法律第77号) | こども施策の基本理念、国・地方公共団体の責務、こども大綱 |
| こども家庭庁設置法(令和4年法律第75号) | こども家庭庁の任務と所掌事務 |
| 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号) | 児童虐待の定義、虐待の禁止、早期発見と通告 |
| こども大綱 | こども施策の基本的な方針や重要事項(閣議決定) |
こども大綱:令和5年12月22日閣議決定。こども基本法に基づく我が国初の大綱で、今後5年程度の基本的な方針や重要事項を一元的に定めるもの。こども家庭庁のページには「こどもまんなか実行計画2026」(令和8年6月9日こども政策推進会議決定)も掲載されている。最終確認日:2026-10-11。出典:こども家庭庁 こども大綱。
法令名の表記:法令名は、こども基本法・こども家庭庁設置法が「こども」、子ども・若者育成支援推進法が「子ども」、児童福祉法が「児童」。子どもの貧困対策の推進に関する法律は、2024年9月25日施行の版から「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」の題名になっている。こども大綱の本文は、少子化社会対策基本法・子ども・若者育成支援推進法・子どもの貧困対策の推進に関する法律に基づく3つの大綱を一つに束ねるものと説明し、従来の大綱を「子供・若者育成支援推進大綱」「子供の貧困対策の推進に関する大綱」と「子供」で書いている(本文6ページ)。最終確認日:2026-10-14。出典:こども家庭庁 こども大綱・e-Gov法令検索 こども基本法・e-Gov法令検索 こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律。
こども家庭庁設置法第3条は、こども家庭庁の任務に、子育てに対する支援と並べて、「こどもの権利利益の擁護に関する事務を行うことを任務とする」と定めています。同法第4条の所掌事務には、こどもの保育及び養護に関すること、こどもの虐待の防止に関すること、こども大綱の策定及び推進に関することなどが並んでいます。
理念:児童福祉法第1条〜第3条の3とこども基本法
児童福祉法の冒頭には、児童福祉の理念が置かれています。
「全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのつとり、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利を有する。」(第1条)
第2条は、国民に、児童の「その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され」るよう努めることを求め、保護者に「第一義的責任」があること、国及び地方公共団体は保護者とともに児童を心身ともに健やかに育成する責任を負うことを定めています。第3条は、前二条に規定するところは児童の福祉を保障するための原理で、すべて児童に関する法令の施行にあたって常に尊重されなければならない、としています。
第3条の2は、国及び地方公共団体に、児童が家庭において心身ともに健やかに養育されるよう、児童の保護者を支援する義務を課しています。ただし書では、家庭で養育することが困難または適当でない場合は、家庭における養育環境と同様の養育環境で、それも適当でない場合は、できる限り良好な家庭的環境で養育されるよう必要な措置を講じることとされています。第3条の3は、市町村・都道府県・国の役割分担を書いています(次の節)。
こども基本法は、令和4年に公布された、こども施策全体の基本法です。第3条の基本理念には、次のような項目があります。
- すべてのこどもについて、個人として尊重され、基本的人権が保障され、差別的取扱いを受けないこと
- すべてのこどもについて、「その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること」
- こどもの養育は、家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識の下で、十分な支援を行い、家庭での養育が困難なこどもにはできる限り家庭と同様の養育環境を確保すること
児童福祉法第1条・第2条とこども基本法第1条・第3条は、児童の権利に関する条約への言及と、「最善の利益」という共通の言葉を使っています。2つの法律を並べて読むと、理念のつながりが分かります。
実施体制:国・都道府県・市町村と、児童相談所・こども家庭センター
児童福祉法第3条の3は、基礎的な地方公共団体である市町村、広域的・専門的な対応をする都道府県、体制を確保する国の役割を、次のように分けています。
| 主体 | 役割(第3条の3) |
|---|---|
| 市町村 | 「基礎的な地方公共団体として」、児童の身近な場所での福祉に関する支援(第10条第1項各号の業務、保育の実施など)を適切に行う |
| 都道府県 | 市町村に対する必要な助言及び適切な援助を行うとともに、専門的な知識及び技術や、市町村の区域を超えた広域的な対応が必要な業務(第11条第1項各号の業務、施設への入所措置など)を行う |
| 国 | 児童が適切に養育される体制の確保に関する施策、市町村・都道府県に対する助言及び情報の提供などを行う |
市町村。 第10条は、市町村の業務として、児童及び妊産婦の福祉に関する実情の把握、情報の提供、家庭その他からの相談・調査・指導、包括的な支援を必要とする要支援児童等に対する計画の作成その他の包括的かつ計画的な支援などを挙げています。第10条の2は「市町村は、こども家庭センターの設置に努めなければならない。」と定め、こども家庭センターは、児童及び妊産婦の福祉に関する包括的な支援を行うことを目的とする施設とされています。第10条の3は、子育てに関する相談に応じる地域子育て相談機関の整備に努めることを市町村に求めています。
都道府県と児童相談所。 第11条は、都道府県の業務として、市町村への援助、児童の相談のうち専門的な知識及び技術を必要とするものへの対応、必要な調査並びに医学的・心理学的・教育学的・社会学的及び精神保健上の判定、児童の一時保護、里親に関する業務などを挙げています。第12条は「都道府県は、児童相談所を設置しなければならない。」と定め、児童相談所はこれらの業務の多くを担います。保健所の業務(第12条の6)には、児童の保健についての正しい衛生知識の普及、健康相談・健康診査・保健指導などがあります。
施設と事業:児童福祉施設・子育て支援事業・里親
児童福祉法第7条は、児童福祉施設として、次の13を挙げています。
助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センター及び里親支援センター
児童福祉法第41条:児童養護施設は、保護者のない児童(乳児を除く。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む。)、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設とされている(令和8年4月1日時点の条文)。最終確認日:2026-10-14。出典:e-Gov法令検索 児童福祉法。
第6条の3には、児童自立生活援助事業、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、小規模住居型児童養育事業、家庭的保育事業、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業、事業所内保育事業、病児保育事業、子育て援助活動支援事業など、事業の定義が並んでいます(令和8年4月1日時点の版では、親子再統合支援事業、意見表明等支援事業、妊産婦等生活援助事業、子育て世帯訪問支援事業、児童育成支援拠点事業、親子関係形成支援事業、妊婦等包括相談支援事業、乳児等通園支援事業なども含まれます)。たとえば、乳児家庭全戸訪問事業は、「一の市町村の区域内における原則として全ての乳児のいる家庭を訪問する」事業、地域子育て支援拠点事業は、乳児または幼児とその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業と定義されています。
里親は第6条の4で、養育里親、養子縁組里親、親族里親にあたる者(第3号)に整理されています。第27条第1項第3号は、都道府県が児童を小規模住居型児童養育事業を行う者や里親に委託し、または乳児院、児童養護施設などに入所させる措置を定めています。社会的養護の側から見た制度は、教育原理・社会的養護の範囲と学び方で扱います。
虐待の防止と通告:児童虐待防止法と要保護児童対策地域協議会
児童虐待防止法第3条は「何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。」と定めています。第2条は、児童虐待を、保護者がその監護する児童について行う、次の4つの行為と定義しています(要約)。
- 児童の身体に外傷が生じ、または生じるおそれのある暴行を加えること
- 児童にわいせつな行為をすること、またはさせること
- 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食、長時間の放置など、保護者としての監護を著しく怠ること
- 児童に対する著しい暴言または著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力など、児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと
第5条第1項は、児童福祉施設の職員、学校の教職員、医師などの、児童の福祉に職務上関係のある者について、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚して早期発見に努めなければならない、としています。通告については第6条第1項が「速やかに」市町村・福祉事務所・児童相談所などに通告しなければならないと定め、守秘義務の規定は通告の妨げにならないとされています。保育所保育指針の第3章・第4章にも、虐待が疑われる場合に速やかに市町村または児童相談所に通告する旨が書かれています(保育所保育指針とは)。
児童福祉法第25条の2は、地方公共団体が、要保護児童の適切な保護や要支援児童・特定妊婦への適切な支援を図るため、関係機関等で構成する要保護児童対策地域協議会を置くよう努めるものとしています。協議会は、支援対象児童等に関する情報の交換と、支援の内容に関する協議を行います。
「子ども家庭支援論」とほかの科目とのつながり
保育士は、児童福祉法第18条の4で、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者と定義されています(令和8年4月1日時点の版)。子ども家庭福祉の制度は、この「保護者に対する支援」を行うときの土台です。
協議会の出題範囲には、子ども家庭福祉の出題上の留意事項として「保育原理、社会福祉及び社会的養護の出題と十分関連をとって出題する。」とあります。制度の全体像を子ども家庭福祉で、利用者の保護や相談援助を社会福祉で、家庭養護と施設養護を社会的養護で扱うと考えると、境目が分かりやすくなります。
読み進め方:条文を1つずつ開いて、制度を結ぶ
このページの内容を、自分で確かめるときの順番の例です(「例」であり、必要な時間の目安ではありません)。
1. 児童福祉法第1条〜第3条の3を e-Gov で読み、理念と役割分担をつかむ
2. こども基本法の第1条〜第10条を読み、児童福祉法の理念との共通点を探す
3. 第7条(施設)、第6条の3・第6条の4(事業・里親)を表にまとめる
4. 虐待の定義・通告・協議会(児童虐待防止法第2条・第6条、児童福祉法第25条・第25条の2)を、通告の流れとして書き出す
条文は改正が多い分野なので、読むときは令和8年4月1日時点の版であることを確かめてください。実際の対応が必要な場面では、園の方針や関係機関の指示に従います。
当サイトの子ども家庭福祉には、この範囲にそって作った「合格ナビのオリジナル問題」があります。
まとめ:理念・体制・施設と事業・虐待防止の4つで整理する
- 協議会の出題範囲は、教科目の「子ども家庭福祉」と「子ども家庭支援論」の内容です。経過措置として、家庭支援論の内容を理解していることを前提とする、と書かれています
- 土台は、児童福祉法・こども基本法・こども家庭庁設置法・児童虐待防止法の4つとこども大綱です
- 理念は児童福祉法第1条〜第3条の3とこども基本法、体制は市町村・都道府県・国の役割分担と児童相談所・こども家庭センター、施設と事業は第7条・第6条の3、虐待防止は児童虐待防止法と第25条・第25条の2で整理できます
- 条文は令和8年4月1日時点の版で確認します
次にやることは、条文を読んで表にまとめ、問題で確かめることです。
出典の一覧:協議会 保育士試験出題範囲、協議会 教科目の教授内容、協議会 筆記試験(後期)概要、e-Gov法令検索 児童福祉法、e-Gov法令検索 こども基本法、e-Gov法令検索 こども家庭庁設置法、e-Gov法令検索 児童虐待の防止等に関する法律、こども家庭庁 こども大綱。数字と日付は2026-10-11 時点のものです。
よくある質問
Q法律でいう「児童」と、こども基本法の「こども」は同じ範囲ですか?
定め方が違います。児童福祉法第4条第1項は、児童を「満十八歳に満たない者」とし、乳児(満1歳に満たない者)、幼児(満1歳から小学校就学の始期まで)、少年(小学校就学の始期から満18歳まで)に分けています。こども基本法第2条は、こどもを「心身の発達の過程にある者」と定めていて、年齢の線は引いていません。
Q市町村、こども家庭センター、児童相談所は、役割がどう違いますか?
児童福祉法では、市町村は児童及び妊産婦の福祉に関する実情の把握、情報の提供、相談・調査・指導などを行い(第10条)、こども家庭センターの設置に努めます(第10条の2)。都道府県は市町村への援助や、専門的な知識・技術を必要とする相談・調査・判定・一時保護などを行い(第11条)、児童相談所を設置しなければなりません(第12条)。市町村長は、専門的な知識や技術を必要とする業務について児童相談所の技術的援助及び助言を求めなければならない、とされています(第10条第2項)。
Q虐待を疑ったとき、法律上はどこに通告しますか?
児童虐待防止法第6条第1項は、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、市町村、都道府県の設置する福祉事務所もしくは児童相談所、または児童委員を介して市町村、福祉事務所もしくは児童相談所に通告しなければならないと定めています(児童福祉法第25条にも同様の定めがあります)。守秘義務の規定は、通告の義務を妨げるものと解釈してはならないとされています。実際の対応は、園の方針や関係機関の指示に従ってください。
Q科目名は「子ども家庭福祉」だけなのに、「子ども家庭支援論」も範囲に入るのはなぜですか?
協議会の出題範囲には、子ども家庭福祉の出題範囲は教科目の「子ども家庭福祉」及び「子ども家庭支援論」の内容とする、と書かれています。さらに、出題範囲の改正に伴う経過措置として、当分の間は、改正前の出題範囲だった家庭支援論の内容を理解していることを前提とした出題とする、とも書かれています。
Q子ども家庭福祉とは、ひとことで言うと何ですか?
子どもと家庭を支える制度の全体像を扱う科目の名前です。協議会は基本方針で、現代社会における子ども家庭福祉の意義及び役割を体系的に理解しているかを問うことを基本とする、としています。内容は、意義と歴史的変遷、子どもの人権擁護、制度と実施体系、現状と課題、動向と展望の5つの柱で整理されます(協議会の教科目の教授内容)。条文では、児童福祉法第1条の理念から読み始めると全体がつかみやすくなります。
Q「こども」と「子ども」は、どちらの表記で覚えればよいですか?
名称ごとに正式な表記が決まっているので、元の表記のまま覚えます。こども基本法とこども家庭庁設置法は「こども」、子ども・若者育成支援推進法と協議会の科目名「子ども家庭福祉」は「子ども」、児童福祉法は「児童」です。旧「子どもの貧困対策の推進に関する法律」は、2024年9月25日施行の改正で「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」に題名が変わっているので、古い資料の名前と見比べてください。表記を使い分ける理由は、このページで確認した法令とこども大綱の本文には書かれていません(2026-10-14 時点)。
Q児童福祉法第41条には何が書かれていますか?
児童養護施設の目的です。保護者のない児童(乳児を除く。ただし特に必要のある場合は乳児を含む)、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行う施設とされています。令和8年4月1日時点の条文で確認しました。乳児院は第37条、児童心理治療施設は第43条の2、児童自立支援施設は第44条に、それぞれ別に定められています。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月14日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

