保育士

保育士 教育原理 問9|アリエス『〈子供〉の誕生』と子ども観

問題

保育士 | 教育原理 | 令和8年4月1日時点の法令・指針に基づく

フランスの歴史家アリエスの子ども観に関する記述として、適切なものを一つ選びなさい。

【この問題について】

本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「教育原理」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。

※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。

正答は2です。アリエスはフランスの歴史家で、『〈子供〉の誕生』という著作で知られます。中世のヨーロッパでは、子どもはある程度の年齢になると大人の中に混じって働き、遊び、「小さな大人」として扱われていたと論じました。大人とは違う特別な時期としての「子ども期」という考え方は、近代になって学校や家族のあり方が変わる中で生まれた、というのがアリエスの主張です。

1 × 『児童の世紀』はスウェーデンのエレン・ケイの著作です。アリエスの著作ではありません。

2 ○ アリエスは、絵画や日記、衣服、遊びなどの資料をもとに、中世では子どもが「小さな大人」とみなされ、大人と区別された子ども期の意識が乏しかったと論じました。子ども期の意識は、近代に入って学校教育や家族の形が変わる中で形成されたとしています。

3 × アリエスの主張は逆で、子ども期の捉え方は時代や社会によって変わるものであり、近代になって生まれた歴史的なものだという点にあります。

4 × アリエスは、近代の学校と家族が子どもを大人の世界から切り離し、保護と教育の対象として囲い込んでいったと論じました。大人と一緒に働いたり遊んだりする機会は、むしろ減っていったとされます。

5 × アリエスは歴史家であり、教授法を体系化した教育学者ではありません。

以上から、適切なものは2です。

「子ども期」は歴史的につくられた アリエスの議論の核心は、私たちが当たり前だと思っている「子どもは大人とは違う存在で、保護され教育されるべきだ」という考え方そのものが、近代という時代に形づくられたものだという点にあります。こうした見方は、子ども観や家族を歴史の中で捉える研究(社会史・心性史)の広がりに大きな影響を与えました。

学校と家族の変化 アリエスは、近代になって学校が年齢ごとに子どもを分けて教育する場となり、家族が子どもを愛情と教育の対象として中心に置くようになったことを、子ども期の意識が生まれた要因として描きました。子どもは大人の共同体から切り離され、学校と家庭に囲い込まれていったと捉えています。

ルソーとの関係 教育思想の分野では、ルソーが『エミール』で子ども期固有の価値を説き「子どもの発見者」と呼ばれます。アリエスは歴史研究の立場から、子ども期の意識が近代に成立した過程を描いたもので、思想家として子ども観を提唱したルソーとは立場が異なります。両者は「子どもの発見」という同じ言葉と結びつけられるため、混同しないようにします。

エレン・ケイとの区別 エレン・ケイは20世紀初めに『児童の世紀』を著し、子どもの権利と子ども中心の教育を訴えた思想家で、新教育運動に影響を与えました。アリエスは20世紀後半に子ども観の歴史を論じた歴史家です。

この問題の根拠教育史・社会史の通説(アリエス『〈子供〉の誕生』、エレン・ケイ『児童の世紀』)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「教育原理」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:教育史・社会史の通説(アリエス『〈子供〉の誕生』、エレン・ケイ『児童の世紀』)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。

執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。