問題
次の文は、コミュニティ・オーガニゼーション(地域援助技術)の理論に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A ニーズ・資源調整説は、1939年のレイン報告で示され、地域のニーズと社会資源を効果的に結び付け、調整することを重視した。 B インターグループワーク説は、ニューステッターが提唱したもので、地域の中のさまざまな集団の代表者どうしの関係を調整し、協力関係をつくることを重視した。 C ロスは、専門家が地域の問題を判断し、住民の参加を求めずに計画を立てて実行していく過程を、コミュニティ・オーガニゼーションの中心に置いた。 D ロスマンは、コミュニティ・オーガニゼーションの実践を、小地域開発、社会計画、ソーシャルアクションの3つのモデルに整理した。 (組み合わせ) A〜Dの正誤の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「社会福祉」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は4です。A・B・Dは正しい記述です。ニーズ・資源調整説は1939年のレイン報告で示され、インターグループワーク説はニューステッターが提唱し、ロスマンは実践を小地域開発・社会計画・ソーシャルアクションの3つのモデルに整理しました。Cは誤りです。ロスは、地域の住民が自ら地域の問題やニーズを見つけ、優先順位を決め、協力して解決に取り組む過程を重視しました。専門家が住民の参加なしに進めるという考え方とは反対です。
A 適切 レイン報告(1939年)は、コミュニティ・オーガニゼーションを、地域のニーズと社会資源とを効果的に結び付け、調整することとして示しました。これがニーズ・資源調整説です。
B 適切 ニューステッターは、地域の中のさまざまな集団(グループ)の代表者が集まり、その間の関係を調整して、地域全体の目標に向けて協力できるようにすることを重視しました。これをインターグループワーク説といいます。
C 不適切 ロスは、地域社会が自らニーズや目標を見いだし、それに優先順位を付け、必要な資源を見つけて、協力して取り組んでいく過程を重視しました。この過程を通じて、地域社会の協力的な態度や、問題を解決する力が育っていくと考えました。住民の参加を重視する考え方であり、記述は反対の内容です。
D 適切 ロスマンは、コミュニティ・オーガニゼーションの実践を、住民の参加と協力で地域の問題を解決していく小地域開発モデル、専門家が調査に基づき計画的に問題を解決していく社会計画モデル、不利な立場にある人々が組織をつくり、社会の制度や権力の配分の変革を求めるソーシャルアクションモデルの3つに整理しました。
理論の発展の流れ コミュニティ・オーガニゼーションは、慈善組織協会(COS)による慈善団体の連絡・調整や、セツルメント運動などを源流として、アメリカで発展しました。レイン報告(1939年)のニーズ・資源調整説、ニューステッター(1947年)のインターグループワーク説、ロス(1955年)の地域組織化説(統合説)、ロスマン(1968年)の3つのモデルという流れで整理されます。
ロスの地域組織化説 ロスは、コミュニティ・オーガニゼーションの目標として、具体的な課題を達成すること(タスク・ゴール)だけでなく、その過程で地域社会の協力関係や問題を解決する力を育てること(プロセス・ゴール)を重視しました。住民が主体となって取り組む過程そのものに価値を置いた点が特徴です。
ロスマンの3つのモデル ロスマンのモデルは、それぞれ担い手と方法が違います。小地域開発モデルは、住民の幅広い参加と合意を重視し、地域の自助の力を高めます。社会計画モデルは、専門家が調査やデータに基づいて、合理的に計画を立てて問題を解決します。ソーシャルアクションモデルは、不利な立場にある人々が組織をつくり、権力や資源の配分の変更を求めて社会に働きかけます。Cの記述は、むしろ社会計画モデルの一面に近い内容ですが、住民の参加を求めないとする点で、ロスの考え方とは正反対です。
日本の地域福祉とのつながり 日本では、社会福祉法第4条第1項が、地域福祉の推進は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指して行われなければならないとしています。住民の参加と協力を重視する考え方は、ロスの地域組織化説とも重なっています。社会福祉協議会による地域福祉活動は、こうした理論を背景にしています。
紛らわしい点 提唱者と説の組み合わせ(レイン報告=ニーズ・資源調整説、ニューステッター=インターグループワーク説、ロス=地域組織化説、ロスマン=3つのモデル)を正確に押さえ、ロスの説を「専門家主導」とする誤りに注意しましょう。
- 社会福祉法第4条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「社会福祉」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:コミュニティ・オーガニゼーションの理論(レイン報告、ニューステッター、ロス、ロスマン)に関する教科書上の定説/社会福祉法 第4条(地域福祉の推進)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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